古のMMORPG、あるいは思い焦がれていた景色
「昔のMMOの曲って良いよな。またメイプルストーリーやりたいけど一人でやるのはなぁ……。」
友人がそう呟いた。
私が食いついた。
メイプルストーリー、FF11やラグナロクオンラインなどと並ぶ、古のMMOの代表(だと思っている)。
今まで私はFF11(ジラートからプロマシアまではプレイしていた)、ラグナロクオンライン(レベルキャップが175の時代に始め185の時代に疎遠になった)、マビノギ(未だに年に1ヶ月くらいのペースでプレイしている)は経験があるが、メイプルストーリーは未プレイだった。
FF14やPSO2NGS、黒い砂漠などではなくあえてメイプルストーリー。プレイ時間は2日と言えどその選択に後悔はしていない。何なら課金までしてやろうかとも考えている。
初めてMMORPGという概念に触れたのは、まだ私が小学生だった頃だ。私は親のプレイしていたFF11を一緒にプレイしていた。ヴァナ・ディール出身。サンドリアは魂の故郷。
あの時代の子供達が傘を剣に見立てて放つ技といえば風の傷か月牙天衝、あるいは超究武神覇斬やギガスラッシュだろう。悪いがアバンストラッシュは世代ではない。多分。
そんな中私が使っていた技はファストブレードだ。今思うと異様なクソガキだな。
その後.hack//SIGNと出会い、「MMOとはこういうものだ!」という理想像が若くして植え付けられた。
しかし所詮はクソガキ、興味の対象はタンブルウィードの様にコロコロと転がるもの。気がついたら私はカードゲームや音ゲー、ポケモンやモンハンとごく普通のゲームオタクへと成長した。
転機は19歳……20歳だったか。大人になりある程度上質なPCを手に入れた私はPSO2に手を出した。なかなか上がらないレベル、無限に続くアイテム掘り、頻繁に発生する小規模なお祭りが私を魅了した。
だが、私は満足できなかった。
「あの頃みたいにもっと自分の足で世界を駆け回りたい、色んな街を巡りたい!」
そう思った私はマビノギをインストールした。まだ月額課金に対する適応力がなかった私は、ファンタジースローライフと基本無料に惹かれどっぷりとプレイすることになる。ちなみに今ではマスター魔法使いだ。デュアルガンと音楽も上げた覚えがある。あと普通に課金した。PSO2も続け、アニメやコラボカフェも堪能した。
その後なんやかんやあってラグナロクオンラインを始めた。全く上がらないレベル、文字どおり無限に続く金策とレアアイテム掘り、歩くには面倒臭すぎるマップ、装備とステータスの自由度がマビノギで破壊された脳を快楽で満たした。ついでに住民票をアビス3Fへ移した。
しかし避けられないのは生活の変化。金欠、就職による生活の変化、過酷な労働、人生モチベの低下と遊ぶ余裕がない生活が数年続いていた。
そしてまたも転機。
新しく就いた仕事がある程度安定し、本腰入れて音ゲーでもやるかぁと思ったタイミングで。まさに。古のMMOのお誘いが。そりゃあ飛び乗る。
ラグナロクオンラインではギルドに所属し、PSO2はリア友やネッ友と遊び、マビノギには旧友を連れ込んだ。旧友はネトゲから離れていったが、同じ熱量で遊べる知り合いがいる大切さは様々なゲームで理解しているつもりだ。複数人で1つの目標へ向かう楽しさや集団に所属し各々のポジションを果たすのはFF11や.hack//SIGNで抱いた憧れだったのもある。
FF14も遊んだがいまいち身内では定着しなかった経験もある。しかし、今回は違う。事前に「このボスを倒すのを目標にしようぜ!」と話をし、友人と私の熱量が一致した。
そうして私はメイプルストーリーを始めた。くるみ鯖にいるので会ったら握手。終わらない狩り……ワクワクする。