地テシ:358 無事に「バンピーラダーズ」終わったよ!
なんだかんだ色々あったdopeⒶdope step.9「バンピーラダーズ」が、なんとか無事に全ステージを終えることができました。ご来場頂いた方も、来られなかった方も、来る気もなかった方も、どちらさまもありがとうございました。
2年ぶりのサンモールスタジオで、2年ぶりのdopeⒶdope。約90席の小劇場も久しぶりでしたので楽しかったですね。小劇場での演劇については情報☆キックにも書きましたのでよろしければご覧下さいませ。
今作は五人の死者が集められ、次の人生に転生するまでの待ち時間に、人格を持った五名の駒を使って人生スゴロクをプレイするという内容でした。自分のことしか考えていない勝手な人々がそれこそ自分勝手にプレイする内に、やがて駒の人生を良い人生として締めくくるために一致団結して奮闘するという熱い作品になっております。
私はそのゲームを進めるゲームマスター役でして、時々出てきては説明して去って行くという存在でした。私以外の出演者(プレイヤー五名と駒の五名)は約2時間15分の上演時間の間はほぼ出突っ張り。水分補給もできずにずっと喋り続けるという過酷な体験でしたが、私はちょいちょいハケられるので一人だけ楽をさせて頂きました。すみませんねえ。
プレイしているのはサイコロを振って駒を進めるスゴロクですから、プレイヤーの五名は出るサイコロの目の数やマスのイベントを全て順番通り憶えておかなければなりません。これが地味にキツイ! 会話のように脈絡があるワケではありませんから、似たような言葉を言って誤魔化すことができません。つまり忘れてしまったら終わりなんです。
まるで受験勉強で年号を憶えるように丸暗記したそうですが、それにしてもキツイ経験だったと思います。実際、本番中にも何度か危うい時がありましたがなんとか乗り切っていました。無事に終えて一番ホッとしているのはプレイヤーの五名だと思います。
駒の五人も駒は駒で大変だったんですよ。2時間で子供から老人までの人生を演じきらなければならない上に、他人の人生では脇役として登場しなくてはなりません。しかもダイジェスト人生ですから短時間に濃縮して演じなければならないのですからね。駒には駒の厳しさがあったのです。本当に皆さんお疲れ様でした。
そして、もっとも大変だったのは出演者交代の件でしょう。駒の一人・田中戦斧役である梅澤裕介さんが網膜剥離によって出演できなってしまいました。目の違和感を感じて受診した眼科で網膜剥離と診断され、急遽入院・手術をすることになり、舞台を降板することになってしまったのです。
現在は手術も無事に終わり、お元気にしているようですのでご安心下さい。実は本番にもご来場頂いて見て頂きました。自分が出るはずだった舞台を客席から見るという稀な体験をしたそうです。
梅澤裕介さんファンの皆様には誠に申し訳ない事態になってしまいましたが、急遽代役をお願いした加藤良輔さんが見事な田中戦斧を創造して下さいましたので、別の作品として完成させることができました。いやもうホント、僅か一週間で完璧に仕上げて頂いたのには驚きました。今回、一番大変だったのはプレイヤーでも駒でもなく、加藤良輔さんだと思います。
「abbey」、「芸祭」と8〜9年ごとに共演している加藤良輔さんとは、また8〜9年後に共演しようと約束しましたよ。いや、もっと手前でもいいんだけどね。
そんなこんなの「バンピーラダーズ」。実は稽古場では出演者交代以外にも色々と大変なことがありまして、なんとか無事に全ステージを終えられてホッとしているトコロです。
早いモノで終演から一週間。怖ろしいことにほとんどのセリフを忘れてしまいました。まあね、そんなもんです。次は4/17からのブシプロ「BURAI3 ー最終章ー」です。こちらも東池袋のあうるすぽっとですから約300席の小劇場。ですが「バンピーラダーズ」のようなセリフ劇とは違ってアクションが多めの作品になりそうです。皆様お馴染みのアクション監督・川原正嗣さんが主演ですからそうなるでしょうよ。なるはずですよ。どうぞお楽しみに!