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転職お悩み相談室こんな時はどうする? ~ケース⑤希望していた企業に就職できたけど、思っていた仕事ができない!~

今回のコラムは、実際に転職相談をされた方のケースを、ご本人のご了承をいただいた範囲内で紹介します。今転職を検討されている方で、似ている状況の方がいれば、ぜひ参考にしてみてください!


①今回の相談者の情報

今回は新卒で希望企業に就職はできたけれど、希望していた部署ではなく転職を考えられているDさんのケースをお話していきたいと思います。
Dさんは情報技術専攻で大学卒業後、希望していた大手IT企業へ就職が決まりました。しかし配属されたのは希望していた開発部ではなく、総務部とのことでモチベーションダウンしてしまったそうです。

会社の規定では部署異動できるのは少なくても3年目以降になると聞き、自分のしたい開発系の仕事ができる企業へ転職するか、今は我慢して会社に残るべきかとご相談に来られました。


②転職に踏み切れない理由

Dさんはすでに現在同じくらいの給与で希望する仕事ができそうな転職先は見つけていらっしゃるようでしたが、「転職」に踏ん切りはつかない様子でした。

まずどうなりたいのですか?とDさんに尋ねたところ、プログラムを使った仕事がしたい。と答えられました。
しかし、何年以内にどういう仕事をして、どういうキャリアを積んでいきたいのかという具体的なことは何も考えられていないことを会話の中でご本人も気が付かれたようです。

③転職をする前に考えてほしいこと

少し強い言い方になりますが、基本的に、目的の無い転職は「隣の芝が青く見えているだけの状態」だと思っています。
自分の将来のための転職でなければ、不満の都度に、転職活動を検討するというループに陥ってしまうからです。

お話の中で、Dさんは「そこまでのことを考えていなかった。だた、総務という仕事に魅力を感じないんです」と言われていました。

④「総務」という部署のメリット

意外と人気のない部署と言われがちな総務ですが、実は総務という仕事を経験することは、その会社でキャリアアップしたい、または長く勤めたいという場合とてもメリットがあります。

特にDさんのように大手の場合、社内での人脈がとても重要になるため、他部署の人と関係性を持てるのであれば総務という部署を経験することは将来的にとても有利になるケースが多々あります。

総務の中に人事や採用など仕事が混ざっている場合、社内の事情や状況が分かるというとても勉強になる立ち位置で仕事ができるのです。

総務部の魅力をお伝えしたところ、Dさんは目から鱗が落ちたように「そんなこと誰も教えてくれなかった。総務=地味な部署で、開発=かっこいいという意識しかなかったです」と驚かれていました。

⑤自分の仕事に価値を見出すということ

仕事にやる気が出ない、モチベーションが上がらないというのはとてもナンセンスです。どんな仕事にも価値を見出す事はセルフマネジメント力の向上にも有効な方法です。

今回の場合、「総務の仕事がかっこよくない。同じ給与をもらうならかっこいい仕事をしたい。でも、大手にいるメリットを捨てるのも惜しい」というのがDさんの本音だったのです。

残りたい理由が転職が怖いというようなマイナスな理由であれば、転職を経験することは悪いことではないですし、逆に人間関係が良いからやめたくないというようなプラスの理由であればやめる、やめないを決断する必要があります。

⑥Dさんへお伝えした2つの選択肢

Dさんには「今回のお話で総務の魅力やメリットも理解できたと思いますので、その上で総務の仕事もよいけれど、将来のためにすぐにプログラムの仕事がしたいから転職したい」と考えるのか「今の会社でキャリアを積んでいくために、総務も経験し、ゆくゆくは開発の仕事に携わり活躍したい」と考えるのか、ゆっくり考えてみてくださいとお伝えしました。

今回のDさんは、今すぐに答えを出せそうもないが将来的にどうなりたいのか、もう少し自分で考えたいと思います。と一旦立ち止まることを選択されました。

自分一人だけで判断せず、相談した上で立ち止まって考える。転職においてはとても重要な事です。

Dさんは「将来的には独立かキャリアアップの転職をして、しっかり稼げるようになりたい。そのために30歳まではしっかり今の会社で経験を積んで行きたいと思います。人脈が大事だと思ったので積極的に他部署にお手伝いに行ったり、関わりを増やすことや財務的な知識も得られているので総務で頑張っています。またその時期に転職のご相談にお伺いしてもいいですか?」とご連絡がありました。

以前とは違って目標をしっかり立てられたDさん。次回は、別の視点からのステップアップ転職に関する相談を待ちたいと思っています!

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