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丹澤山 猫と金魚ラベル 純米生原酒
とある日の夕食。
この日は、富山の親戚から頂いた昆布じめと、奮発した牛乳瓶雲丹、380円で手に入れた小さなカワハギの刺し身と、あらの塩煮、ローストホース、海老と山の芋の真蒸、ごま豆腐。
合わせたお酒は、川西屋酒造店の『丹澤山 猫と金魚ラベル 純米生原酒』。
このお酒、低アルコール酒なのですが、甘みとともに感じるコクやミルキーさと、軽やかさを兼ね備えたタイプの夏酒。
開栓してから1週間程過ぎ、甘みとコクと酸味がバランスよく、スッキリとした味わいで、更にいい感じに。
このお酒、お酒だけで味わっても、没個性じゃなく、かと言って出すぎず、ゆるゆると楽しめるなって思うんですが、そこは川西屋、食中酒としても本領発揮。
…というのか、組み合わせたときに、お酒の味わいもちゃんと感じるんですが、その後からちゃんと、素材の持ち味を膨らませてくれて、すっと切れる。けれど、その流れはとても自然で、違和感を全く感じない。
例えば、牛乳瓶雲丹と合わせると、お酒の甘みはおとなしくなるんですが、コクと酸味を感じ、このままお酒が買ってしまうのか?と思った瞬間、膨らんだ雲丹の香りがふわっと広がり、静かに消えてゆきます。
海老と山芋の真蒸と合わせると、海老が最初にお酒の香りをふくらませるんですが、その後、海老の香りと旨味がふわっと膨らみます。この真蒸は、海老に塩と山の芋のすりおろしを混ぜて蒸してあるだけなのですが、山の芋の柔らかい口どけにも、このお酒のまったりとした柔らかさがあっているような気がします。
ローストホース、胡麻和え、昆布締め、かわはぎ…何に対しても、そんな感じで、自然に寄り添ってくれました。
あぁ、もしかしたら、三笑楽とか曙あたりの、富山のお酒と合わせたときと似ているのかも?
なんにしても、本当によくできたお酒だと思いました。
ごちそうさまでした。
※写真は、生原酒の方の写真がうまく撮れていなかったため、後日購入した火入れを利用しています。
こちらも、なかなか美味しいお酒です。
(2021年7月20日)