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Reflection - Challenges by Ms Thandeka
テンデッカちゃんが町の工場を退職し高級ステーキハウスでで研修生として働き始めて一週間。初めての休日のその日、テンデッカちゃんは大家さんに呼ばれて、庭のテーブルで反省会が始まった。何故か私も呼ばれる。
「シーザーサラダ に何が入っているか説明してみて」
ローメンレタス、パルメザンチーズ、クルトン・・・ その先が続かない。しかもここまで思い出すのに相当時間が掛かる。ちなみにメニューに表記されているシーザーサラダの説明は、ローメンレタス、パンチェッタ、クルトン、パルメザンチーズ、アンチョビ、エッグ、ウスターソース、ディジョンマスタード、である。
「なぜローメンレタスなの?」「 ウスターソースってどうやって作るの?」「ディジョンマスタードって?」
大家さんに何を聞かれても彼女はただただ黙って座っている。わからなくもない。レストランに行ったことのない彼女がいきなりディジョンマスタードと言われても、それってなんですか?という話しである。大家さんの質問は続く。
「ウェイトレスとして一番大切なことは何だと思う?」「ウェイトレスになるのに足りないことは何だと思う?」「ウェイトレスとして働いている同僚の皆さんはどんな工夫をしている?」
彼女がその子供のピオちゃんの人生も背負っている。大家さんとしては、彼女のディベロップメントに少しでもつながるようかなり必死である。やっと重い口を開いた彼女が小さな声で、「英語・・・」と答えた。英語に対する苦手意識が非常に強い。
動画やインターネットは英語で見る(ズールー語で見ない)、キッチンで毎日出勤前に大きな声で英語の歌を歌う(課題曲はI Can See Clearly Now)、朝30分間散歩する(生活のリズムを整える)の3つが今週の彼女の課題となった。
テンデッカちゃんの挑戦は続く。