ソーシャルスタートアップこそPR・マーケ担当をインハウスにするといい理由
スタートアップやソーシャルスタートアップなど、立ち上げたばかりの組織には「人・モノ・カネ」という3大リソースのほとんどが足りません。
それでも事業を進め、立ち上げた当初の目的やゴールに向けてチャレンジしたい──
そんな想いある人や団体から、私たちmorning after cutting my hair, Incは日々ご相談を受ける事が多いです。
そして立ち上がったばかりの団体ほど、自分たちが何を実現したくて、何を解決したいのか、わかりやすく伝わる形で「伝える」ことがとても重要です。
資金調達も、ファン集めも、ボランティア募集も、メディア掲載や、事業展開、営業ですらその「結局何をしたいのか」がちゃんと伝える事ができていれば、そのほとんどがやりやすくなるといっても過言ではありません。
様々な価値基準で等価交換しながらお仕事をさせていただく私たちにとって、3大リソースの全てがなくとも、解決したい課題への想いや、実現したい未来への姿勢を伺い、心から共感できるものはそれらがなかったとしても何かしらの形でご一緒するようにしています。
これまでご一緒した、パートナーのみなさんとのお仕事はこちらにまとまっています!ぜひご覧ください👇
PR・マーケ担当をインハウスにするという選択
特に私たちがこれまで携わらせていただいたパートナー団体との関係性の中で、中長期的に見てお互いにとってちょうどいい関係となり、その契約や言葉を超えて深い関係へと繋がるのは「インハウスPR・マーケティング」という関わり方です。
インハウス(in-house)
組織内の、社内の。企業内業務を外部業者などに委託するのではなく、自社の組織や社内の人員で行うことを指しています。↔︎ アウトソース(outsource)
外部発注するのではなく、社内でデザインを担当する人のことを「社内デザイナー」や「インハウスデザイナー」と呼びます。
「インハウス」にすることで、毎回発注書や依頼書などを制作する工数も減り、共通言語があることや業務発生の前後背景や経緯をも随時共有されているという状態をつくることができるため、齟齬が生まれにくく修正スピードが早いことも大きなメリットだと言えます。
しかし、この場合、単発で安くすませたいという場合には相性が悪く、人件費が固定費となれば長期的なコストとなりますし、入る方のスキルやコミットメントによって結果が大きく左右することもデメリットとして考えられます。(未経験者に依頼をする場合はその教育コストも想定していなければなりません)
単発ではないからこそ細かなルーズボールを拾い上げられる
("担当者による"に尽きるとは思いますが...)
実際に私たちが「インハウスPR・マーケター」として携わらせていただいたソーシャルスタートアップや企業が何社かありますが、その契約期間中に実施したタスク・業務リスト(一部)がこちらです。ご覧いただくと、外部委託だと依頼にあたらないような細かな作業も含まれていることがわかります。
01.マーケティングチームの体制づくり
・マーケティングチーム人材イメージの設計
・タスクリストの整理
・タスクの優先順位づけ
・マーケティングチームの役割の明確化
・マーケティングチームの年間スケジュール制作
・マテリアル制作スケジュール制作
02.タスクの効率化・クオリティの担保施策
・SNS投稿ガイドライン制作
・マテリアル制作ガイドライン制作
・オフラインイベントマニュアル制作
・PHOTOガイドライン制作
・アウトプットクオリティチェック
→ ニュースレター・SNS・年次報告書・プレスリリースなどの校正や添付デザインのチェックなど
03.PR・ファンづくり
・メディアリレーション、アタック
・登壇候補先紹介、アタック
・ファンづくり・マンスリーサポーター(寄付者)加速施策設計
・企画参加者 個別フォローアップ・オペレーション整備
04.WEB改修・新規webサイト制作
・既存サイトの修正すべき箇所の洗い出し・チェック
・実施できるエンジニアやデザイナー紹介
・サイトマップ制作
・web制作ディレクション
05.イベント・企画DRI
・各種イベントDRI
・イベントコンセプト制作
・メインデザイナー探し・調整・紹介
・ロゴデザイン、キービジュアルデザインのディレクション
・周辺素材の制作
AからZ、0から100まで本当に様々...!
スタートアップやソーシャルスタートアップは、数少ないリソースでいかに効果を最大化させるか。この点においてはPRやマーケティング専属の担当者や部署が置ける企業とはリソースの配分も投資の仕方も全く違います。
重要度・緊急度の高い目の前のことを集中していると、中長期的にみて必要なものに時間がかけにくいので、組織として成長しづらい。はたまた、距離の遠い外部委託だと業務範囲を超えてできない事が多い。
その抜け落ちたルーズボールを拾う事ができるのが「インハウスのPR・マーケター」なのだと思います。
でも結局は...やりたいと思えるかどうか
上記の業務リストをみると、「え、ここまでやるの?」と思うものもあれば、「これはPRでもマーケでもないんじゃ?」と思うものもあると思います。
デザインやエンジニアリングなど、よりプロフェッショナルに依頼すべき「クオリティを求める」時はそうすべきです。しかし、それ以外の、「組織として手が回っていないもの」や「すごく高いクオリティでなくともスピード早く出すべきこと」など、その組織・団体の目的達成のためであれば、私たちのできる範囲とリソースを投じて携わらせていただくこともあります。
でも結局は...やりたいと思えるかどうか。
私たちは、業務ごとにやりたいことやりたくないことがあるのではなく、「この人・団体のためにならできることはやりたいと思えるかどうか」を大切にしています。
だからこそ、「恋に落ちるほど好きな人や団体としかお仕事をしない」と決めていて、その理念を大切にしています。