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転職お悩み相談室こんな時はどうする? ~ケース④仕事は辞めたくないけど…育休明けの復帰が怖い~

今回のコラムは、実際に転職相談をされた方のケースを、ご本人のご了承をいただいた範囲内で紹介します。
今転職を検討されている方で、似ている状況の方がいれば、ぜひ参考にしてみてください!


①今回の相談者の情報

今回ご紹介するDさんは、営業として新卒採用された企業を5年務め、出産育児のため産休・育休に入りました。

産休育休制度を利用はしていますが、転職を考えているということでした。理由は、以前から感じていたこととして、子供の急な発熱などで休むことにあまりいい顔をしない感じがする雰囲気のある職場だから、復帰した後に働きづらいのではなないかと懸念されていました。

Dさんと旦那さんのご両親は遠方にお住いのため、咄嗟の時に預けられる人がいないという事もあり、悩まれている様子でした。


②転職をしようと思った背景

転職するとしても、子供を抱えている状態で本当に転職ができるのだろうか、と少し思いつめられた様子で話されていたのが印象的でした。

詳しくお伺いしていくと、同じような立場の知人たちから退職後、正社員には戻れず、後悔しているという話を聞いたり、別の知人からは復帰したのは良いが、子供の発熱などで休まざるを得ないことも多いので肩身が狭いと言われ、どうすればよいのだろうと答えがでないでいるようでした。


③転職をする前に、一度してほしい事

以前の「ライフバランスのために転職すべき?」のコラムと同じ提案になりますが、会社内で同じような不満や悩みを持っている方はいないか、会社へ気持ちをきちんと相談してみてはいかがでしょうか?とお伝えしました。

女性社員が多くいらっしゃる職場のようでしたので、可能であれば同僚の方にお話を聞いたうえで、改善案として会社側へのご相談をお勧めしました。

昔と違い核家族化が進む現代で、両親を頼れない環境にある方は数多くいらっしゃいます。

そんな中で育児と仕事の両立をしていくには、会社側の意識も変えていく必要があるのではと個人的には思っています。

相談した上で、前の部署に戻るのか、それとも負担の少ない部署への配属になるのか、場合によっては在宅勤務や、リモートワークが認められるかなど、会社側でできる対応を提案してくれるのか、そうではないのかによって、今後を考えても良いのではないか、とお話ししました。


④育児中の転職や復職を目指すときには

「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定を受けた証としてのくるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークを持っている企業も増えてきています。

転職する際には、こういったマークがあるかなどは女性の転職を考えるときには重要になってくるかもしれません。


⑤転職をする前に考えてほしいこと

転職をする際に、「どうしよう、どうしよう」と『どうなりたいか』を考えずに動き出してしまうと、どんどん不安になったりして条件をどんどん下げてしまい慌てて就職。その結果、転職先になじめずまた転職を考えだす、という悪循環に陥りがちです。

まずは、一度おちついて、Dさんはどうされたいですか?と確認すると

Dさんの希望としては正社員で働き続けたい。今の職場や仕事は嫌いではない。とのことだったので積極的に転職をお勧めするよりも、まずは会社側と協議する方が今後転職するにしても前向きに動けるのではないかと感じました。


⑥安易な転職を勧めない理由

Dさんは後日、会社の人事担当者へ相談したところ、女性が多い職場という事もあり同じように産後のことを考えて、悩んでいる方が多くいた事を教えてもらいました。

会社としては長く勤めてもらうほうが良いため、Dさんだけでなく育休を取った社員が復帰する際にどういう配慮が必要なのかを調べようと思っていたところだと伝えられたそうです。
もし、会社側へ何も相談せずに転職に走ってしまっていたら、Dさんにとって、とてももったいないことになっていたと思います。

実はDさんは私だけではなく、別の転職コンサルタントにも相談されていたそうで、そちらでは派遣やパートタイムなどで仕事を探しましょう!転職を勧められていたそうです。

「転職コンサルタントなのに転職を勧めなかったことがすごく不思議だったんですが、牧野さんに相談して本当に良かったです!」

Dさんは今でも同じ会社の違う部署で元気に働かれているそうです。

転職コンサルタントではありますが、必要のない転職はしないに越したことはありません。まずは転職に悩んだらぜひ、お話をお伺いさせてくださいね。

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