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雨後の月Black moon 生
先日のこと。
なんてこったぁ、牛乳瓶雲丹が凍ってしまったぁ!
塩ウニを凍らせてしまうと、身が崩れてしまう。
やってもおたぁ~
けど、やっちまったものは仕方がない。切ってみたけれど、まだちゃんと熟していないアボカドの上に、ドバっとかけて和えてみました。
他には、前日作った、海老と山芋の真蒸や岩下の新生姜の天ぷら、1日冷蔵庫で寝かせたコチの刺し身、白ナスのバター醤油ソテー、ごま豆腐。
合わせたお酒は、とっておいた、雨後の月Black moon 生。
華やかな香り、口に含むと甘みとそれを支えるコクが膨らむけれど、スッキリと切れてゆくので、今の季節でも自然と受け入れられる味わい。
好みで言えば、冬に開けたときより、今のほうが個人的にはタイプかも。
料理にと合わせても、この日、用意したものとは何でも合うと思います。
白ナスのバター醤油焼きは、食べ始めてから大葉を刻んで乗せているんですが、その方がよりピッタリ来ますね。ナスの持つ柔らかい苦味は、このお酒と一緒になるとコクとして感じられ、バターの風味とも好相性。
コチは、最初、かんずりを加えたポン酢で頂いていましたが、これでも良いのですが、ワサビ醤油とも相性がいいですね。
ポン酢だとコチとお酒が自然に馴染み、その後、唐辛子の辛さがじわっと来ます。ワサビ醤油だと、コチの甘みが膨らみます。
そして、雲丹アボカド。塩ウニの塩味でも、自然に馴染んで美味しく食べられるのですが、このお酒の場合、醤油をほんの少し加えることで、お酒のコクと共鳴するので、より良い感じに。雲丹の持つ甘みがより引き立ち、その後、お酒のコクに包まれながらすっと切れてゆきます。
あと、アボカドもいい仕事をしていたのかも。ちゃんと熟していたら、もっと官能的な味わいになったかも?とは思いますが、水っぽさがなく、かすかなクリーミーさがあるだけでも、きゅうりを添えるよりは、料理としても、お酒との相性を考えても良いような気がします。
海老真蒸や、新生姜の天ぷらとも程よく、ごま豆腐とは、やはり胡麻のコクがお酒と合うようで、胡麻の香りがふわ~と引き立ちます。
夏なので、どうしても、スッキリした味わいや、酸味や辛み、はたまた、それと結びつく苦味を基準にしがちなんですが、
実際には、部屋はクーラーで涼しいし、キリッとした冷酒を呑むなら、意外とコクや深みを伴った、やや甘めで、スッキリ来れるお酒のほうが、呑んでいてホッとするんですよね。
Black Moonも、そんなお酒。
もっと遊べるお酒なので、色々やってみたかったけれど、それは来年のお楽しみに獲っておくことにします。
ごちそうさまでした。
(2021年7月22日)