体験と欲望の二重性、価値のインターネット化(IoV)の未来はプラットフォーマーが握っている。(価値研究報告5)

さて今回、
価値研究報告でビットコインのお話を、
色々させて頂いているわけです。

しかしそんなものは私の戯論でしかありません、
では実際に皆さんはビットコインで、
有益な体験や貴重な体験をしているでしょうか?

もう今では普通のサラリーマンや主婦でも、
ビットコインの事を知っていて、
その価格は200万円を超えています。

しかし私たち一般市民は全く実生活において、
ビットコインにより便利にもなっていないし、
なんら有益な体験や貴重な体験を享受していません。

私が言っている本質的価値とは、
まさにこの「体験」の事であるわけです。

以前にもお話いたしましたが、
本質的価値とは体験であり、
相対的価値とは欲望なのです。

まさに今のビットコインの状況は、
この本質的価値が完全に欠如している状態で、
相対的価値、
すなわち欲望の肥大化である事が自明なのです。

人間はこの本質的価値と相対的価値を、
同じものとして捉えてしまいます。
それはこの体験と欲望は二重性を持っているからで、
この辺が人間の複雑性を作り出しているわけです。

本来人間は「体験」が「価値」であるわけですが、
「体験」を「欲望」する事も、
「体験」と同様の「価値」であると錯覚するのです。
この原理が人間の「煩悩」です。

いわゆる「お金」や「もの」に執着する「心」です。

この様な事から理解できるのは、
人間はある種「部分化」したものに、
強い欲望を抱きます。

それが私が前回から言説している事で、
ビットコインが古典的資本主義の要素に成り下がった。
という事なのです。

仮想通貨や暗号通貨は、
価値のインターネット化(IoV)を推し進める、
その様に言われています。

私はビットコインは、
その一端を担えないと考えています。
それはビットコインが要素化してしまったからです。

ビットコインが要素化する、
それはビットコインがただ単なる、
デジタルデータ、
つまり(0)(1)の羅列に過ぎなくなるという事なのです。

私が考えている価値のインターネット化(IoV)は、
あくまでアーキテクチャ、
つまり環境が最も重要です。

なぜなら価値というものは、
あくまで環境が作り出すからです、
それは体験が環境からの情報であるのと同義です。

その上で、
私は少し前までは、
仮想通貨そのものが、
その様な環境を創発するのではないか、
その様な見立ても立てていたのですが、
現在の価格高騰ぶりを見て、
それは完全に無くなったと考えています。

むしろその様なアーキテクチャを、
スマートに創発できる母体はすでにあります。
それはいわゆる、
グーグル、アマゾン、アップル、
その様ないわゆるプラットフォーマー企業です。

この様な企業は、
ある種のインターネット国家を目指している、
その様に言われています。

その様なプラットフォーマーたちが、
自らの国家の通貨を、
他の仮想通貨や暗号通貨にするわけがないのです。

おそらく、
この様なプラットフォーマーたちが、
独自の通貨を発行するときに、
価値のインターネット化(IoV)が、
本格的に始まっていくと考えています。

今の仮想通貨、暗号通貨を見ていると。
「通貨を作って国家を作らず」
という様な歪な形態になっています。

2018年はその様なプラットフォーマーの動きが、
非常に重要になってくると考えています。

美学者母

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