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えんとつ町のプペル
「えんとつ町のプペル」という映画を観たいと夫が言い出した。
夫は西野亮廣さんのファンだからだ。
私は本当は鬼滅の刃を観に行きたかったが、今回は譲ることにした。
結論から言うと、観て良かった。とても良かった。
以下、ストーリーと少しだけネタバレがあります。申し訳ないですが、気になる方はバックをお願いします。
灰色の煙で空が覆われている町。
星を見たことがない、閉鎖的な世界にいる主人公たち。
父親は「星はある」と信じて紙芝居で夢を唄う。
その言動が異端となる社会で、主人公らは父親の言葉を信じ、星を見ようと空へ向かう。
多くの反対や嘲笑を受ける中、叫ぶ。
「あの煙の向こう側を誰か見たのか!?誰も見ていないなら、わからないじゃないか!」
私はこのシーンを観て、1つの動画を思い出した。
ロケットを作った植松努さんの講演だ。
(教育に携わる人には是非観てほしい)
初めてのこと、無謀なこと、挑戦してきた人たちがいるから、今の生活がある。
だけど自分にも他人にも、つい言ってしまう。
「それは無理だよ」「やめた方がいい」
弱気や心配、もしくは明らかな悪意があるならまだマシだ。
無意識に、条件反射のように言ってしまう。
わかっていないのに、わかったように言ってしまう。
もしかしたら西野亮廣さんもそんな言葉をたくさん言われたのかもしれない。
そんなことを考えた。
映画の中でもう1人印象に残っている人物がいる。アントニオだ。
プペルを殴った、ジャイアンぽいアイツだ。
アントニオは夢を追う主人公たちを必要以上に敵視する。しかし主人公たちのことが嫌いなのではない。
自身が夢を諦めてしまったから、諦めさせられたから、夢を追う姿を見ることがつらいのだ。
もしかしたら、先述した「無理だ無謀だ」を言う人たちは、夢を諦めたり諦めざるを得なかった人たちかもしれない。
本当は誰よりも夢が叶った姿を見たい人なのかもしれない。
アントニオがこの映画にいてくれたおかげで、私の中にいたアントニオが救われたような気がした。
映画を観終わったあと、夫が珍しく本を買いたいと言い出した。
もちろん「えんとつ町のプペル」の絵本だ。
絵本と映画のストーリーは少し違うが、どちらも素敵だなと思った。
夫はまたプペルを観に行きたいと言っている。
確かに、また観てもいいかなとも思う。
でも私は鬼滅を観たい。