私の芝居日記 16号「東海道四谷怪談」
「東海道四谷怪談」前進座
作:鶴屋南北
台本:小野文隆
演出進行:中橋耕史
出演:藤川矢之輔、河原崎國太郎、柳生啓介、松涛喜八郎、嵐芳三郎、
寺田昌樹、早瀬栄之丞、上滝啓太郎、藤井偉策、玉浦有之祐、松浦海之介、嵐市太郎、和田優樹、松永瑤、石嶋隆生、山崎辰三郎
日時:2022 年7月22日(金)18 :00~21:00
劇場:川崎市麻生市民館(川崎市麻生区)
主催:町田演劇鑑賞会
歌舞伎の名作、鶴屋南北作「東海道四谷怪談」を観てきました。
面白かったです。四谷怪談と言えば顔が醜くなった女が幽霊となって人を呪う怪奇な幽霊芝居と思われがちですが、人間の弱さ、悪さ、業の深さを描いたお芝居です。
飽きさせないストーリーです。役者達は歌舞伎らしい所作をふんだんに使って舞台を盛り上げていきます。その面白さにぐいぐいと引き込まれていきました。客席を観たらみんなそんな感じでした。
この歌舞伎は究極のエンターテイメントだと思う。凝ったストーリー、心地よい邦楽、カッコいい役者。全てが揃っています。
この芝居の初演は1825年。200年前の江戸の人達もこの芝居を観て、芝居がはねた後に居酒屋であれこれ批評している姿を想像すると何だか嬉しくなってきます。
良い芝居は100年も200年も受け継がれていくんですね。シェイクスピアが活躍したのは1600年代。作品は今でも世界各地で上演され続けています。
それでは、またお会いしましょう。さようなら。
四世鶴屋南北:
四世鶴屋南北は1700~1800年代に活躍した歌舞伎狂言作家。代表作に「東海道四谷怪談」「盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)」などがあります。
私は青年座の「盟三五大切」にハマり、何回も劇場に足を運びました。
主演は津嘉山正種でした。青年座の初演は1969年。何回も再演されている人気演目です。私が観たのは1989年頃だと思います。