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みんなが知らないマコ【大学編】

本気の努力が実り夢と希望いっぱいで大学に入学したがそこで待ち受けていた現実は

想像とはかけ離れたモノだった。

既に就職したサークルの先輩は俺にこう言った。

「いいか?社会人になったら今みたいに遊べなくなるんだから今のうちに思い切り遊んでおくんだぞ。」

その言葉は良い大学に入って良い企業に就職すれば最高の人生を送れると信じて疑わずに受験勉強を頑張ったマコ少年にとっては到底受け入れ難い現実だった。

残酷な現実はこれだけじゃない。

地元を離れ、初めてした1人暮らしのアパートは家賃5万円のボロアパート。夜な夜な隣の部屋の外国人が酒を飲んでうるさくて眠れなかったり、冬になると毎日隙間風が吹き寒さで眠れないほど。

挙句の果てにある日家に帰るとめちゃくちゃデカい手のひらサイズのクモさんがお出迎えしてくれた事もある。(どうやら益虫らしい)

親からの仕送りもしない約束で大学に行った為、授業が終われば毎日居酒屋のバイトに行き深夜まで働いたが、すぐにお金は消えていく。
・毎月の家賃や食費
・友達との交際費
・大学への定期代

唯一の救いは居酒屋で出されるまかないくらいでまかない目当てで居酒屋のバイトを続けていたようなものだ。オーダーミスがあると捨てるルールになっていたのだがラッキーと言わんばかりに美味しく召し上がったのも良い思い出だ。

大学に入り少し経つと仲のいいグループができ始め、友達は作っておいた方がいいと思った。相手に話を合わせ付き合いをしていき、たまに表参道でランチをする。(平気で3000円飛ぶので当時の自分にとっては大出費だった)それなりには仲良い友達は何人かできた。

この時点で、当初描いていた良い大学に行って良い企業に入り勝ち組な人生を送るといった夢や希望は打ち砕かれ、寝て起きて大学に行きバイトの残飯処理といった家と大学とバイト先を往復するだけの人形のような生活を送っていた。

ただ時が過ぎるだけの空虚な日々を過ごしていたように思える。

盛大にお祝いしてくれた手前、地元の友達にも相談できずひたすら趣味のゲームに没頭する日々。

そんな時に人生の転機が訪れた。

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