いざ運営がはじまると、ユーザーがコインを「もらう」体験をつくることは比較的簡単なのに対し、コインを「あげる」体験をつくるのが難しい...!と感じることがあるかもしれません。

しかし、魅力的なコインを「あげる」体験がないと、コインを「もらう」動機も減ってしまいます。そこで、どんな使い道を提供するのが良さそうかというと、ずばり、イベントでの利用です!

とはいっても、「イベント」での活用方法にもさまざまあります。

大きくはこの4つです。

  1. 自分たちで主催するイベント

  2. 地域のイベントで活用してもらう

  3. 地域のイベントに出店する

  4. スポットが提供するちいさなイベント

では、それぞれ詳しくみてみましょう。

1.自分たちで主催するイベント

3ヶ月〜6ヶ月に1度くらい、自分たちで主催するイベントを開催できるのが理想的です。

自分たちのまちの「ありたい姿」にあわせたテーマで、スポットのみなさんに出店してもらいましょう。地域の人に取り組みを知ってもらったり、ユーザーの方がたまったコインを一気に使える場になります。新しいつながりが生まれたり、スポットのみなさんにとっても「ありたい姿」について考える良いきっかけとなるでしょう。

たとえば、鎌倉ではフードロス削減やごみ削減をテーマにした「まちのもったいない大マーケット」というイベントを開催しています。

もったいない食材をつかったレストランや、廃材でコンポストをつくるワークショップ、規格外野菜の提供、トークショーやライブも含め、「もったいない」をテーマにしています。

また、福岡県八女市では1周年記念イベントで、各加盟店を紹介するFM八女の特番放送のほか、八女のお茶文化や伝統工芸などの魅力を発信するインスタライブ、観光スポットをめぐるバーチャルツアーを企画しました。

お茶のエキスパートが教える「お茶の飲み方、入れ方」など、「市内外に八女の魅力を伝える」をテーマにしています。

自分たちの地域にあったイベントを企画してみましょう。

2. 地域のイベントで活用してもらう

まちのあちこちで開催されているイベントで、集客や宣伝のために、また、趣旨をより来場者に理解してもらうために、コインを活用してもらうというのも良い方法です。

イベント運営団体にスポットになってもらって、このような体験をつくってもらうのはどうでしょうか?

集客のため

  • イベントに参加してくれたらコインを渡す、もしくは入場料としてコインを利用

イベントの趣旨をより認知してもらうため

  • もったいないものをコインと交換

  • 試供品など、おためしにコインを利用

宣伝のため

  • イベントの写真をSNSでシェアしてくれたらコインを渡す

  • イベントの感想を投稿してくれたらコインを渡す

また、複数のイベント団体に呼びかけてキャンペーンを企画するのもおすすめです。

たとえば、神奈川県鎌倉市では、まち中のクリーンアップ団体に呼びかけて、同じ日に同時多発的にクリーンアップイベントを行なう「クリーンフェス」を行ないました。各団体、通常時よりも多い参加者を集めることができ、中には複数の場所をはしごしてごみひろい をする強者も...。団結感を強めるために共通のごみ袋をつくったり、同じハッシュタグでSNSに拡散するのも効果的です。

3. 地域のイベントに出店する

1ブースとして参加するという方法もあります。ふだん運営団体が運営しているスポットがあれば、そのスポットとして出店するのもよいでしょう。

たとえば、福岡県八女市なら「つながるバス停」として、神奈川県鎌倉市なら「まちのもったいないマーケット」として、など。

つながるバス停

まちのもったいないマーケット

または、「まちのコイン」ブースとして出店するということもあります。

この場合は、2の「地域のイベントで活用してもらう」パターンと併用するのが効果的です。そのイベント内でインストールに困っている方やうまくやりとりできなかった方のフォローアップや、関心をもってくれた方への説明をするブースとして機能することができます。インストールしてくれたらコインをあげる、という体験も良いかもしれませんね。

実際、神奈川県鎌倉市では、「まちのコインブース」兼「もったいないマーケット」のブースをだしながら、他の出店者にも活用してもらうかたちが一番多くなっています。

4. スポットが提供するちいさなイベント


たとえば、「買い出しについていってみよう!」とか、「クリーンアップ」など、数人〜20人くらいまでのグループで参加するものです。
これらについては、[面白い体験を考える]の記事を参考にしてみてください。

イベントでの活用、イメージできましたか?
たくさんのイベントで活用してもらうことで、まちのコインがより循環していきます。どんなイベントにできそうか、アイデアを出し合ってみてくださいね。

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