コロナに罹った話
※本記事に掲載してある内容はあくまで個人的な実体験に基づく感想や意見であり、他人に考えを強要するものではありません。あらかじめご了承ください。
こんにちは。
やっと自粛最終日を迎えたので記事を書いています。
結論から先に言っとくと
あんなもん罹らん方がいい。
今や誰でもなる可能性があるし、毎日感染者数の報道が出ているけれど、実際のところ自宅療養ってどうなってるのかとか、何日外に出られないのかとかイマイチわかっていない人もいるのではなかろうか?私がそうだったので。
なので、みんなが罹った時に何かの助けになるように、メモ書きとしてレポを残す。
-1日目(発症日の前日)
予備知識として説明すると、ここで言う発症日とは、「発熱、咳、喉の痛みなど、コロナウイルス感染症の自覚症状が出た日」のこと。
詳細は省くが前日の5月6日に濃厚接触者として特定されたので、その日は朝から出勤していたがその事実が分かり次第すぐ会社のPCを借りて、午後からは在宅勤務切り替え、自宅で仕事をした。この日は特になんの症状もなく、「7日間自宅待機かぁ〜」と能天気に考えていただけである。
0日目(発症日)
土曜日、朝から喉に痛み。絶望するも、起床して1時間経つと痛みは眠気と共に消え去った。「喉乾燥してただけか〜」と安心するも、今度は違和感を覚える。痛みというほどではないが唾を飲み込むときに何が引っかかるような感覚がする。具体的には、なにかを飲み込むときのような引っかかりの感覚。
そして午後になると多少の空咳が出る。
この時点で全てを察したが、土曜日のため保健所は空いていない。
[北海道 コロナ]で検索し、他人事とは思えなくなった感染者数を横目に、北海道のHPに掲載されていた24時間年中無休の相談コールセンターに電話をかけた。
フリーダイヤルなこともあり、かなりの時間を取られることを覚悟したが、4〜5コール後に若い女性が電話に出てくれた。
濃厚接触者であること(※濃厚接触者の場合はこれを必ず伝えなければいけないらしい。)を伝え、症状を説明。PCR検査をした方が良いとのことで、自分の近所の発熱外来を教えてもらったが、この日は休日であり病院は空いていないため、症状が急変しないうちは月曜日まで待っていろとのこと。
幸い倦怠感や発熱・食欲不振等はなく、咽喉部以外は至って健康だったため、家に引きこもって月曜日を待つことにした。(思い返せばここがのちに多少の判断ミスだと感じた。)
1〜2日目
日曜日も特に症状に変わりなく、スパイファミリーを観ながらアーニャの声優さんの演じ分けに驚いていたら一日が終わった。
そして月曜日。朝イチで病院に電話し、午後2時に検査のため病院に自家用車で来てほしいとのこと。
なんでも、検査はドライブスルー方式で、その名の通り車の中で唾液を集めて接触がないよう検査を行う。
自家用車がない人はどうするのだろうか、と聞こうと思ったが、さも「ここに住んでいるやつは車を持っていないわけがない」という田舎の前提条件を押し付けるように「お車でお越しください」と言われ、疑問を解消する暇もなく矢継ぎ早に質問や説明をされた後に電話を切られた。忙しいんだろうな。
ちなみに症状は咳の回数が増えてきていた。肺気胸持ちには少し辛く、一応かかりつけの病院に電話したら、めちゃくちゃ心配されたがどうすることもできないので待機期間を過ぎたら予約して病院に来いと言われた。つくづく社会保険制度に助けられる年である。
話を戻して、唾液採取後、車の外の完全防備の看護師さんと、車窓を挟んで50cm程度の距離だが、電話越しで話し、「検査結果は混み合っているので明日以降になる、わかり次第連絡する」と告げられた。
正直、濃厚接触者かつ咳と喉の違和感がある時点で役満だったが、その確信を和了まで持っていったのが夜である。初めて37.4℃の発熱を確認。仕事がやべぇ。
3日目
火曜日。少し火照る感覚があり、咳に加え鼻水も出るようになったが、仕事はできる体調のため在宅勤務をしていた。自分が陽性だった場合何日まで自宅待機なのかなど、この時点では皮算用をしていたが、午後に電話が鳴る。病院から「検査の結果、陽性でしたので保健所から電話が来ます。震えて待て」とのこと。
その約3時間後に保健所から電話があり、改めて陽性であることや、現在の健康状態および今後の流れ等の説明があった。まとめるとこんな感じ。
職場にすぐに報告し、上司に今年度何回目かわからない「お忙しい時期にご迷惑をおかけし誠に申し訳ございません」と陳謝した。上司は仕方ないと言ってくれたが、心内では「この野郎」と思っているに違いない。
ちなみに陽性の場合は出勤停止なので在宅であろうと仕事を出来なくなる。借りたPCが鉄屑と化した瞬間である。
4〜6日目
急に与えられた休みもすることがない。休みはやはり労働という多少の辛さがあってこそ価値があるものなのだと痛感
するわけでもなかった。
なぜなら、普通にYouTubeで余裕で一日を潰せることがわかってしまったのだ。
こちらが何もしなくてもGoogleお得意のサジェスト予測によるおすすめ動画を紹介してくれる。しかも悔しいことに絶妙に興味がそそられる。子どもの頃は創作の世界に存在する世を牛耳っている超大企業なんて嘘の話だと思っていたが、Googleはまさにそれ。本気になれば「お前が明日コンビニで買おうと思っている物」も一つ違わず当てられるだろう。
そんなしょーもないことを考えながら、自宅「待機」から自宅「療養」へと変貌したタスクを、時間を浪費することでこなしていた。ちなみに症状は熱が37℃〜38℃、咳も増え、痰鼻水がよく出る。喉の痛み等はなく、食欲は普通にあり、そのほか不調はない。
この期間に保健所からパルスオキシメーターが郵送送られてきており、これで計測した血中酸素濃度も毎日の報告に入れる必要があるとのこと。(95%を下回るとヤバくて、90%以下はそのままほっとくと死ぬらしい。)ちなみにパルスオキシメーターはレンタルであり、全国でこれが返ってこなくて保健所が泣いているんだとか。みんなはコロナになってもちゃんと返そうね。
なお、先ほどの話は、初日(4日目)の話で残りは罪悪感からバレないように在宅勤務をしたり、誰を入れるでもないが家の消毒をしたりした。
そして、積読や積みアニメってこういうときですら消費しないんだな、と思った。
7日目
早いもので発症から1週間。家から出ずに迎えた2回目の土曜日。自宅療養セットが北海道から届いた。小さな段ボール一箱程度を予想して、誰もいないことを小窓から確認し扉を開け、衝撃の光景を目の当たりにした。
割とデカめが3箱あった。
でっか。
自宅療養でくたびれきった己の筋肉では辛く、ひとつずつ部屋の中へ。開封するとこんな感じ。
めちゃくちゃありがてぇ。そしてこれが一人分?????
そう、1人分。10日分の食糧で、これがなきゃ死活問題の人もいるため、大量に物資が送られてくる。
コロナで金を使いすぎだと揶揄されることもあるが、こういうところに税金が投じられるのは、私個人としては賛成である。
ちなみに書いてる今もめちゃくちゃ残ってるのでありがたく今後の食費を浮かすための物資になってもらおう。
症状はこの頃から熱が下がり始め、37℃ちょうどくらいに。咳と鼻水は相変わらずズビズビ出るため、ティッシュの消費量が半端ない。
余談だが、陽性になった人間の元には生活する上で気をつけることや、同居の家族がいる場合の暮らし方のマニュアルなんかも送られてきており、当たり前だが、基本的にごみは完全密閉で捨てること、また、同居の家族がいる場合は、共用スペースはこまめに消毒することなどが記載されている。一人暮らしでよかったと心の底から思った。ちなみに同封書類は北海道のホームページに載っているので興味がある人は是非一読してみてほしい。
8〜9日目
ひたすらに自宅療養。この頃になると熱は下がり、体温の高くなる夜ですら、平熱を維持していた。しかしながら、咳と鼻水は比較的マシになったにしろ、いまだに出る。
そして、ネットサーフィンをしているうちにめちゃくちゃ重要なことを発見する。
健康保険はコロナでの自宅待機でも入院費用として適用できるものがあるらしい。
すぐさま自分の保険の担当に確認。どうやらマジで見舞金が出るとのこと。
しかしここで皆さんに気を付けてほしいことがある。
保健所等が発行する、コロナにおける療養期間を証明する証明書は、「診断日(陽性が判明した日)から自宅療養終了日まで」となっている。
つまり、療養開始から陽性が判明する日までの待機期間は加算されない。
自分は運悪く土曜日からであり、その分診断日が遅れているので、3日分程度損をしている計算になる。とはいえ、発症の曜日をコントロールするのは非現実的なので、疑わしい症状が出たらすぐに検査の相談をすることをおすすめする。自分も金曜日の時点で相談してたらもうちょい早くなったかも。チクショー
まぁ出るだけありがたいのでよしとする。
(ちなみに都道府県によって保険適用範囲となる療養期間を証明する書類の基準は変わるらしいので要チェック。)
10日目
療養最終日。これを書いている今日である。
症状はというと、咳鼻水がまだ少し出る。喉も少し違和感。それ以外は至って普通。
来ないかもと言っていたが、午後に保健所から電話があり、予定通り明日から通常の生活を再開して良いとのこと。仕方ないとは言え、溜まっている仕事のことを思い出し、憂鬱でお腹が痛くなってきた。保健所の人曰く、オミクロン株は咳鼻水は長引きやすく、後遺症(上咽喉炎など)の可能性もあるので、長引くなら病院に行った方が良いとのこと。また医療費払うの?
とは言え、ひとまず肺の基礎疾患持ちがコロナに罹ってもまず生きていられたので安心した。
4日目くらいの咳ひどい時はマジで死がよぎったので。
完走した感想(激寒)はというと、
今はワクチン等の効果やウイルス自体の弱毒化?もあり、重症化しにくく肺炎等のリスクが低下しているとは言え、ただの風邪とは言えないと感じた。
ここまで熱や咳が長引くのは人生で初めてだし、何より、マスクや消毒なしで外で過ごせば、インフルエンザよりも簡単にこんな症状の病気に罹るのは明らかにコロナ禍前には無かったことだからだ。
また、自分は比較的というか、かなり軽症の部類であり、人によっては死の危険もある。
自分は二度と罹りたくないし、かからないようにより一層気をつけたいと思った10日間だった。
また、「国は何もしてない」という意見もよく聞く(もちろん思っていない)が、想像以上に大勢の人間がこのウイルスのために働いており、いろんな支援がされていることを肌で感じた。
罹ってよかったとは思わないが、そういう水面下で闘っている人の尽力を垣間見ることができ、自分の今後の生活も見直そうと思う機会が出来たのはよかったことの一つである。
だからといってもう必要以上に経済を制限するフェーズは過ぎており、どうこのウイルスと付き合っていくかを、全員で考え直し、一人一人が自己責任で日常を取り戻していく時期だとも思う。
なので、みなさんも、通常の日常生活をおくりながら、罹らないよう細心の注意を払って過ごしてほしい。
ここ一年で通算5回目の入院(療養)を経験し、身体がボロボロの人間からの些細なアドバイスである。
では、また。