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外部大学院合格体験記

志望のきっかけ

私は学部の成績に問題がなかったので、自分が今通っている大学の大学院にそのまま進学可能だったのですが、他大学の大学院受験を大学2年生頃から考えていました。理系ということもあり就職という選択肢は頭になく、どちらにせよ大学院に行くこと自体は決めていたので、どうせ行くなら最終学歴もあげてしまおう!という単純な理由からです。

事前準備〜英語試験〜

大学3年生になる前の春休み(大2の春休み)にまずはTOEICのスコアを院試で提出できるレベルまで上げました。出願から数えて2年前までのスコアなら院試に使用して良いそうなので早めに対策しました。地方国立理系レベルの院試なら600点前後、東工大なら700点前後あれば十分だと思います。私はTOEIC750点で提出しました。800点越えのスコアを提出している方も勿論いましたが稀です。600以上〜800未満が平均なので対策はそこそこで大丈夫です(文系の院試だと話は変わるかもです)。大学によってはTOEICでの受験を認めない場合もあるので(東大ではTOEFLが指定されていることが多め)募集要項に注意です。

事前準備〜研究室選び〜

まずはどの研究室を訪問するかを大学3年の冬に見当をつけ、見当をつけた研究室についてよく調べておきます。①そもそもその研究室は外部生を例年採っているのかor内部生と外部生の割合②研究内容と研究計画の一致③入学可能性があるかを主に考えて、訪問する研究室を決めました。興味がある研究をやっている研究室だからという理由だけで選ぶと普通に落ちるので、受かりたいという気持ちが強い人は単純に興味で選ぶのではなく、その研究室に入るために必要な受験科目の過去問を見て入学できそうか考える→難しくて解けないと思った場合は、その研究室に似ているけれど他の科目で受験できる別の研究室を選ぶというプロセスが必要です。そしてそのプロセスを経たあとは、その研究室に外部生は入学できるのかを研究室HPの研究室メンバー紹介欄で確認しましょう。どんなにその研究室に興味を持っていてもどんなに筆記試験で点数を取ろうとも、そもそも内部生しか受け付けていない研究室なら落ちるので努力を水の泡にしない為に確認必須です。正直ここまで調べれば十分だとは思いますが、私はB4の数を確認しておくこともお勧めします。例えば定員が1学年6名の研究室にB4が5名いる場合は"来年の院試で内部生が5名受験するから残りの1枠を奪い合うことになるよ"という意味です。それを厳しいと思うのであればB4が2人しかいない研究室を選ぶなどといった対策をとりましょう。

事前準備〜研究室訪問〜

研究室を決定したら研究室訪問をします。まずは訪問のアポをメールで取りますが、これはサイトで引っ掛けた研究室訪問メールのテンプレート例文をそのまま使えば大丈夫です。特に研究計画を詳しく書く必要もないのでとりあえず日程調整だけササっとしましょう。大学のメールアドレスで送信すべきということにだけ注意です。日程が決まったら、その日に質問したいことをし損ねないように質問リストを作っておくと良いです。また、アピール材料になるもの(資格試験の成績表やその他の成果物)を持っていくと話のネタになります。私は手土産は持っていきませんでした。実際に私は第一志望研究室の教員と1回目の研究室訪問で1時間ほどお話させて頂き、その場でゼミ参加のアポも取れ、比較的好感触な研究室訪問ができました。その後はもう一件だけ研究室訪問をしました。正直なところ最初に訪問した研究室が非常に良かったのでそこを第一志望で出願しようと既に決めていましたが、比較対象としてもう一つくらいは訪問しておいた方が良いかなと思い行きました。そんな感じであまりモチベーションのない状態で訪問した研究室であっても、その研究室の先輩方ととりあえず連絡先だけは交換したのですが、その時に知り合った先輩が本当に親切で志望理由書の添削から小論文の添削まで手伝ってくださいました。結果論、本当にあの時足を運んでおいて良かったと思っています…

事前準備〜ゼミ参加〜

先生との顔合わせは既に済んでいましたが、実際にその研究室に配属されている先輩方とお話が出来ていなかったのでゼミに参加して、その場で先輩方からお話を聞いたり、連絡先を交換したりしました。大変親切にして頂けてめちゃくちゃ嬉しかったですし、非常に受験勉強のモチベーションに繋がりました。行って大正解でした。

志望理由書の作成

6月の出願だったので5月ごろからちょくちょく書き始めていました。院試アカウントで繋がった方と通話をしながらお互いに添削しあったりして一旦とりあえずの志望理由書を作成しました。出来上がったものは先輩に添削してもらったり、今現在在学している研究室の先生に添削してもらったりして何度も推敲し、最終的な形に持っていきました。拙い文を色んな人に見せるのは非常に恥ずかしいですが、そのくらいの恥で受かるならいいかくらいの気持ちでバンバン人に見せましょう。

出願

出願にあたり、院試アカウントで繋がった方と一つ一つ確認しながら間違えがないように出願しました。1人で出願すると間違えが発生したりするので複数人でやることを推奨します。

受験勉強〜数学〜

過去問を時間を測って解いて解き直してをとりあえず繰り返していました。院試アカウントで繋がった方と毎回過去問の答え合わせをしていたのが良かったと思っています。2人とも回答が違う場合はお互いにもう一度解き直して再度答え合わせをし、片方が解けない問題はもう片方が解説するといった形で進めていました。仮に1人で解いていたら諦めてそのまま放置していたであろう問題も多くあります。すごく自分に厳しい人でない限りは複数人で受験勉強することをお勧めします。思っていたよりも人の目はすごく効き目があります。おそらく数学以外の科目だとネットで調べれば答えが出てきたり、参考書で調べれば答えが分かることが多いので1人で勉強しても大丈夫だと思うのですが、ネットで答えが出てきにくい数学で受験する人は絶対答え合わせをするべきだと思うので特にお勧めします。過去問を全て解き終わった後はやることがなくなったので参考書を一周していました。正直そんなにその参考書を解くことに意味があったとは思いませんが受験前に何もしていないと心が落ち着かなかっただろうし、精神安定剤としてちょうど良かったのかもしれません。

受験勉強〜小論文〜 

正直過去問以外は解いていません。何なら過去問も3年分くらい解いただけでそこまで沢山は解いていません。一度だけ少し不安に思って先輩に添削を頼んだことはありますが、本当にそれ以外は何もしていなかったです。ただ、受験前ギリギリになってようやく何もしていないことに不安になり、違う大学の大学院にも同じように小論文で入試を行うところがあったのでそこの小論文を実際にやってみたところ、たまたま本番にその小論文とほぼ同じテーマが出題されて助かりました。それがなければ本番で時間内に小論文が書き終わっていた気がしません…ギリギリに対策したところが出てよかった…

筆記試験当日

当日は早めに出てご飯を買ってから会場へ行きました。意外と試験会場が難しくて迷ったのですが、私と同様に迷っている外部生がゾロゾロといたのでそのうちの1人に声を掛けて一緒に探してもらってなんとか辿り着きました。1科目めの数学は7割取れれば余裕で受かるよと先輩から言われていたので、7問あるうちの5問を死守する感じで行こうとそもそも思っていて、2問は捨てていいかという考えで挑みました。実際の試験では本当に2問捨てて5問だけ解いたのですが、正直言って死守ではないという自覚があったので体感6.5割かなという感じでした。そんなわけで1科目めの数学が終わった時点で"7割取れなかったから落ちたわ…はぁ…フリーターか"という諦めの気持ちになってしまったので2科目めの小論文は割と一周まわって落ち着いて解けました。

筆記試験通過者発表

どうせ落ちてると思っていたので逆にドキドキもせずにすぐに結果のメールを見たのですが、何故か通過していて面接を受けられることになっていました。驚いて色んな人にLINEをしていました。ただ、筆記通過者発表から面接までに2日しか間がなく、あまり対策もできていない状態で面接に突っ込むことになりました。

面接(口頭試問)

5分で面接は終わると噂に聞いていたのですごく軽く構えていました。本番では実際、典型的すぎるくらい典型的な質問文を司会進行の方から5つほどポポンと質問されました。すごく典型だったので滞りなく上手に答えられました(この時点では4分経過くらい)。しかしそのあとに第一志望研究室の教員から研究計画について色々と質問がされ、ほとんど答えられずグダグダとしていたら10分も経っていました。結局10分で面接は終わりましたが、他の人よりも面接が2倍はあったので合否のボーダーラインに実は私が存在してて、面接次第で落とす感じだったのではないか?…と不安になってしまいました。ポジティブに考えると、興味を持たれたから面接が長かったのでは?…というようにも捉えられるのですが、当時はマイナスの方にしか捉えられず非常に気持ちが沈んでいました。気持ちが沈みすぎていたので、面接後は院試のアカウントで知り合って一緒に頑張っていた方に通話をしてもらい、励まして頂いたりしました。正式な合格発表が2週間後だったのでそれまで居てもたっても居られず、友達と旅行へ出かけたりして気を紛らわせていました。

合格発表

その日は神社に行って合格祈願のお参りをしてから合否発表を見ました。無事に合格していたので合格を確認した後は、入学意向の提出や第一志望研究室の教員への配属後挨拶、今いる研究室の先生へ進路決定報告、家族への報告、友達への報告、バイト先への報告などをひたすら済ませました。様々な方から返信やお祝いが来て非常に忙しい一日ではありましたが素敵な1日でした。

総括

体感としては、筆記試験にそこまでの手応えはないし面接も失敗したように感じたのに合格している…という感じです。なので下級生で他大学の院を受けるか悩んでいる方はとりあえずビビらずに受けてみることを勧めます。

今回の院試で学んだのは、"人に頼る"ことの重要性です。たくさんの人に頼って、たくさんの人に支えてもらっての合格だと思っています。大学受験の時はプライドが邪魔して1人でコソコソ勉強していましたが、今回は皆に公言して全員に協力を仰ぎ、落ちたら必ず恥をかくという状態で頑張りました。仮に落ちたら"あんなに添削やら答え合わせやら連絡先交換やらゼミ参加やら真面目にやっていたのにシンプルに学力無くて落ちたのか…"と思われるとは思いつつもそのリスクを冒してまで人に協力を求められたことが成長です。

進路が決まり、色々と落ち着いたので今後は残りわずかな大学生活を思いっきり楽しみたいと思います。

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三元豚
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