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"SGの中のSG"グランドチャンピオンが開幕!6月25日(火)〜30日(日) in 尼崎

※この記事は「月刊マクール2024年7月号」で掲載されております。

昨年のSG戦線をリードした面々が集う「SGの中のSG」という異名を持つグランドチャンピオン。今年の舞台・ボートレース尼崎でのSG開催は、22年オーシャンカップ以来、約2年ぶり。昨年大会では「平成生まれ初」のSGウイナーが誕生したが、今年はどんなドラマが待っているのか。ハイレベルな攻防にも注目が集まる。


23年のSG戦線をリードした茅原悠紀 / 復活・毒島誠は今年のSG連続優出中

「SGの中のSG」と呼ばれるだけあって、ドリーム戦には、昨年のSG戦線で活躍したメンバーがズラリと並ぶ。選出1位の茅原悠紀は、SG優勝こそ手に届かなかったものの、前人未到の年間6優出という偉業を達成。気が付けばSG優出は18回を数える。ただ、優勝となると2014年、伝説の6コース差しを決めた平和島グランプリの1回だけ。今年はクラシック、オールスターと予選敗退に終わっているだけに、そろそろギアを上げていきたいところだ。

2位はディフェンディングチャンピオン・磯部誠。22年のグランプリでSG初優出を果たして以降、V候補常連となった。そして前回大会で平成生まれ初のSGウイナーに輝いた。池田浩二、平本真之の“2強”と並ぶ愛知の看板選手。第25、26回大会の山崎智也以来となるグラチャン連覇で、2度目のSGタイトル奪取なるか。

昨年2優出の桐生順平は、3月に地元戸田で行われたクラシックで優出4着。茅原同様、安定感は抜群と言えよう。ただ、桐生もSG優勝となると17年グランプリまでさかのぼる。今回の舞台・尼崎はSG初Vを飾った思い入れのある地。その水面で再び頂点を狙う。

安定感は茅原や桐生にばかり目が行くが、池田浩二もなかなかの高値安定株。昨年はクラシックの優出(6着)を皮切りにグラチャン、オーシャン、チャレンジカップ、そしてグランプリと年間5優出。むしろ超優良株と言ってもいいくらいだ。そしてグラチャンはSG初Vを含めV2と好実績。マスターズ世代に突入しても変わらぬ超絶ウイリーは、ファンだけでなく選手をも魅了し続ける。

毒島誠は昨年、SG優出なしに終わったが、クラシックでの復活Vでドリーム入り。直前のオールスターでも優出を果たすなど、ここ一番の勝負強さがある。尼崎は22年9月のGⅠ以来の参戦となるが、過去にはGⅠ優勝歴もあり。昨年の茅原のように、優出は逃さない。

6位選出は宮地元輝。22年の大村グランプリシリーズV以降、すっかりSGの常連となった。ドリーム選出は昨年クラシック以来、2度目。直前のオールスターでも優出しており、勢いは本物だ。

ただ、近年は昨年の磯部を筆頭に柳沢一や徳増秀樹など、SG初優勝者を多く輩出しているのがグラチャンの特徴でもあり、実力は他のSGよりも拮抗。ドリーム組以外にもV候補はめじろ押しだ。

ダービー復活Vで"やっぱり"峰竜太 / ここ一番の勝負強さは石野貴之

ドリーム漏れしたが、やはり峰竜太の存在は欠かせないだろう。SG戦線に復帰した昨年のダービーで即優勝。チャレンジカップ、そしてグランプリで準優勝と、ブランクを感じさせないどころか、よりたくましくなって帰ってきた。オールスターで愛弟子の定松勇樹がSG初優勝、グランプリ出場を早々に当確させたことに、かなりモチベーションも上がっていることだろう。「師弟でグランプリ」を実現させるべく、次は峰がタイトル奪還を狙う。

峰竜太

昨年のグランプリ覇者・石野貴之はドリーム入りこそ逃したが、ツボにハマった時は無類の強さを発揮。昨年大会も超抜仕立ての機力を武器に準優勝。水面実績は決して豊富ではないが、勝負どころを熟知しているだけに、高い集中力で上位戦線に食い込んで切る。

石野貴之

また、グラチャン初出場は定松をはじめ、吉田裕平、宮之原輝紀、新開航の4人。吉田は昨年のダービー、宮之原は3月クラシックでSG初優出。数少ないチャンスをモノにして出場に漕ぎつけた。エンジン次第の面はあるが、ダークホースとして警戒したい。

新開航は22年のグランプリシリーズでSGデビューしたばかりだが、昨年はSG4大会に出場し、ダービーで準優入り。同世代の旗手的な存在になった。あとはSGで実績を積むだけ。同期の宮之原の活躍にも触発されている。

出場選手一覧

立ちはだかる地元の雄・吉川元浩 / 尼崎実績は松井繁が断トツ!伏兵は島村隆幸、稲田浩二ら

尼崎でSGが行われるのは椎名豊が優勝した2022年のオーシャンカップ以来。過去(1997年〜)をさかのぼっても、兵庫勢の優勝はない。それだけに
地元SGタイトル奪取は、悲願と言ってもいいだろう。その期待を一身に背負うのは吉川元浩だ。当地優勝32回は出場選手中で最多。3月のGⅠでもきっちり優出を果たしている。クラシックでは優勝戦1枠ながら、荒水面の影響で転覆失格に終わっただけに、そのリベンジも果たしたいところだ。

吉川元浩

そして5年連続5回目の出場となる稲田浩二は、22年当地オーシャンカップで準優勝。水面相性と持ち前のスタート力をアドバンテージに、開幕ダッシュに期待したい。実績面でその地元両者を凌駕するのが、王者・松井繁。松井の当地勝率は吉川を上回る7.97で2位。出走回数を加味すると、実質の1位と言ってもいいだろう。近年はタイトルから遠ざかっているが「尼崎のSG」には欠かせない存在だ。

近況では3月の71周年を制した島村隆幸が怖い存在。尼崎のGⅠ以上のレース優勝戦は1号艇が7連勝中だったが、超伸びを武器に3号艇で優勝を飾った。昨年は年間V8(うちGⅠ2勝)とブレークし、今年も既にV5。大仕事をする可能性を秘めている一人だ。

島村隆幸

水面実績は岡崎恭裕や瓜生正義、篠崎元志・仁志ら福岡勢が高勝率をマーク(左頁表を参照)。表外だが通算16優出でV7の石渡鉄兵も侮れない。勝率1位の定松勇樹は、昨年のルーキーシリーズ1節のみ(優出3着)。SGウイナーとなって参戦することになるが、次は19年にメモリアル、ダービーを優勝した毒島誠以来となる、SG2大会連続V(グランプリを除く)に挑む。

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