見出し画像

【映画評詩】「ある詩人」

詩人はたくさんおりまして
自称詩人から
教科書に載る詩人
国民的詩人―なぞと生前死後にも称揚される人もいて

詩を書く 書いているぼくは
もちろん 自称詩人で
教科書に載るような 大詩人を夢みることは許されるかしらん

詩人を描く映画なら 見ておいて損はなかろう

演じるのは 詩と縁があるやなしや
演じさせるのは 詩と縁があるやなしや
そんなことは ぼく知りません
知らないぼくにも
ハッとさせてくれるような
なにかを求めて 暗いスクリーンの前に
ぼくは ぼくらは 金を払ってゆくのです

中也のことは 中也の詩を読めばよいのです
きっと 友だった小林秀雄もいろいろ書き残しているのでしょう
それらを読めばすむ話です

こんな映画 見るまでもないことなのです

詩は 詩人の中にあり
詩は 読む人の中にある

映画ドットコムレビュー

「ゆきてかへらぬ」公式HP


いいなと思ったら応援しよう!