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地テシ:315 三ノ宮センセが三ノ宮に行ったよ! でもまだ北浜篇

「ミナト町純情オセロ」も無事に終わり、ちょっとノンビリしている粟根です。いや、終了翌日はノンビリどころではなかったんですけどね。
今回は比較的に楽な役回りでしたので身体もちょっと楽だったのですが、千穐楽の翌日はなんだかグッタリしてバッタリしてしまいました。ところが愛用のMacが不調になって、その復旧でバタバタしたりして。グッタリしながらバタバタして、グッタリバタバタバッタリバタバタ。なんだこの一日! 五月二日! とんだゴールデンウィークだよ! まあ今はMacも快調になりましたけど、どうにも不安だから買い替えちゃうけどね!
そんなこんなの日々です。でもまあそろそろやるべきコトも出てきて、別の意味でバタバタもし始めました。


さて、今日は大阪公演中に行った三ノ宮探検について書きましょうかね。なぜならば、劇団☆新感線の保坂エマさんが展開しているPodCast的な音声番組「エマの今日はこんな感じで…」の取材を受けちゃったからさ。

エマさんの番組では以前にも池袋大阪を探検したりしましたが、今回はその三ノ宮版です。と言いますのも、純情オセロで私が演じた役名が三ノ宮一郎だったからですよ。
架空の関西の町・神部(かんべ)を舞台とした作品でしたが、この神部のモデルはおそらく神戸でして、神戸近辺の地名が由来のキャラクターが何人かおりましたよね。となれば私の三ノ宮の由来は神戸の三ノ宮なんじゃないかなぁうん多分そうだとか思っていたワケですよ。
神戸には三ノ宮神社がありまして、どうやらこの神社が地名の由来らしいとか聞いちゃったら、三ノ宮を演じる私としてはお詣りしたくなるじゃないですか。で、興味があるかなと思ってエマさんを誘ってみたら案の定乗ってきて収録されちゃった、という流れです。


待ち合わせの場所は前回にも行きました「適塾」前。江戸時代に緒方洪庵が開いた私塾の建築が残っているのです。前回は時間の都合で中には入れませんでしたが、今回は内部を拝見することができました。

二階の塾生大部屋。中央の柱には興奮した塾生が付けた刀傷もありました
一階の前栽(せんざい)。要するにお庭です

大阪に残る数少ない江戸時代の町屋建築で重要文化財です。教室や塾生大部屋、貴重な蘭和辞典であるヅーフ・ハルマが置かれたヅーフ部屋などが残されており、当時の書籍や適塾関係者についてのパネルなどが展示されておりました。


なぜ適塾にて待ち合わせをしたのかといいますと、前回「昔、この近所でダブダブというメニューを食べた」という話をしたらエマさんが見つけてきたのね。そして食べてみたいというコトになったのね。

北浜には資生堂大阪ビルがあり、かつてその中にある資生堂ホールで「パーキージーンシアター」というプロデュース公演企画が行われていたのですよ。新感線メンバーはそれぞれ何回か出演していて「資生堂ホールに行ったらダブダブを食べる」みたいな名物料理になっていたのね。で、私も出演した時にみんなに連れて行ってもらったのです。
肉と玉子のジャンキーな味で美味しかった記憶はあるのですが、何しろ30年以上前の話ですからお店の名前も場所も覚えていなかったのですよ。この辺にあったハズなんだけど今でもやってるのかなあ、なんて話しておりました。
そしたら、そのお店はまだ営業していて今でもダブダブが名物だというのをエマさんが見つけてきたんですよ。それを聞いちゃったら行きたくなるってもんでしょ。じゃあ行っちゃいましょうよ。

中央の白いビルがニューハマヤさん。これが洋食屋さんだとは思えないでしょ

そのお店の名前は「ニューハマヤ」さん。こちらの北浜店だけでなく、瓦町店もあるようです。一階はカウンターのみで二階がテーブル席。今回は二階で頂きましたが、私の記憶では三階が小上がりになっていて卓袱台と座布団だったように思います。
ダブダブというのは要するに「豚焼肉定食のスクランブルエッグ載せ」なんですが、肉を二倍にするとダブル、玉子もダブルにするとダブダブというワケです。

こちらがダブダブ。ご飯はお櫃で来るのでお代わり自由です

音声の中でエマさんが言っている「生姜焼きの生姜抜き」という表現が秀逸だと思います。甘辛いタレで炒められた豚肉と半熟気味の玉子が絡まってジャンキーな味を醸し出しています。好き嫌いはあろうかと思いますが、私は好きですよ。30年振りに頂きましたが美味しかったです。


そうそう、北浜繋がりで書きますけれども、前回に続いて今回も北浜辺りをぶらぶらと散歩しております。そして気がついたのですが、この辺りの北船場には古い建物がたくさん残っているんですね。
今回見つけた古建築の写真を載せたいのですが、ちょっと量が多いのでズラッと貼っていきますよ。もちろんこれで全部ではないのですが、主なところだけ。

伏見二丁目の伏見ビル。昭和2年築
高麗橋二丁目の日本基督教団浪花教会。昭和5年築。ヴォーリズが設計指導したそうです
その隣の高麗橋ビルディング。明治45年築。辰野金吾・片岡安の設計
道修町一丁目の旧小西家住宅。明治36年ごろ築。接着剤のコニシの本家です
北浜一丁目の北浜長屋。リノベーションされてカフェが入っています
高麗橋二丁目の高麗橋野村ビルディング。昭和2年築。7階部分は戦後の増築
平野町二丁目の生駒ビルヂング。昭和5年築。振り子時計がモチーフ
北浜三丁目の吉田理容所。昭和5年築の長屋の一部です
伏見町二丁目の青山ビル。大正10年築。当初は個人住宅だったそうです
その青山ビルの中には飲食店があるので気軽に入れます。そして階段も素敵
青山ビルの隣の伏見ビル。大正12年築。当初はホテルだったそうです
道修町三丁目の北垣薬品本社。江戸中期の建築で、大阪現存最古の町屋らしいです

これらの建築について詳しく知りたい方はこちらの船場ナビさんのHPをご覧下さい。

こちらのページの中程にある「歩いて、見て、学べる、船場をスマホで歩こう」のイラストマップをご覧頂ければ船場地区の古建築の場所が判りますよ。


ああ! 三ノ宮に行こうとしているのにまだ北浜を出ていないじゃないか! 兵庫県に行こうとしているのにまだ大阪府だよ。でも大丈夫。まだ午前中です。じゃあ阪急電車に乗って三ノ宮に向かいましょう。
でも、ココまででも長くなっちゃったから、今日の所はこのへんで。来週こそは三ノ宮に行きますよ。