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地テシ:388 「スター・ウォーズ 無法者たち」が楽しいよ!

 なんとか、なんとか無事に「バサラオ」明治座公演が終わり、ノンビリする間もなく大阪へと向かわなければならない我々です。ていうか、スタッフはもうとっくに仕込みを始めている我々です。大変です。
 いやいや! それよりも! 東京公演千秋楽に発表された「バサラオ」大阪公演千秋楽ライブビューイング&ライブ配信ですよ! 千秋楽の公演がお近くの映画館で! そしてご自宅で! お楽しみ頂けるのです!

 新感線の公演で大阪から配信されるのって初めてじゃないですかね。しかしライブ配信ってどれくらいの方が見て下さるのでしょうか。でも、当日なら何度でもアーカイブ視聴できるのですからお得といえばお得ですね。木曜日だけどさ。


 さあ、そんなワケでね、次は大阪。またしても旅公演ですよ。長期滞在ですよ。ホテル暮らしですよ。今回は約3週間。いつもならば旅に持っていくゲーム機に迷うところですが、今回は迷いません。何といっても「ゼルダの伝説」シリーズの最新作が発売されたからですよ!

 「ゼルダの伝説 知恵のかりもの」は9/26に発売されたばかりでして、もちろん既にチラッとプレイしてはおりますが、お楽しみは大坂から。そう、今回の旅のお供はNintendo Switchと「知恵かり」にしようと思っております。


 まあそれは良いとして、問題は今プレイしているPS5の「スター・ウォーズ 無法者たち(Star Wars Outlaws)」ですよ。発売されてからそろそろ一ヶ月。少しずつプレイして結構ストーリーも進んできました。
 ただね、今作は「スター・ウォーズ」のゲームとしては初めてのオープンワールドなのです。広大なフィールドのあちらこちらに宝箱やクエストが散りばめられているので、それを楽しみながらプレイするとかなりの時間が掛かりそうです。
 スタッフのインタビューでは「メインストーリーだけ追っていけば20〜30時間ぐらい。他の要素も入れれば50〜60時間くらい」と書かれていたのですが、私は今のところ45時間くらいでメインストーリーは終盤だと思います。でも、まだまだ拾いたいサブクエストがいっぱいあるんだよなあ。
 本当ならば大阪に行く前に終えていきたかったのですが、どうやら無理そうですねぇ。

 「スター・ウォーズ 無法者たち」の時期設定はEP5とEP6の間。銀河帝国が全宇宙を掌握し、反乱同盟軍は窮地に追いやられ、ハン・ソロはカーボンフリーズされている時代です。ええと、この辺りは「スター・ウォーズ」を知っている方だけに向けて書いていますよ。
 主人公のケイ・ヴェスは今は親のいない孤独の身で、知り合いのバーに居候しています。母親から盗みの訓練を受けていたケイは、いよいよこの星を出てフリーランスの盗賊を目指すことにしますが、その資金を得るために忍び込んだ大物悪者の屋敷ですったもんだがあって宇宙船を盗んで逃げ出しますが、それが元で銀河中で賞金首になってしまいます。
 そんなどん底から抜け出すために色々な星を巡り、仲間を集めて金庫強盗を企む、というのが大まかなストーリー。

 「スター・ウォーズ」のゲームでありながら、ジェダイもシスもライトセーバーもフォースも出てきません。ケイはただの人間ですので、三種類の使い方ができるブラスター一丁(表記が妙になっちゃうけど、一丁のブラスターってコトね)で戦います。
 ただ、行動によってアドレナリンが溜まり、発動するとスローモーションの中で敵を複数ターゲットして一瞬で撃ち抜く必殺技みたいなのはあります。これがとてもクール! カッコいいんだけど使いどころがちょっと難しいけどね。

 経験値を稼いでレベルアップみたいな概念はなくて、能力の拡張は「アビリティ」で行います。体力アップや回復・攻撃のアイテム強化、足音軽減やしゃがみ歩行速度アップなど、冒険に役立つ能力はアビリティで解除していきます。
 そのアビリティ解放の仕方も面白い。特定条件下で敵を排除したり特殊アクションを一定数使用したりなど、ちょっと意識的に狙っていかないと達成できないモノも多くてプレイの幅が広がります。また、武器やガジェットの能力アップなどには特殊な部品が必要で、それを獲得するために色んな所に忍び込まなくてはいけなかったり、行くのが難しい場所に隠してあったりするのも楽しい。もちろん面倒なら無視してもいいんだけど、あると便利なアイテムも多いので積極的に狙いたいところ。

 そして何といっても今作のポイントは4つのシンジケートの存在です。いわゆる犯罪者集団であるシンジケートはお互いに敵対しているので、いずれかに肩入れすると他のシンジケートからの評判は下がります。評判が下がると色々と面倒なのよ。
 フィールド上や街中にはそれぞれのシンジケート支配エリアがあって、評判が低いとそこに入るだけで問答無用で撃ってきます。でも、評判を上げれば普通に入れるのです(最奥の重要エリア以外ね)。フリーランスのケイとしてはいずれにもつかず離れずで評判を維持しておく方が攻略は楽そうです。
 ただ、面白いのが「バレなければ大丈夫」というコト。あるシンジケートエリアに忍び込んで何かを盗んだとしても、バレなければ大丈夫なのです。歩哨を後ろから殴って気絶させたりカメラの電源を切ったりして、誰にも見つからずにエリアを出られれば評判は下がりません。もちろん見つかってしまっても銃撃戦の上で逃げ切ればクエストクリアなのですが、評判がダダ下がりします。最終的には殺し屋が派遣されたりもするので、できるだけ評判は維持したいのです。

 クエスト関連でもストーリーに没入できる仕掛けがありました。最初はちょっとした依頼だったモノが、ストーリー仕立てで盛り上がっていき、最終的には大変な激闘になったりするのは「Starfield」などでも取り入れられた流行のシステムです。ただ、今作では後日談がついてきたりするのが新鮮でした。
 街の酒場で「ポンコツの宇宙船を売りつけようと思っている」という会話を聞いてから、買い手のところに行って教えてやると、後日酒場で「てめえポンコツを売りつけようとしやがったな!」みたいな会話が聞けたりするのです。ちょっとしたコトなんですけど、これは驚きました。
 あるクエストで強敵を倒して無事に逃げ出した後、街中で「○○を倒して逃げ切ったヤツがいるらしいんだよ」「え?ホントかよ!」みたいな会話をしている人々がいたりしてね。なんか新鮮だったんだよね。

 盗賊が主人公だから全体的にコッソリと忍び込んで探索することが多いので緊張感も高まります。でも、通風口などの隠し通路も多いので潜入経路は色々と試せるのが楽しい。気絶させた敵は絶対に目を覚まさないのでストレスも少ないし、敵の巡回路も決まっているので攻略が立てやすい。この辺りは「アサシン クリード」「ゴーストリコン」などのUbisoftらしい作りです。
 面倒くさかったら、ある程度の敵を気絶させてから銃撃戦に持ち込んでも構いません(評判を考えなければね)。特に帝国軍の場合は評判設定なんてありませんからバシバシ撃っちゃっても構いません。大量のストームトルーパーたちをガンガン薙ぎ倒しちゃってください。
 ただ、帝国の場合は指名手配になっちゃいます。非常線も張られて追いかけ回されますが、一定時間を逃げ切れば大丈夫です。

 「スター・ウォーズ」のゲームではありますが、映画に出てきたキャラクターにバンバン会えるわけではありません。とはいえ、数人には会えますよ。音楽だって映画版とは異なります。
 でも、Xウイングなどの宇宙船や帝国軍の施設、多彩な種族、ドロイドたちなど、映画の世界観は丸々再現されています。ブラスターやスピーダーの音などの効果音も同じなのです。「スター・ウォーズ」の空間に入り込んで自由に冒険できるのが何よりも楽しいのです。
 特に、後半に行ける惑星タトゥイーンはかなり盛り上がりますよ。モス・アイズリー! カンティーナ! ラーズ農場! 二つの太陽! ジャワ族! ハット宮殿! まあ、「スター・ウォーズ」好きなら誰もが知っている惑星ですしね、興奮するなというのが無理でしょう。
 実は、このゲームの画面サイズは21:9というかなり横長な画面がデフォルトで設定されています。そう、映画サイズですよ! 当時のカメラレンズの歪みやボケもシミュレーションしているそうです。
 映像も美麗だし風景も壮大だし、空気感まで演出されているようで、ありがちな表現でいえば「プレイできる映画」のようになっています。ストーリーも凝っているので、メインストーリーだけを追っていけば一本のドラマシリーズのように楽しめます。

 相棒のニックスは超役に立つ上にカワイイし、道に迷わないように視線誘導も見事だし、アクションも細かくてカッコイイし、フル日本語ボイスだし、ネオン管をイメージしたグラフィックはクールだし、まあとにかく「スター・ウォーズ」好きな私としてはかなりハマれるゲームだというコトなのです。でも「スター・ウォーズ」を知らなくてもアクションゲームとしても面白いんですけどね。

 ただまあ、ミニマップがないコトと、時々ゲームが止まってしまって落ちちゃうのは困りものでしたけどね。ダンク・ファリック!