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ここをね、行けば帰れるけれど、もう少し一緒に歩こうよ。
無理にとは言わない。
きっといいことあるよ。別れ際って一番密度の濃い話ができる気がする。
さよならしたくないってわけでもないんだけどね。また次会えたら、話せばいいのかもしれないけど。
ほんとは、帰らず、ずっとおしゃべりしていたい。だめなのかな?
めいっぱい寄り道したいのになあ。
君は僕とだけ話しているわけにはいかない。
僕も君とだけ話しているわけにはいかない。
そういうことなのかなあ、本当に?
本当かなあ。
本当かなあ?
本当に?
なら、こういうのはどう?
君の話すべき相手と、僕も一緒にお話する。
僕のお客さんに、君も会おう!どうかな?
なんてね。みんなでお話できたら、そりゃあ面白いと思うけど。
だけどね、君は、この間話したことなんて、忘れているかと思ったら、続きをきっと話してくれるよ。「あれから考えたんだけど」って、自分の思いを聞かせてくれる。
だから、お別れして、また会えるとね、いいこともあるんだね。
君がそうしてくれないんだったら、僕はきっとつまらない。
でもね、君は、おんなじ話を何度したっていいって言うんだ。大事なことだから。それにただの繰り返しじゃない。話すたびに、新しい発見があるよ。より鮮明になるんだよ。同じじゃないよ。いつも違うよ。それで、いつも、話の続きだ。終わらない話を、ずっとしてるね。
だから僕は、本で見ただけのことを話したりはしない。頭でしか知らないことを話したりはしない。
本当に知っていることだけを話すよ。僕が本当に見てきたことを話すよ。
本当に話したいことだけを話すって、なんて楽しいんだろう。
本当に話したいことだけを話して、関係が続いていくって、奇跡みたいだね。
僕はずっと、君とお話したかったんだ。
「またお話しよう。」
そうやって、僕たちは今日までを歩いてきた。
僕たちの日々は続いてきた。
永遠みたいに続いてきたんだ。
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