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オモチャから学ぶメカ設計【回転⇨揺動】
この記事は、機械設計の第一歩として“メカ工作”を始めてみたい人の「超入門メカ設計講座」です。とにかく易しく書いていきますのでよろしくお願いいたします。
では、早速ですが、このオモチャを知ってますか?
100円ショップで売っているアヒルのオモチャです。お腹のネジを指でつまんでカチカチ回し、指をはなすとアヒルの足がバタバタ動きます。オマケにアヒルのような鳴き声もします。
https://youtu.be/82SsUqejN5s
一体どういう構造でしょうか?
ネジはいわゆるゼンマイにつながっていてエネルギをためることができて。
足の付け根を中心に、足が円弧を描いてバタバタと揺動して。
単純にリンク機構で十分かな。
泣き声は、ゼンマイの作動音が、たまたまアヒルの鳴き声に似ているだけかな。
さて、正解はどうでしょうか?
実際に分解した写真です。
https://youtu.be/qu9Gsu2VP_s
うっ!?なんと、カム機構でした!ヨーク機構でしょうか?通常上下左右の直線運動を取り出すところですが、足の付け根を軸にして揺動動作を作りだしています。
なるほど、リンク機構よりも部品が少ない上にピンでとめる必要もなく、組み立てもカンタン。明らかにコストを抑えられます。
さらに、内部の背中には発泡スチロールで浮力を得て、お腹には鉄球でバランスウェイトを仕込んであります。発泡スチロールはボディから飛び出ている針に串刺しで固定するだけ。
クチバシはなぜか別パーツで製作されています。クチバシもボディと一緒にすると色が黄色になってしまい、クチバシをオレンジに着色すると人件費がかさむのでしょう。ただし、目は印刷されているようです。
とても良く考えられていて、ムダがないことがよくわかります。