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【一級建築士 製図試験】日建学院に通ってみた感想

こんにちは、macoです。
令和2年の一級建築士の学科試験に独学3か月で合格し、その勢いで製図試験も突破。ストレート合格しました!
学科試験に3か月で合格したスケジュールはこちら
製図試験にストレート合格したスケジュールはこちら

この記事では、令和2年の一級建築士製図試験のために日建学院に通学した私が感じたことを、率直に書いていこうと思います。
学校選びで迷っている方に、少しでも参考になれば幸いです!

日建学院の設計製図本科コース(日曜日)に通学

こちらの記事でもご紹介しましたが、私は日建学院の設計製図本科コース(日曜日)に通学していました。
私が通学した設計製図本科コースは学科試験終了後から始まるコースです。
講座の受講料は45万円(税抜き)でした。
日建学院にはこのコース以外に、設計製図パーフェクト本科という所謂長期コースと、学科試験の合否発表後から始まる設計製図短期コースがあります。

私の受講した設計製図本科コース(以下本科コースという)では7月中旬~10月上旬までの間に16日間の講義がありました。
令和2年はオリンピックとの兼ね合いで、学科試験から製図試験までの期間が例年よりも2週間程長く、本科コースの講義も初回~3回目までは受験準備講座という位置づけでした。
本講義が始まったのは例年通り8月上旬からでした。

令和3年も同様のコース設定になることが想定されます。
日建学院のHPを見ると、本科コースは講義数33回となっていますが、日建学院は約3時間で1講座というカウントの仕方です。
試験直前だと夕方から3時間の講義という日もありますので、実際に通う日数は概ね15日前後になると思います(詳しくは営業さんに聞いてみてください!)。

なぜ日建学院を選んだのか?

そもそも私がなぜ日建学院を選んだかをご説明します。

私の製図経験についてですが、最後に手書きで図面を書いたのは15年以上前、エスキス・意匠設計をしたのは10年以上前です。
就職してからはCADを使うことはありましたが、設計事務所勤務ではないため、意匠設計は全くしていませんでした。
以上のような経歴から、製図試験に独学で挑むのは無理だと考えていたので、初年度は資格学校に通学しようと考えていました。

また、私が住んでいる場所からは、大手資格学校であれば、どの学校も通える距離に校舎がありました。
いろいろ検討しましたが、以下の理由で日建学院に通うことを決めました。

①日建学院の営業さんの感じが良かった!

もともと、学科試験の勉強中に日建学院主催の模試を受講したのですが、その時に電話で問い合わせた時の窓口の方の対応や、実際に担当してもらった営業さんの感じがとても良かったです!

え?そんなことで?と思う方もいるかもしれませんが、ゴリゴリ営業されるのが苦手な私にとっては営業さんの雰囲気が良いことも決め手の一つになりました。
以前、某大手資格学校の営業さんからの電話攻撃で滅入ってしまった経験があったので(当時はまだ若かったのではっきり断ったりできませんでした、、、今は平気で断るけどw)、日建学院の方が合いそうだなと感じました。

私を担当してくださったのは若い女性の方だったのですが、とても性格が良く親切な方で、いろいろとお願いしたこともすぐに動いてくださいました。
製図の勉強でささくれだった気持ちを和らげてくれるような穏やかな方でした。
製図試験後にエスキスチェック会に参加した時も、落ち込む私の隣に寄り添ってくれて、合否発表の日も午前中に電話をくれ、自分のことのように喜んでくれました。
マジで良い人!私が未婚男子だったら絶対好きになってたw

②授業時間が9時~18時、追加講義なし、追加金なし
私は子供が二人いる主婦です。講義の日は夫が二人の子供を見てくれていましたが、あまり長い時間拘束されるのは避けたいと思っていました。
また、追加講義なし・追加金なしという日建学院の方針もありがたかったです。

もし追加講義があった場合、その都度、お金の事や子供の保育先の確保(夫との調整含む)などを検討しなければならないのは大変です。
また、自分の性格的に、受講できなかった場合にかなりストレスを感じると思いました。

その点、日建学院は最初に提示した講義のみ、追加でお金を払う必要なし、というシンプルなシステムで安心感がありました。

③日建学院に通学してストレート合格した先輩がいた
親しくしている先輩が日建学院の製図に通学して、ストレート合格していたことも決め手の一つになりました。
その方が合格したのは数年前かつ他県だったのですが、製図試験はもう二度とやりたく無いけど学校に対して嫌な思い出はなかった、と言い切っていたので、安心材料となりました。

④割引があった
勤め先の福利厚生の一つとして、日建学院の講座に対して割引がありました。TACの割引もありましたが、日建学院の方が割引額が大きかったです。
割引額で製図板が買える!と思いました。

⑤友人に相談してみた
私のことをよく知っている友人(H30年合格、1年目S短期、2年目S長期通学)に相談してみたところ、私の力量を考慮した上で、初年度であればまずは大手二社のどちらかを選んだほうが良いと思う、とアドバイスをもらいました。

だたし、大手二社の雰囲気や方針はかなり違うので、自分に合うほうを選ぶべきとも言われました。
友人が通ったS資格学院の話を聞いた結果、どう考えても私には合わなそう、、、。

日建学院の方が私には合いそうだけど、やっぱり最大手にした方が良いんだろうか!?と悩む私に、友人から「どの資格学校に通っても、合格する奴は合格する。」というぐうの音も出ない名言を頂きました、、、

以上、5つのことから、日建学院に通うことにしました。
続いて、実際に通って感じた良かった所と不満だった所です。

日建学院に通って良かった所

①映像講義が良かった
日建学院の講義は映像講義が主であるため、課題の回答例のエスキス等については映像で説明されます。
映像講義は後から自宅でも見ることができたため、初回の設備や構造の基礎的な講義は何回も繰り返し視聴しました。
当日の講義で聞き取れなかったことや分からなかったことを、後日映像を見ながらノートにまとめることなどもでき、大変良かったです。

②講義で配られる資料がすべてPDFでも配布された
令和2年についてはコロナの影響のため、講義で配られた資料は、受講生専用のサイトからすべてPDF形式で一定期間ダウンロードできるようになっていました。
私は最初はそのことを知らなかったため、3回分の資料はダウンロードしそこねてしまいましたが、4回目以降の資料はすべてダウンロードしてパソコンに保存していました。

課題を再度解きたいと思っても、講義当日に配られたA2用紙はマーカーで塗りつぶしていますし、そもそもA2の課題文をコピーやスキャンするのは結構手間でした。スキャンアプリなどを使用しても綺麗にスキャン出来ないこともありました。
その点、PDFデータがあれば、自宅やコンビニで簡単に印刷できたので、大変役に立ちました。

ただ、事務局からはPDFについての案内は全くなく、PDFデータについてはTwitterでたまたま知ることができました。
他の受講生はもちろん、講師の方すらも知らない情報だったので、事務局から案内があればもっと良かったと思います。

令和3年は、資料をPDFでも配布してもらえるかどうかは分かりませんが、気になる方は契約前に聞いてみてはいかがでしょうか?
ただ、あくまでもPDFデータは個人使用の範囲で使うべきものです。
販売したり、二次配布するようなことがないよう、常識の範囲で使用しましょう。
迷惑行為があると、PDFでの配布が無しになる可能性もありますので、十分注意が必要です。

③講義時間の大幅なオーバー等がなかった
私の通っていた校舎では、製図コースは近くの貸しビルで講義を行っていたため、教室の利用時間が厳密に決まっていました。
そのため、講義時間が大幅にオーバーすることなく、時間通りに帰れるので良かったです。
居残り作図はできなかったため、デメリットに感じる方もいるかもしれません。
居残りで作図を仕上げたい方は、契約前に教室の利用時間等を確認した方が良いと思います。

④宿題の量がちょうど良かった
日建学院では毎回宿題がでますが、あまり多い方ではなかったと思います。
1度、当日課題の図面と記述の仕上げ+宿題課題の図面の提出がありましたが、その1回以外は図面or記述のみといった程度でした。
図面についてもエスキス図面でOKの場合も多かったです。

これについても賛否両論だと思いますが、私は宿題以外にも自分でやりたいこと(過去問や再エスキスなど)がありましたので、宿題の負荷が過大過ぎないことは大変助かりました。

⑤フリーハンドの講師の方が多かった
これは私の通った校舎の特徴だったと思うのですが、フリーハンドで図面を書く講師の方が非常に多かったです。
私が知っているだけでも4人の方がフリーハンドでした。
私はフリーハンドで作図をしていたので、講師の方からフリーハンドのアドバイスも頂けましたし、講師の方が受講生だった時のフリーハンド作図の一式図も見ることができ、とても参考になりました。

⑥講師の方がきちんと情報収集していた
私の通っていたクラスには講師の方が複数名いましたが、リーダー的な講師の方が、製図試験に関することをきちんと情報収集していました。
はっきりと名前を出していたわけでは無いですが、一級建築士製図界隈のブログなどは一通り読んでいたようです。
「建築技術教育普及センターの井上理事長をネットで検索すると法規の神様と出てくる」とか、「製図試験は60点答案を目指せばいいと言っている方もいる」とか、知っている人が聞けばピンとくるような事を何度も仰っていました。
自分の所属している資格学校のことのみならず、製図試験に関する動向、他校や他の指導者の事を、良く調べている講師の方がいるのはとても頼りになりました。

⑦エスキス用紙が使い放題だった

私が通った校舎はエスキス用紙を自由に貰えました。
余分に貰って自宅に持ち帰り、作図練習、再エスキス等いろいろ使えたのでとてもありがたかったです。
エスキス用紙、買うと何気に高いしね。

以上、7点が良かったと感じた点です。

日建学院に対して不満だった所

①課題の内容が偏り過ぎていた
令和2年度の設計製図の課題は「高齢者介護施設」でしたが、日建学院では最初の数回以外はほとんどユニット型の課題が出題されていました。
結果から言えば試験でもユニット型が出題されたため、大当たりだったわけですが、受講生としてはこんなにユニット型ばかりで大丈夫なんだろうか、、、と正直かなり不安になりました。
もう少し課題のバランスについては考慮して欲しいと感じました。
外していたら大爆死だったと思います、、、(当たって良かった、、、)

②資料(テキスト・課題等)の誤植・誤謬が多い
日建学院の資料全体に感じたことですが、誤植や誤謬が多いと感じました。
資料配布時に訂正表が一緒に配られるならまだ良い方で、最後まで訂正連絡がないものもありました。
また、私が気づいた誤植・誤謬については講師の方や営業の方を通して、間違いを確認してもらいましたが、指摘した訂正箇所について全体を通しての訂正連絡は一度もありませんでした。
私以外の受講生から指摘されていたところについても、指摘した受講生にのみ説明をするだけで、全体に対しての説明等はありませんでした。
受講生から指摘された間違い等については、せめてクラス内で訂正箇所や考え方を共有してほしいと感じました。

以上、2点が不満だった点です。

日建学院を選んで良かった!

いろいろと書きましたが、結論から言えば、日建学院に通学して良かったです!
営業の方、講師陣については大満足でしたし、教務の方、課題内容についても概ね満足しています。なにより私にはとても合っていたと思います。
講座の金額についても安くはないとは思いますが、設計素人の私を合格まで導いてくれましたので納得しています。

最後に

学科試験終了後に製図に進まれる方は、時間のない中で資格学校や通信講座を選び、すぐに製図試験の勉強を始めなければいけません。
会社の先輩や知り合いで直近の合格者がいれば、その方に学校の評判を聞くのが一番良いと思います。
同じ資格学校でも校舎が違えば雰囲気も多少違いますし、講師の方との相性もあると思います。

学校選びで一番大切なのは、自分の性格を考慮して、資格学校を決めることだと思います。
私に合う学校が万人に合うとは限りません。
金額や通学する距離との兼ね合いもありますが、選べる場合は自分により合いそうなところを選んでみてはいかがでしょうか?

あなたの合格を心より応援しています!


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