体にも「春が来る」!! 春は不調の季節です。
「体にも春が来る」
だから体調不良がおこりやすい。
近年では寒暖差疲労などは有名ではあるが、整体業に従事する私としては、不調の原因はもっと単純だと感じている。
今年も例外なく3月中旬から「体に春が来たお客様」が増えてきた。
体に春が来るとは、原因不明の体の変化が起こることである。
痛みを狙ってとっている人間からすると、人の体を触れば、その人がどのような動きをして、どのような生活をしているかが分かるのだが、そうした人の動きや癖にまったく関係のない体の変化が生じているのである。
体への春の来かたは人それぞれ違う。
ある人は体の固さとして、ある人は体の重さとして、ある人は体のゆるみとして出てくる。症状はそれぞれ、痛み、だるさ、強い痛みといったふうに出ることが多い。
こうした変化をもたらす原因は、本当に春が来たからである。
冬。とても寒くなり、人間は寒さに耐えるため筋肉を震わせて体温を作り出す。
筋肉を震わすということは筋肉を使うということで、寒さで肩をすくめるなどの動きをすることである。
冬の間、想像以上の疲労にさらされ、筋肉が固まってくれている。
冬はどうしても体の動きが小さくなるのはそんなことが要因である。
春。暖かくなり、筋肉を震わせて体温を作り出す必要が無くなる。
肩をすくめることもなく、肩が落ちた状態でいる時間が長くなり、冬の間の筋肉の疲労が無くなる。
筋肉の疲労が無くなり、無意識に体が大きく動くようになる。
春が来て、無駄な筋肉の疲労が無くなることである。
実は、筋肉の疲労が無くなると良いことだけではない。
例えば、姿勢が悪く背中を丸くして座っている人にとって、筋肉が固まっている疲労は、体の動きを悪くして、それ以上背中が丸くなりにくくなるようなストッパーの役割を果たす。
ところが、筋肉が柔らかくなると、同じように悪い姿勢をした時、体が大きく動くことによって、想定よりも背中を丸めることができるようになる。
自分では同じように生活しているつもりが、より悪い姿勢で生活することになるのである。
前よりも悪い姿勢になるということは、さまざまな痛みや不調の原因を新たに作り出すということになってしまうのである。
春が来ると、
●良い姿勢の人にとっては、なんの問題もなく体が動くようになる。
●悪い姿勢の人にとっては、新たな疲労を作り出すことになるのである。
姿勢の重要性はこんなところにも出るのである。
春は不調の季節である。