私にとっての祖父

今年の8月13日に祖父が亡くなりました。享年90歳でした。はたから見ると大往生だったようにも思うが、先月まで元気にお肉もスイーツも食べていた姿を思うと、まだ実感がなく受け入れることができない。

私の祖父は怖い人だった。子供ながら祖父に甘えたことは無く、いつもしかめっ面をしていたので気軽に話すことは出来なかった。そのため祖父と話した記憶は殆どない。

特に小学生の頃は母と祖父の仲が悪く、祖父の家に行っても数時間経つと喧嘩になり、母に言われるがまま荷物をまとめサヨナラも言わず帰った記憶がある。

中学になると母と祖父の仲は益々悪化し、祖父の家に全くは行かなかった。だが私が高校生の時は高校の学費を祖父に出してもらっていたこともあり、毎月祖父の家に行き土下座をして高校の学費を出してもらっていた。

祖父は地元で小さいながらも会社を経営していた。そして業績が良い時に引退した。そのため平均よりは裕福な経済状況だった。だが、持ち物と言っても質は良いがブランド物のような高価なものは望まず、平均的な生活水準で生活をしていた。

祖父の趣味は骨董品やオペラと言った芸術が好きで、よく大音量でクラシックやオペラを聞いていた。その影響で私も幼い頃から芸術に親しむようになった。

反対にカラオケやゲームといったものは好ま無かった。パソコンや携帯も使わず、新聞とテレビから情報を得ており、FAXと電話が連絡手段である古典的な人でもあった。

祖父はお盆の最中に旅立ったため、お盆準備と重なりバタバタした1週間ではあったが、恙無くお通夜、お葬式が終わりホッとした。

今になって少し落ち着くと色々と祖父との思い出が思い出される。もう少し祖父の人生について色々知りたかったなぁと思ってしまう。

私が90歳の時にどのようになっているのだろうか、あと60年間、どのように生きていこうか。

祖父は本当に他人にも自分にも厳しい人だった。だが私たち家族はその厳しさに守ってもらっていたと思う。おじいちゃん、本当に今までありがとう。

わたしもおじいちゃんのように自分に厳しく、生きていきたいと思います。

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