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年金のマクロ経済スライドって何?
公的年金には“マクロ経済スライド”という方式が導入されています。(平成16年制定)
これは一体何でしょうか。
賃金や物価が上昇すると、年金も併せて上昇する仕組みがあります。50年前の1万円と現在の1万円では物価上昇により価値が異なりますから、実質的な年金額が大幅に目減りしないよう、このようなありがたい仕組みが組み込まれています。(預金や個人年金にはこの仕組みはありません)
ではこの上昇幅を誰が負担するのかというと、現役世代が負担することになります。
少子高齢化が進む中、保険料を負担する世代が減るわけですから、どこかで調整が必要になってきます。
簡単に言うと、賃金・物価の上昇に併せて、年金が上昇する割合を少なく抑えていく調整です。賃金・物価が上がらず、または下がる場合は調整されませんが、未調整率は次年度に順々に繰り越されていきます。
マクロ経済スライドが発動したのはまだ3回ほどしかありません。それだけ景気回復がおくれているということでしょう。
本来調整すべき改定率を据え置いているのですから、賃金・物価が上昇していかないと、ツケが溜まっていきます。
今後、国はどうするつもりなのか気になります。
「国はお金を取る時だけ素早くて、払うときは少なくて遅い」
よく聞かれる言葉です。確かにその通りかもしれませんし、被保険者・受給者からしたら納得いかない点もあると思います。
このあたりは、国が誤解のないようにわかりやすく説明していくことに尽きると思います。
ではその機会があるかというと、やはりホームページ等の一方通行の情報になりがちです。
今後も年金制度改革は行われるでしょうから、国は学ぶ機会を作ってほしいものだと感じます。
9/10に厚生労働大臣がマクロ経済スライドについて発表をされていました。厚生年金は基礎年金も含むので、将来の厚生年金の財源を基礎年金に振り分けていきたいという趣旨だと思います。
説明の難しさはありますが、こういうところは今後もっとわかりやすく説明を聞きたいものです。