コンシェルジュ17第109話◇存在理ー若い時に影響を受けたマンガ
コンシェルジュは、若い時にとても影響を受けた漫画です。シティホテルが舞台でコンシェルジュ達が活躍、失敗、成長を見せてくれる、格言ならぬ格漫画と呼べるようなマンガです。
各話には、毎回テーマがあり、オジサン臭い説教が嫌いな私でも、スッと受け入れてしまう魅力があります。
そして、今回、私が是非読んでみて欲しいと願う109話◇存在理由の回をご紹介します。
20代で初めて読んだ時は、いつもと違い、抽象的で、雲を掴むような話で、よく分からず、つまらないという感想でした。
すっかり社会人になった30代になってよみ返したとき、少しだけ意味が分かる部分が出てきて、話が面白く感じました。
40代になって読み返したとき、また少し理解できるようになっていて、この話の構成が緻密に練られていることに気がつきました。
109話を取り上げたのは、この話のスケールのデカさを誰かにも体験して欲しいからです。何しろ20年たっても新しい発見があるんですから。
この話、少々トリッキーな構成になっています。また、複数の密接したテーマが出てきてより複雑になっています。
その一つが、上田秋成『雨月物語』の中に出てくる『青頭巾』と言う話でして、話の中で、ある高僧が、鬼と化した僧侶に、
『江月照らし松風吹く 永夜清宵 何の所為ぞ(こうげつてらししょうふうふく えいやせいしょう なんのしょいぞ)』→月が入江を照らし松風が優しく吹き渡っている永遠に続くこの美しい清らかな夜は一体何のために存在するのか?
と問いかけ、この答えが分かれば、おまえは救われると言う話があります。
登場人物の高校生も私も、頭が?になりました。この時点で、私は自然と高校生視点になっていました。そして、まるで私に語りかけられているような感覚になります。
そして、子供のときには全く分からなかったけど、今は少しだけ分かるようになったと言うコンシェルジュ、自分の答えを話すそのセリフは、本当に素晴らしい。ここには書きませんので、実際に読んで確認してみて下さい。
kindleで読み放題です。ぜひ私のお小遣いの足しになるかものなので。ホントにクリックだけでもお願いします。
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