まちのコインを盛り上げていくためには、スポットの担当者とこまめに話す機会を作り、困っているポイントを個別に聞いたり、担当者を集めた定例会を開き、おもしろい体験のつくり方や運営のコツを共有する場をつくることが大切です。
このような場を設けることで、スポットのモチベーションも高まり、よりよいアイデアが生まれていきます。

スポット定例会とスポット分科会

まだスポットが少ない時期は、毎回みんなで一緒に集まる方がチーム感が出るかもしれませんが、ある程度スポットが増えてくると、全スポットで集まること大変になってきます。また、それぞれのスポットの熱量や抱えている課題も異なってくるため、双方向のコミュニケーションの場というよりも、運営からの一方的な情報発信になりがちです。
なので数ヶ月に1回程度、全スポットで集まってそのような情報を共有するスポット定例会を開催しつつ、それとは別に熱量の高いスポットとの分科会をこまめに開くことをおすすめします。

スポット定例会

全スポットで情報共有をする場としてのスポット定例会はどのように行なうのがよいでしょうか。
スポットは飲食店や活動団体など、多岐に渡りますので、全員が揃う時間をつくることは困難です。そのため、オンラインで開催したり、議事録を全員に共有するなどの工夫が必要になるでしょう。
頻度は3ヶ月〜半年に1回程度の開催が、これまでのまちのコインの導入地域で一般的です。
ご参考までに、以下のようなプログラムで進行を行うと良いでしょう。はじめて参加するスポットの人にも分かりやすいように構成しましょう。

  • 挨拶とプログラム紹介 5分

  • 新しいスポットのご紹介 10分

  • 最近の事例紹介 各スポットから各5分

  • イベントや企画のご紹介、参加の呼びかけ 10分

  • 最近のアプリのアップデート情報の紹介 10分

  • 終わりのご挨拶 5分

スポット分科会

スポット分科会は、テーマを用意して小さなグループに分けて行なうと、参加者もアイデアを出したり悩みを相談しやすくなります。おおよそ、1回につき多くても5〜6スポットくらいが適切です。
テーマは、たとえば

  • 濃いファンづくりを望んでいる飲食店を集め、「飲食店でお客さんと仲良くなるためにまちのコインを活用するには?」

  • ごみひろい活動をしている団体を集め、「クリーンアップ活動を盛り上げるためにまちのコインを活用するには?」

  • お寺のスポットを集め、「ご近所の方がもっとお寺にくるようにまちのコインを活用するには?」

開催するにあたって、「まちのコイン」をどう盛り上げるか?という全体の話しより、まずそのスポットが抱える課題について話し合い、そのために「まちのコイン」をどう活用できるか?という順番でディスカッションをすると、より深く話しあうことができます。
分科会の事例として、神奈川県小田原市では、「みんなの掘り出しもの市」というテーマで開催したところ、たくさんのスポットが集まり、それぞれのスポットが普段捨てているけれどまだ活用できるものについて、白熱した場となりました。このように、スポットの方が興味をもってもらいやすいテーマを探してみましょう。

また、テーマに対して熱量の高いスポットに参加してもらうことが重要です。必ずしも全スポットが定期的にスポット分科会に参加する必要はありません。テーマに対して熱量の高いスポットのモチベーションを高め、良いアイデアをだしていくことが、その他のまだモチベーションの上がりきらないスポットに興味をもってもらうきっかけとなります。
まだ熱量の高くないスポットに対しては、まず負担なくオペレーションができるよう、まちのコインに慣れていただき、スポット定例会で熱量のあるスポットの事例に触れて興味を持ち始めたところで、スポット分科会にお誘いするのがおすすめです。
分科会は少ない人数でできるだけカジュアルに、ざっくばらんとした空気ですすめられるようにしましょう。

こちらはプログラム例です。

  • チェックイン(お互いの今のお困りごとなどを簡単に話す) 5分

  • お互いのお店の紹介、まちのコインの活用方法 5分ずつ

  • テーマにそったブレスト 15分、発表1分ずつ

  • スポットどうしでコラボレーションできる企画について話し合う 10分

  • チェックアウト(感想の共有) 5分

もちろん、これでないといけない!ということではないので、さまざまな方法を試して、ブラッシュアップしてみてくださいね。
良い方法が見つかりましたら、ぜひ共有をお願いいたします!

いいなと思ったら応援しよう!