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システム開発のインハウス化を加速するエム・エー・ディーの独自支援モデル

こんにちは。エム・エー・ディー代表の高橋守です。今回は、事業会社のITシステム開発をインハウス化する際の当社の取り組みについてご紹介します。

当社では、事業会社が自社のITシステム開発のインハウス化を実現するため、ユニークな合弁会社(ジョイントベンチャー)の設立モデルを提案しています。


1. システム開発のインハウス化の背景

事業会社によるシステム開発のインハウス化は、以下のような理由で近年脚光を浴びています。

  1. セキュリティの強化
    企業が扱うデータの重要性が増す中で、外部開発会社への過度な依存は情報漏洩やサイバー攻撃のリスクを招く危険性があります。セキュリティ管理を自社で直接行うことにより、こうしたリスクを軽減できます。

  2. ビジネスプロセスの改善
    システムのカスタマイズや改善を素早く行えるため、業務プロセスの効率化や新しいビジネスモデル創出効果も期待できます。

  3. コスト削減
    外部開発会社を頼ることで発生する開発費や保守費の肥大化を防ぐので、インハウス化を推進することはコスト削減策の一環になります。

  4. グローバル展開への対応
    グローバル市場への展開には、各地域特有のニーズに対応したシステム開発が必要です。外部開発会社に頼らずインハウス化することで、現地のニーズに対応した迅速なシステム開発が可能になります。

2. インハウス化への課題

とはいえ、事業会社のインハウス化は決して簡単なものではありません。以下にその理由を挙げます。

  1. 開発人材の確保
    高度な技術を持つ開発人材が必要となりますが、優秀な人材は労働市場でも少数なのでそう簡単に確保できるものではないでしょう。

  2. 技術の進化に追いつくための継続的な技術研修
    IT技術は日進月歩で進化しており、常に最新の技術にアップデートする必要があります。そのため、継続的な技術研修や持続的な研究開発は欠かせません。

  3. プロジェクトマネジメントの課題
    プロジェクトマネジメントの能力も求められます。プロジェクトマネジメントが不十分だと、予算やスケジュールの遅れ、品質低下が発生するリスクがあります。

  4. コスト増加のリスク
    開発人材の採用や技術研修、設備の調達、開発プロセスの構築などに多額の費用がかかるため、当然の事ながらコストは嵩みます。杜撰な管理は命取りになりかねません。

  5. 外部開発会社に比べた運用管理の課題
    インハウス化したシステムは運用も自社で行うため、運用管理能力も必須となります。しかしながら、外部開発会社と比べると運用管理のノウハウが十分とは言い難い会社の方が多いはず。ノウハウは一朝一夕に得られるものではありませんから、根気よく蓄積していくための真摯な心構えが求められます。

3. M&Aを通じた課題の克服とさらなる課題

これらの課題に対応する一つの手段がM&Aです。インハウス化には高度な技術力と専門知識が求められますが、これらを内部で一から育成するには時間がかかります。M&Aで即座に必要な技術力や専門の人材を持つ企業を取り込むことで、時間を節約し、迅速にインハウス化を進められるチャンスが広がります。一方でM&Aには次のようなリスクがあるため、把握しておくことが肝要です。

  1. 企業文化の違い
    異なる文化を持つ企業間のM&Aは、組織運営や人材マネジメントに深刻な課題をもたらすかもしれません。特に、企業文化や風土の衝突による従業員の流出は、統合において大きな障壁となる可能性があります。

  2. 経営陣の問題
    経営陣の交代は、新旧の人的対立や運営方針を巡るトラブルを誘発することがあり、スムーズな企業統合の妨げになることがあります。

  3. 財務上のリスク
    M&Aは財務リスクを伴います。特に、統合後の財務状態の悪化は企業価値にダイレクトに影響を及ぼし、不意の負債の引き継ぎは予期せぬ財政負担となります。

  4. 人材の流出
    統合によって重複する業務が発生すると、従業員の配置換えや離職につながり、人材の流出リスクが高まります。

  5. 事業統合の失敗
    異なる組織構造や文化・プロセスを有する企業の統合は、多くの調整と時間を要し、統合後に生じる問題は事業の失敗に直結するおそれがあるため、細心の注意が必要です。

これらの課題への対応すべく、当社ではM&Aの代替策として独自のインハウス化支援戦略を展開しています。

4. エム・エー・ディーの解決策

私たちエム・エー・ディーはシステム開発のインハウス化を目指す企業に対し、M&Aに代わって革新的な支援策を提供しています。私たちのアプローチは、合弁会社またはジョイントベンチャーを通じた戦略的パートナーシップの構築にあります。

  1. 合弁会社(ジョイントベンチャー)の設立
     企業と共同で合弁会社(ジョイントベンチャー)を設立します。これにより事業会社は資金を出資し、エム・エー・ディーは高度な技術力と豊富な開発経験を労務出資という形で提供します。

  2. 人材配置と組織構築
    合弁会社設立後、エム・エー・ディーは戦略的に人材を配置し、開発体制の基盤づくりに注力します。事業会社は自社のビジョンに合った人材の配置を、エム・エー・ディーは開発ノウハウの転移・移譲を担います。

  3. 人事システムの整備
    採用から教育・配置・評価・報酬に至るまで、人事に関する包括的なシステム構築を目指します。これにより、高いモチベーションとスキルを持つ人材を育成し、開発のインハウス化を強力にサポートします。

  4. 運転資金の確保と技術移転
    事業会社は運転資金の提供を行い、安定した開発環境の下で、最新の技術を合弁会社にアウトプットします。これにより、最新技術の迅速な導入とインハウス化の加速を実現します。

  5. 組織文化と風土の構築
    一定期間のプロジェクト運営を通じて、事業会社の組織文化と風土を形成します。これにより、エム・エー・ディーの専門知識と事業会社のビジョンが統合されるため、新たな組織のアイデンティティ創生が期待されます。

  6. シームレスな統合
    組織が確立した段階で、合弁会社は事業会社に吸収合併されます。このスムーズな移行により、M&Aに関連する文化的摩擦や人材の流出、経営上のリスクを最小限に抑え、効果的なインハウス化が実現される仕組みとなっています。

私たちのこの戦略は、企業のインハウス化が直面する多くの障害を克服し、長期的な競争力の向上とビジネスの自己完結能力の構築に寄与しています。

5.まとめ

私たちエム・エー・ディーの合弁会社設立モデルは、企業のインハウス化の課題に対して斬新な解決策を提供しています。資金と労務の出資を組み合わせることで、組織文化・風土の醸成・技術力の向上・コスト削減、そして迅速なビジネスプロセスの改善を実現し、インハウス化の成功率を飛躍的に向上させています。このモデルにより、持続可能な成長への道を切り開くためのパートナーシップを日々強固なものにしているのです。

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