地テシ:314 純情オセロが無事に終わったよ!
終わりました! 無事に終わりましたよ! 劇団☆新感線「ミナト町純情オセロ」の全てのステージが無事に終了致しました! 東京と大阪、合わせて40ステージと、いつもの新感線よりは少なめでしたが、無事に終われたコトがとにかく嬉しいのです。
ご来場頂いた方も、行くつもりだったけど来られなかった方も、行くつもりも全然無かった方も、どちら様もありがとうございました。みんな元気でやっておりましたよ。
終わる舞台があれば始まる舞台もあるということでね、私の今後の活動も徐々に発表されてきました。
まずは川下大洋さんが年に数回ずつ行っている研究発表会「ドナ研」の次回発表会に参加することになりました。
ドナインシタイン博士の禁断カフェ「禁断のカタカナ」は、東京が5月28日(日)17時~下北沢・風致空知にて、大阪が6月4日(日)17時~扇町・Bodaiju Cafeにて。
今回のお題はカタカナ。外来語を中心にカタカナについて博士と二人して屁理屈臭い研究を発表したいと思いますよ。
研究員登録が必要なので、詳しくはこちらでご確認下さい。
さあ、皆さんも我々とレッツパーティーーーー!!!!
そして7月には、演劇集団キャラメルボックスの代表作の一つである「嵐になるまで待って」に出演致しますよ。
NAPPOS PRODUCE「嵐になるまで待って」は7月22日(土)~30日(日)に池袋のサンシャイン劇場にて上演されます。7年ぶりの6回目の再演なんですって。今回はキャラメルボックスではなくNAPPOS PRODUCEでの公演ですが、作・演出はもちろん成井豊さんです。
これまでに何度も上演されておりますから私も何回か劇場で拝見しております。不思議な力を持った声を巡って、様々な人々がそれぞれの想いを抱えて走り回るパワフルなジェットコースター演劇です。
それが田野優花さんと土屋神葉さんを中心とした若い力で再生されるってんですから今回も期待して頂いて大丈夫だと思います。久しぶりのサンシャイン劇場で、久しぶりの成井豊演出で、久しぶりの方々と初めての方々とで思う存分楽しみたいと思いますぜ。
そして劇団☆新感線の秋公演は久しぶりのチャンバラ活劇になりそうですよ。
劇団☆新感線43周年興行・秋公演 いのうえ歌舞伎「天號星」は9月に東京のTHEATER MILANO-Zaにて、11月に大阪のCOOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて。
中島かずき先生の書き下ろし新作で、古田新太くんを主演に置いて、早乙女太一・早乙女友貴の兄弟も揃って出演して、さらに乃木坂46の久保史緖里さんとアクションでも評判の山本千尋さんもお迎えします。あ、あと、池田成志パイセンも出ます。こりゃあ面白そうでしょ。
さて、どんな話になりますやら。まだまだ先の話ですが、どうぞお楽しみに!
さて、今後の活動の告知もできたということでね、もうちょっとだけ純情オセロのコトを思い出してみましょうか。
いやぁ、おかげさまでおおむね好評を頂いたようでホッとしております。劇団☆新感線といえば派手でおバカで照明ビカビカで、歌って踊ってチャンバラして、そして隙あらば笑いどころを入れてくるってイメージでしょ。いや、その通りです。我々もそういった認識でやっております。確かに「ミナト町純情オセロ」も一幕まではそんなカンジでした。
しかし、二幕に入るとガッツリ会話劇になりまして、一幕に比べればちょっと静かなシーンが続きます。しかしドラマはガンガンに進行しますので緊張は続き、飽きることなくお楽しみ頂けたようです。
近年は割と楽しい物語ばかり上演して参りましたので、久しぶりのシェイクスピア悲劇がどのように受け止められるか心配でしたが、悲劇ながらも物語のうねりを感じて頂けたようで胸をなで下ろしております。
まあそんなワケでね、後はまあ、これまで書いてこなかったような小ネタをいくつかまとめてお届けしましょうか。ええと、どうでもいいようなコトとかさ。
どうでもいいといえば客入れ音楽についてです。物語は1955年頃だという設定ですから、開場時や休憩時には50's~60'sあたりのロックやポップスが流れておりました。我々にとっては懐かしく、皆様にとってはレトロな感じでエモくお届けできたかと思うのですが、私なんかはちょいちょいね、昔の「ミスタードーナツ」店内のような気分になっておりましたよ。ええ、昔の郊外のミスタードーナツは60'sアメリカのような雰囲気だったのです。今ではどうなんでしょうねえ。
岩塩についてもどうでもいい話があります。いや、今作での岩塩は大変重要な小道具なのですが、昨秋に上演した「薔薇とサムライ2」にもパライソ・ブランカという岩塩が重要な小道具として登場していましたよね。ああ、二作続けて岩塩が出てくるんだね、というどうでもいい感想を持ってしまいました。
だからというワケではありませんが、昨秋訪れた大阪市立科学館に展示されていた巨大な岩塩の写真を載せておきましょう。
あとはね、私が演じる三ノ宮がいちいち変装してくることについても説明しておきましょうか。これはシェイクスピアの原作に「この戦争についていくんだ、つけ髭で顔を変えてな」とイアゴーに言われるシーンがあるからなのです。たったそれだけなのに、私は毎回変装をするハメになってしまったのです。
いや、それでも今回の変装が概ね人間型で良かったですよ。12年前の初演では大きな置物とかマッサージチェアとかに擬態していましたからね。動きにくいわ聞こえにくいわで大変だったんですよ。それに比べたら随分とマシだったので助かりました。
最後にどうしても言っておきたいことがありまして。といいますのは赤穂の大親分についてです。
なんかラストのラストに何やら分別くさい長ゼリフを言って、物語をまとめたような顔をして暗転していきますけど、実は全部アイツのせいですからね。
アイツが沙鷗組を乗っ取ろうとして先代組長にヒットマンを放ったのが全ての発端なんですよ。先代組長を殺して、あわよくばオセロも汐見も殺そうとしていたのはアイツだし、それが失敗したからってオセロを観音組に特攻させようとしたのもアイツなんです。しかも途中でなんか浮気っぽいコトもしているし。
なんだか面倒見の良い大立者みたいな佇まいですけれども、実は全部、ぜ~んぶアイツのせいなんですからね!
意外と気付かれていないかもしれませんので、念のためココに書いておきましょう。
あ、それからCOOL JAPAN PARK OSAKA WWホールについてもちょっと書いておきましょうか。CJPOは緑豊かな大阪城公園の中にありまして、劇場のすぐ横がもう森です。
ホントにすぐ横に森がありますから、来場予定を10分ほど早めてもらって寄り道するだけで森林浴ができますよ。
履き物の関係で土の上は歩きたくないという方でも大丈夫。メインストリートだけでなく、森の中の散策路も石畳などで舗装されております。
でも、あえて森の土の中に入っていくとさらにディープな森気分が味わえますのでオススメですよ。
我々は今年の秋にも「天號星」でCJPO WWホールにお邪魔致します。その頃には秋の風情漂う森林が待ってくれていると思いますので、秋にはちょっと早く劇場に来てみるってのはいかがでしょうか。ほんの10分でもいいので。
では、また来週。