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3歳でキッザニアは早いと思うが、学びもある

キッザニアの無料招待券が当選した。KDDIこどもの学び応援プログラムに応募していて、当たれば儲けものくらいの気持ちだったので、送付されてきた時はびっくりした。

長男は3歳3か月。キッザニアの対象年齢は3歳からというが、本当に大丈夫なのだろうか。我が家が体験した出来事をもとに、3歳はこうすれば楽しめそうということがわかったので、どなたかの役に立てばよいなと思って書いておく。

前半は実際の「我が家のキッザニア体験記」、後半は「母子分離が不安な親子はどうすればよいか」と「スタッフさんから学んだこと」を書いている


我が家のキッザニア体験記

①事前準備

とりあえず、「3歳、キッザニア」で検索してみると、まぁまぁ記事が出てくる。3歳といっても、3歳前半と後半ではかなり発達に差があると思うが、共通して言えるのは”母子分離ができれば3歳でも楽しめる”ということらしい。

息子は0歳7か月から保育園に通っている。これは母子分離ができているということなのか・・・?しかし、習い事は一切していないので、親がいる場面で別の行動をとるということはしたことがないぞ。

できれば3歳後半とかで行きたいが、無情にも無料招待券の期間は1か月半くらいしかなかったので、とりあえず行くしかなかろうということになった。無料のため、第2部(16:00~21:00)の枠でしか入れないのが、地味に痛い。お昼寝しなくなってきたものの、眠い時は眠い時間なのだ・・・。大丈夫だろうか。絶対に空いている時に行きたいので、夫の休みが取れそうな平日に行くことにした。


とりあえず記事をいくつか読んでみて、事前準備をする。

・ 入場開始時間よりも早く行く

・ 絶対にやりたいアクティビティは入場すぐに直行して予約を取る

・ 待ち時間の少ないものからやっていく

ふむふむなるほど。上記のことを頭に入れてシミュレーションを行う。さらに、息子にはyoutubeでキッザニアのお仕事を見せて、「今日はここにいって、消防士さんのお仕事してみよ~ね」と頭に刷り込む。息子は「お仕事?やるー」と軽い感じの返事だが、そこそこ反応は良さそう


②入場~予約

キッザニアに到着したのは、14時半くらい。人が全然いなくて、これは結構良い感じ。整理券の時間は15時15分だったので、その時間になるまでは1階のペットショップに行ったり、少し外に出て豊洲公園の自動販売機で飲み物を買っていたら、あっという間に時間になってしまった。

周囲で並んでいる人を見渡すと、小学生くらいが多い!ベビーカーに乗ったり、「抱っこ~」といっている息子のような子は全くいない。ちなみに0歳4か月の娘もいたので、”圧倒的に小さい子がいるファミリー”になってしまった。やばい、焦る、、、

15時15分に並んでいても、開場時間は15時30分であり、そこから順番に進んでいくので、入場したのは15時45分前くらい。ちなみに絶対やりたいと思ったのは、「消防署」と「ハンバーガーショップ」。空いている日だったこともあり、絶対にどちらも行けるだろうと思っていたので、入場口から近かったハンバーガーショップに予約を取ろうとすると、「消防署の方は人気があるので、そちらの予約をとってきた方が良いかもです。こちらは多分そのあとでも大丈夫ですので!」とお姉さんが言ってくれた。親切100%の言葉で、その通りに消防署の方に行ったのだが、これを後で激しく後悔することになる。


③初めてのアクティビティで爆泣き

<15時45分>

消防署に行って早速受付。受付が終わると、「はい、中にいてね~~」と息子は中の待合室みたいなところに通されてしまった。え!!キッザニアは16時開始だから、まだ予約だけで一緒にいられると思ってたら、いきなり母子分離!!だだだ大丈夫だろうか・・・一応、中の待合室から親の顔が確認できる位置へ陣取る。今のところ落ち着いている息子

<15時50分>

なんかキッザニアの説明みたいのが始まる・・・やばい、これまだ始まるまで10分あるのか??そして小学生低学年くらいの男の子がちょっとベソをかきはじめているのが、かなり気になる。

<16時直前>

さぁ、いよいよだぞ!なんか騒がしい曲が流れていたような気がするが、覚えていない。なぜなら、息子がついに泣き出してしまったからだ!!!15分も見知らぬ人に交じって、1人で静かに待っていたが、ベソをかいている男の子に触発されてしまったのか爆泣き!!

「ママと一緒に!ママと一緒に!!」

とにかくこのセリフを繰り返しまくっている。それでもなんとかお兄さんが隣の部屋へ連れて行ってくれた(隣の部屋は消防士の部屋で、親も見学できるようになっている)消防士の仕事がなんたるかを教えてもらっているのだが、息子は涙がボロボロで全然聞いちゃいない。可哀そうで、「もういいです。止めます」と何度も言おうと思ったが、周囲のスタッフさんがかなりサポートしてくれていたこともあり、ひたすら見守っていた。

服を着替えて、いよいよ消防車に乗るところになると、親の近くに来れたので、ここでも「ママと一緒に乗る!」と爆泣き。何度も何度も「ママは近くにいるよ」と言いまくって、消防車に乗ってもらう。

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泣きながらも消防車は進んでいき、火事現場へ・・・乗車中に止まっていた涙がまた溢れ出し、消火活動中はずっと私にべったりで、消火活動は残念ながらできなかった(カメラマンの撮影もあったが、全然撮れず残念)

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消防署に帰る時も消防車に乗るのだが、これも泣きながらも乗ってくれた。

消防服を脱ぐと今までの涙はどこへ行ったのかと思うほど、すっきりした顔をしており、お金を無事に貰っていた。スタッフさんは、「頑張れたね!キッザニア楽しんでね!」と送り出してくれて、本当にすみませんありがとうございますの感情が止まらなかった。

「やりたいアクティビティは速攻予約を取る」

多分これは間違っていない。ただ、うちのように初めての子が、いきなり10分以上わけがわからないまま離れるとパニックを起こしてしまうかもしれない。


④2個目のアクティビティ「できない」と言われる

じゃあ次のハンバーガーショップはどうだろう。ハンバーガーショップは大きなガラスがあり、親も見学がしやすい。子からも親の位置がよくわかりそうだ。

私「ハンバーガーやってみる?1人だけどできるかな?」

息子「やってみる」

この言葉をとりあえず信じて、予約。10分後には開始できるということで、外から見学しつつ待つことに。

さぁ、10分経ったから入るぞ!と思ったら「できない」と小声で言われてしまった。消防署の件がトラウマになっているため、泣く泣くキャンセルする。さ~~~てどうしようか。どうせ無料だったし、まだ早すぎたと結論付けて帰ろうかなと思った。


⑤アルバイトをする

ハンバーガーショップの前で悩んでいると、スタッフさんが声をかけてくれた。

「次のアクティビティを探していますか?」と言われたので、3歳であることと、母子分離ができなかった件を説明すると、紙を2枚くれた。

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3歳からのおすすめ体験。最初にもらいたかったぁぁ!消防署って載ってないのね~~。くっそー

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「ユニフォームは着ませんが、アルバイトならご両親とほぼ一緒にすることができますし、お給料ももらえます」「おすすめは、この赤丸をつけたところです」ということだったので、エネルギー会社のアルバイトをすることになった。

内容は、ガス工事に関するお知らせを別会社まで届ける、という簡単なものだった。別会社の入り口までは一緒に手を繋いでいき、工事のお知らせは息子が1人で受付のお姉さんに渡した。

たったこれだけのお仕事だが、お給料もきちんともらえて、息子はなんだか得意げになっていたように見えた。良かった、小さいけれど成功体験をなんとか持ったまま帰れそうだ・・・。


⑥スケッチレーシング

アルバイトの後は、お腹が空いたのでモスでハンバーガーを食べる(再び息子に「お仕事する?」と聞くと、「やらない」と)

やっぱりもう帰るか~と思っていると、さっきとは別のスタッフのお姉さんがやってきた。アクティビティをお探しですか、と聞かれたので、さっきと同じく母子分離が出来なかったが、アルバイトはできたことを話す。

気になるアクティビティを聞かれたので、「アイスクリーム屋」と答えて、スタッフさんと一緒に行ってみると、30分くらい待つ模様。そして、親が近くに見えるとはいえまた泣くんじゃないかと不安な私。

「では、スケッチレーシングはどうですか?」

アイスクリーム屋のすぐ隣でやっているもので、自分がお絵描きした乗り物をテレビに取り込んで、レースをするというもの。

「これならご両親が隣にいながらできますよ~」

確かに。お絵描きだけだし。

息子も素直に好きな車を選んで、色を塗っていく。

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これでビリだったら、また泣くんじゃないか・・・なんて不安がよぎるが、息子は全色のクレヨンを使って斬新な車を仕上げた。

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すごい!画面にそのままの車が取り込まれてる!

しかもレース結果は1位だった。聞いたところによると、色んな色を使った方が早くなるらしい。泣かなくて良かったと心底安心する


⑦銀行に行って口座を作る

レースが終わったころに、さっきのお姉さんがやってきてくれる。レースで1位になったことを喜んでくれた。

「次は画材屋さんはいかがですか?こちらもご両親の方が本当に近くにいながら体験できるんです!」

まじお姉さん天使かよ。ダントツで小さい子なせいか、めっちゃ気を使ってくれてる。画材屋さんは本当に近くのベンチで親がついていられそうだったので、さっそく予約を取る。

「予約の時間まで、銀行で口座を作りましょう!」

私はお姉さんの言う通りに致します!!という気持ち。銀行の中は親が入ることができないけれど、お姉さんが一緒に行ってくれることに。この時点で、息子はお姉さんのことを「先生」と呼び、見事に懐いてる。

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無事に口座ができました!

スタッフのお姉さんは「また様子を見に来ますね~~」と笑顔で去っていった。その後はATMでカードを入れてお金を出してみたりして、時間をつぶす。


⑧画材屋さん

画材屋さんは体験人数が2人までという少人数制だが、たまたま体験者が息子1人だったので、マンツーマンになった。

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画材屋さんのおばちゃんは小さい子に慣れているのか、めちゃくちゃ優しい~~。そして親はすぐ隣で見れるので、最初はこれにすればよかったなぁと思った。

おばちゃんが「こうやってみてください~」と言うこともよく理解してた。思わず「そこはこう!」と言いたくなる場面でも、おばちゃんは見守ってた。この仕事ってすごいな・・・忍耐がいる。でも本当は親もこうあるべきなんだよね、反省。

そして無事にスケッチブックが完成!


⑨ベーカリーに挑戦(withスタッフのお姉さん)

画材屋さんが終わった頃にまたお姉さんが来てくれる。スケッチブックを得意げに見せる息子w

次はどうしようかな~~と皆で街に繰り出してみる。

あれ、なんかベーカリーが空いてる。

お姉さん「聞いてきたら、あと1人入れるそうです!」

え、でも

お姉さん「私も付き添うので、やってみませんか?」

親との距離が画材屋ほど近くないけど大丈夫か???なんかお姉さんを我が家専属にしているのも心苦しい・・・。でもせっかくだし、お、お願いします・・・とお姉さんに託して親は見守ることに。

パン屋のコスチューム、かわいすぎだろぉぉ

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私も夫もガラス窓の前に貼りついて見守る。

きちんとパン屋さんの説明を聞いてる!良かった!

5分くらいしたら、スタッフのお姉さんが出てきた

「もう私がいなくても全然大丈夫そうだったので、抜けてきました!引き続きキッザニアを楽しんでくださいね!」

息子が落ち着いて参加できていたので、お姉さんは爽やかに去っていきました。ほんとありがとうございます。

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かくして息子は説明を聞いたり、クロワッサンの形を作ったりを楽しんで20分後に笑顔で出てきたのでした。


⑩帰宅

ベーカリーでもらったパンを食べてから、20時過ぎに帰宅!

帰り道に息子が「パン作ったよ~楽しかった~」と言ってくれた。

すごく救われた気持ちになった(ほんとお姉さんありがとう)


母子分離が不安な親子はどうすればよいか

我が家のたどった体験は以下の通り。

消防署(爆泣き)→ ハンバーガー(キャンセル)→ エネルギー会社でアルバイト → スケッチレーシング → 銀行 → 画材屋 → ベーカリー (withスタッフさん)

最初に消防署はきっつい。開始までの待ち時間があんなにあるとは思わなかった。消防署の予約が16時20分くらいなら、全然違った反応だったかもしれない。3歳にはやっぱりキッザニアは早いだろうと思うが、兄弟や友達と一緒に行くと楽しそう。小さいなと思う子は、大抵兄弟と一緒だった。


我が家のように、家族だけで低年齢の子が行く場合は、下記のことに注意すればよいかなと思う。

・親が近くにいる体験から始めていき、徐々に慣らしていく

→ 混んでいるアクティビティは予約は取るべきだと思うが、一番最初に体験するアクティビティは慎重に選ぶべき(最初は画材屋さんがおすすめ)

・平日(空いている日)に行く。絶対!

・混んでいるアクティビティは避けて、並ぶ時間が短いものを選ぶ

・ダメだったらすぐ帰ろう、くらいの余裕の気持ちでいる(無料券であればこの気持ちが持てる)


ブログなどを参考にしていると、もともと習い事をして母子分離が完璧にできている子は3歳でもキッザニアを楽しめるみたい。0歳から保育園に行っている息子はダメだったので、子の性格次第なところもあると思う。

どうしても不安なら案内スタッフさんに付き添いを頼む、ということも可能かと思うが、空いていないと無理かも。我が家はたまたま運良く、親切な案内スタッフさんのおかげで楽しむことができた。


スタッフさんに教えてもらったこと

私は最初のアクティビティで爆泣きした息子を見て、可哀そうなことをしてしまった罪悪感から「もう帰るか」いう気持ちだった。

でも、スタッフさんが「徐々に慣れていきましょう!」と励ましてくれたので、最終的にベーカリーに挑戦できた。

息子の帰り道の感想が「楽しかった」で本当に良かった。すぐに帰宅していたら、この言葉はもちろん出てこなかったし、キッザニアは嫌な所で終わってしまったかもしれない。

親としては、アクティビティを見ていて、子どもとの接し方に考えさせられることも多かった。特に画材屋さんの作業に口出ししない姿勢は見習いたい。

・失敗しても、小さなことから挑戦する(成功体験を作る)

・作業を見守り、あまり口出ししない


もう1回行くかと言われたら、「あと1年後くらいに・・・」が本音だが、親子共に良い体験だった。

息子はキッザニアへ行ったことがきっかけで、「お仕事」というものに興味を持ったようで、ごっこ遊びが加速したり、Babybusの「大人になったらなにになりたい?」という動画を好んで見るようになった。


完全な余談だが、息子は超子鉄である。今回はキッザニアがある豊洲に行ったわけだが、キッザニアの話をすると、「XX線と◎◎線と■■線に乗って行ったところでしょ?」と言ってくる。

次に行く時は絶対に地下鉄の運転士さん(対象が5歳以上だったので、行かなかった)のアクティビティがやりたいし、「大人になったら車掌さんになりたい」と言っている。

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