長珍 SUMMER JUN ②
長珍のSUMMER JUN!これはやっぱり燗酒ですね!!
1日目の冷酒が良かったので、常温放置しておいたお酒を2日目も冷酒からスタート。
冷や(常温)の状態では、一つ一つの味が尖っていた前日に比べ、甘みが出てきて、辛みが引っ込み、全体的に丸くなった印象の2日目。
ちろりに移され、氷水で、ほぼ常温だけど、ほんの少しだけ冷えた状態になったお酒は、酸と苦みがとてもよく、アメーラ(トマト)と合わせると、なんとなく、ひまわりが咲いていて、水が張った手洗には麦茶のやかんや、夏野菜、じわっと暑い、少し懐かしい夏の風景を思い出させるような味に。
そこからさらに冷やすと、今度は酸が引っ込んで、甘さ、辛さ、苦味が前に出てくるのですが、甘みにしろ酸味にしろ苦味にしろ、米を印象つけるようなイメージがなぜかありました。
こんな風に感じるのは、山田錦・夢錦・八反錦・五百万石と4種類のお米を使っているからですかね?
さて、ここからは熱燗。Dancyuではひと肌~ぬる燗となっておりましたが、我が家の状態ではぬる燗~熱燗が良い感じに。
このお酒、正露丸や百草丸などに通じるような独特な苦味を感じたんですが、それが温めることによって和らぎ、辛みが面白い働きをしてくれ、酸とのコンビネーションで、後味がスキッと爽快。それが一番特徴的だったのが55度。
40度ぐらいでも酸味と辛みのバランスが良く、最後に程よい苦みがあって切れが良かったんですが、55度になると、苦味が引っ込み、クリーミーな甘さが表に出てきました。
裏に回った酸の塩梅も良いのですが、そこに、味としてではなく、鼻や頭に抜けていく、クールミントのような爽快な辛み。これに近い状態は、ほかのお酒でもあったのですが、その爽快度が一つ上を行く感じ。
60度でも試してみたところ、こちらもおいしいと思うのですが、55度のやみつき度が高いのです。たぶん、このお酒をいっぱい持っていたら、夏中ずっと飲み飽きずに呑んでられそうなぐらいです。
だから、SUMMER JUNが燗酒として推されてたのか~と思ってdancyuを見たら、内容とは異なっておりましたが(※無濾過生詰のお酒なのですが、蔵と酒屋さんでは、推奨する呑み頃や保存に違いがあるためだと思われます)、欲を言えば、蔵元のイメージするSUMMER JUNと、酒屋のイメージするSUMMER JUNを呑み比べたいところですが、とりあえず、私はこれでも良かったんじゃないかなと思います。とっても、楽しませていただきました。
(2014年7月10日)
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