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転職に必要な三大項目 その2-⑤ 現状の自己分析について~業界知識~

今、勤務している会社から転職を考え、さまざまな企業と出会っています。今回は、企業という視点の前に、「業界」について考えてみようと思います。


業界知識の思い込み

現在勤めている業界についての「業界知識」を皆さんはどのぐらい持っているでしょうか?5年勤務したからといって、その道のプロだと自負する方もいるでしょうし、この業界には知らないことなど何もないと豪語する方もいるかもしれません。しかし、本当にそうでしょうか?

同じ業界内での転職でも、「業界知識がある」という思い込みによって、チャンスを失ってしまうことがあります。

未経験業界への転職は成功なのか、失敗なのか

例えば、こんなケースです。現在、製造業で5年勤めているAさんは、夜勤のある職場に不満があり、夜勤のない職場への転職を希望しています。お子さんもいるため、夜勤が続くと家族との時間が取れないことが不満だったそうです。会社の運営スタイル上、夜勤をなくすことができないため、Aさんは心機一転、他業界の営業職に転職しました。

Aさんは「製造業=夜勤がある」と考え、製造業を候補から外してしまいましたが、製造業だからといって必ずしも夜勤があるわけではないことを知らなかったのです。現在では、働き方改革が進み、夜勤があっても回数が減っていたり、そもそも夜勤がない製造業の企業も見つかる可能性がありました。

今回の転職でAさんは未経験の業界に挑戦したため、年収は以前より少し下がりましたが、家族との時間が増えたことで満足していると話しています。この転職が成功か失敗かはAさん次第ですが、もし同業界内で条件の良い職場を探せていたら、年収が下がらず、これまでの経験やノウハウも活かせたのではないかと思うと、客観的にはチャンスを逃した転職になっているかもしれません。


同じ業界で3年働いたらその道のプロなのか?

もう一つ例を挙げましょう。飲食業界で3年働いていたら、その道のプロと言えるでしょうか?

答えは「NO」です。
飲食業界と一言でいっても、エリアや業種によって大きく異なります。
同じ飲食店でも、お寿司屋さんとラーメン屋さんでは運営方法やノウハウが違い、ポイントやトレンドも異なります。
似ている部分はあっても、お寿司屋さんで3年働いたからといってラーメン屋さんを運営できるかというと、また別の話です。しかし、実際には飲食業界で3年働いていたため、「飲食業界を知っている」という認識を持っている人が多いのが現実です。

飲食業界の中でもお寿司屋さんで3年働いてきた経験はあるが、それ以外の店舗(カフェや居酒屋など)についてはほとんど知らないという事実を理解しておくことが重要です。自分が知っている一部を「すべて」と思い込みがちなので、自分がどの業界を知っていて、その中でもどの分野に精通しているのかを整理しておくことが大切です。

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