【電気知識集vol.3】保護継電器(種類・機能・番号)をまとめた資料
【2022.4.30】更なる改良の作業中です。今年の試験対策になるべく、充実化を図ります。
【2019.9.12追記】各保護継電器の詳細説明を追加。電験一次試験の穴埋め問題対策だけではなく、二次試験対策にもなるよう、文章を修正。
「保護継電器について、まとまった資料が欲しい」
新しい仕事を受注し、色々電源系統のことを調べる中で常々に思っていた。今回、保護継電器についても教科書、電験過去問、取扱説明書、論文(海外論文含む)等を片っ端から調べることになってとても大変な思いをした。
保護継電器について、どの図書も網羅的に記載していないこともあり、苦労した。
今回の資料は、発電機まわりに特化し、一覧でサッと確認ができる超便利資料として仕上げた。これを資料として持っておくことで、スマートに仕事ができるだろう。(バタバタしなくて済む)
また、太陽光システムの普及により、現在多くの方が保護継電器に関心がある。太陽光システムの購入者、電気技術者は、基礎知識として勉強しておいて損はないだろう。
当然、電験学習者にとっても「継電器の種類・目的を答える問題」は出題されるので役に立つ。(実際に平成17年の電験1種二次試験で、継電器の特徴をそのまま述べる問題も出題されている。)
本書の内容としては大きく分けて3つ。
1.保護継電器の種類を把握する
保護継電器の種類というのは、かなりの数が存在することをご存じだろうか。
大きく分けて発電機保護、電動機保護、送電線保護、変圧器保護といった目的がある。設備特有の保護継電器まで存在するので覚える量が膨大だ。
それぞれの目的に応じて、検出要素が異なり、動作設定を合わせる必要があるのが保護継電器だ。
本書は最終的には全てを網羅するように仕上げていく。
2.保護継電器の機能を把握する
シーケンスを見ても、継電器番号しか書いていないため、「一体、何の目的で、電圧・電流を検出しているのか」がわからない。
継電器特性表を見ると、動作ポイント等は分かるものの、初心者用に丁寧に解説などされていないので、まず困るはず。
そのため、保護継電器の機能をまとめて押さえておくことは非常に役立つのである。
3.原理・構造の違いから同じ継電器でも種類があることを知っておく
継電器の動作原理にも複数の種類がある。
用途によって、適切な継電器を選択する必要がある。(当然、精度の高い継電器は高コスト)また、製作中止となっている継電器もあるので、その代用を考える必要を迫られることもあるので、継電器を理解しておかなくては代理店の言い値で購入し、損をすることもある。(実際に損をした経験あり)
これらの知識を一覧とした資料となっている。
使いやすさを考慮し、継電器番号も記載し、現場で読みやすいように、シンプルなデザイン構成としている。メモ書き等を添えて使用して頂ければと思う。
ごちゃごちゃと電験での過去出題実績を載せようと検討したが、不要と判断し、掲載していない。本資料の内容を覚えておくことで十分対応が可能だからである。
【2019.2.17追記】
電験学習者のメリットについて、問い合わせを頂くことが多いので、過去問題の分析を基に、もう少し補足させて頂く。
【電験学習者へのメリットまとめ】
本資料は電験3種から1種まで役に立つ。
特に「電験1種2種の二次試験」では、「機器保護」「保護協調の問題」が高頻度で出題され、継電器の説明を避けることができない。(逆に、保護継電器の概要を知っていれば、中間点狙いでとにかく書き綴っておくという裏技も使用可能である。そのため、かなり便利な勉強資料と言える。)
メリット①
「保護継電器自体の知識で点が取れる」
「保護継電器」と「機器保護」は非常に関連性が強い。そのため、電験の二次試験では機器保護に関する問題が多いので、保護継電器の知識をきちんと持っておくだけでも、スコアアップできる。
メリット②
「保護協調問題で点が取れる」
電験において高頻度で出題される「保護協調問題」に強くなれる。電験3種でも出題されるし、2種1種の一次試験、二次試験の両方で出題されるので、覚えておいて損はない。
メリット③
「二次試験の地絡・短絡計算で中間点が取れる」
地絡計算・短絡計算を選択し、解くことを想定している方に役に立つ。意外と盲点になっているのは、継電器の知識だ。試験本番で応用力を発揮し、計算問題を解くためには継電器自体の意味を把握しておく必要がある。理解不足だと、どう計算していいか迷ってしまうことが多々ある。二次試験は中間点があるので、継電器の定義をバシッと書いておくだけでも採点者の印象は違うはずだ。
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