大衆居酒屋 親爺(富山市)
富山、 大衆居酒屋 親爺。
親戚を訪ねて富山へ。
キトキトのお魚、富山湾の宝石白えびが待っているのに、休んでいる場合じゃないぞ…ということで、休肝を返上。
富山に詳しい酒友さんたちにアドバイスを頂き、2日目にお邪魔したのがこのお店。
案内された席は、ケンミンSHOW見て以来、恋い焦がれていたおでん鍋の前、本日のおすすめがよく見える壁の側という特等席。
迷いに迷いながら、白えびの唐揚げや、ぶりの刺身、お魚や菜の花の昆布じめ、げんげの天ぷら、墨づくり、バイ貝の煮付け、白子の昆布焼きそして勿論、おでん等を頂きました。
本当に何を食べても美味しいし、他の人が注文するたびに、その料理が気になってしょうがなくなるようなお店です。
そして、そんなお料理に合わせる富山のお酒も充実しています。
この日は2日目ということもあり、前日呑まなかったお酒を中心に頂いていたのですが、ちょっとスッキリしたお酒が呑みたいなぁ…と思っていた時のこと。
「このお店で、一番辛いお酒をください」
と、隣の席に座っていたサラリーマンのお兄さんが言いました。
どうやら、このお兄さん、ご出身は兵庫県のようで、このお店に来たのは、今回で3回目。お酒は辛ければ辛いほど好みのよう。
こういう事を言うと、嫌がるお店の方もいらっしゃいますが、甘いお酒と濃いお酒がだんだん苦手になってきた私には、このお兄さんの気持、わかる気がするなぁ…と思いつつ、様子をうかがっていると、
『そんなお客さんのために、とっておきのが、ウチにはあるんですよ』
と、一言。
『何が出てくるんだろう?』と
ワクテカな私とサラリーマンのお兄さんの目の前に出てきたのは、タバスコの小瓶。
『これは、辛いですよ~』
『そりゃ、間違いない』
和んだわ~。
で、そんなやり取りした後、「…っていうのは冗談で」って言葉で登場したのが吉乃友のどぶ造り。
どう見ても甘そうなビジュアルに、サラリーマンのお兄さん、あんぐり。でもせっかく勧められたからと、呑んで納得。
「なにこれ、ギャップ萌え!!!」
親爺の大将はこれが好きで、大部分を買い占めておられるとか。
私も、頂いたのですが、全くしつこさや重さがなく、かと言って、辛口に刺激でぶった切るのでも、薄いわけでもなく、自然にする~と入っていく感じ。
サラリーマンのお兄さん「買って帰ろう」って言っておられました。
墨づくりを食べて「美味しい」って一言つぶやくと、女将さんが聞き逃さず「ご飯にも合うよ!一口持ってきてあげる」とご飯を下さるし、県外から来たとわかると、バイ貝の身だけ掘り出して食べやすくしてくださるし、料理も、お酒も、居心地も、本当に良いお店でした。
富山最高。
雪予報で、ご紹介いただいた中からホテルに近いお店を選んだのですが、本当に素敵なお店でした。
ご紹介してくださった酒友さん、お店とお客さんにありがとう。
(2023年2月)