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障害年金 初めて2級
今回は障害年金の”初めて2級”の請求方法について見ていきたいと思います。
事後重症請求と異なるのは、因果関係のない複数の傷病があるということです。事後重症については過去のブログで簡単に説明しています。
”初めて2級”はもともと何らかの軽度な障害がある方に別の障害が発生し、前後の障害を併合した障害の程度が、初めて2級(又は1級)に該当すると思われる請求方法です。
つまり、比較的軽度の前発障害と後発障害を併合して障害等級2級以上に該当すれば良いわけです。
前回お話しした”併合認定”との違いを簡単に言うと、”初めて2級”では、前の障害については障害年金受給要件は必要はなく、障害等級3級以下の傷病の状態であればよいという点です。
前回ブログに紹介した併合認定は、前の障害が2級で障害年金を受給していました。
”初めて2級”の請求では、後発の傷病を「基準障害」といいます。
後発の基準障害は保険料納付要件を問われます。前発の障害は保険料納付要件を問われません。前の障害は納付要件を満たさず、障害年金が請求できなかった場合でも後発の基準障害さえ保険料納付要件を満たしていれば大丈夫です。
後発の基準障害の初診日が国民年金期間であれば障害基礎年金請求に、厚生年金期間であれば障害厚生年金請求になります。
65歳前までに併合して2級以上になることが証明できれば、65歳以降になっても請求できます。該当すれば法律上受給権は発生しますが、遡及して受給はできないので該当するのであれば迅速に手続きするとよいでしょう。
なんだかお得な方法に思えますが、実際はこの方法で請求する場合はあまりありません。
請求漏れを防ぐために、頭の片隅に置いておくとよいと思います。
次回は障害年金の請求で一番多い、”事後重症”についてあらためて詳しくみていきたいと思います。