秘湯と気功でつづる七十二候|水泉動 (しみずあたたかをふくむ) 1/10~1/14頃
地中で凍っていた泉が融け動き始める頃。
「水泉(しみず)」とは、“湧き出る泉”のことをいうそうです。
これから、1年でもっとも寒い季節である「大寒」がやってきますが、目には見えずとも地中では陽気が生じ、春に向けて少しずつ動き出しています。
融雪装置って
ご存知ですか?
雪が降り積もった道路に、
くみ上げた地下水を
小さい穴から散水する装置です。
地下の温度のほうが高いため
温度差で雪を溶かしてくれるのです。
雪国には欠かせない装置です。
実はこの装置。
昭和36年に、新潟県長岡市で
世界で初めて設置されたそうです。
たまたま地下水が漏れて
雪が溶けているのを見た方が
試験的に作ったのが最初だそうです。
知らなかったぁ。
でも、
この融雪装置が発明される
そのずっとずっと前から、
空気は冷たく、
地上のあらゆるものが凍りつく
寒さ厳しい中でも、
大地の中では、
「水泉動(しみずあたたかをふくむ)」と
言った昔の人って
本当に凄いなぁって思います。
目には見えない、
大地の中の水の動きを見る。
これって
気功に通じるものがあると思います。
以前にもお伝えしましたが
鶴気功という
上級者を目指す人のための
気功法があるのですが、
鶴気功は、
小周天、
大周天、
全ての経絡を刺激します。
鶴気功を深く修得すると
全身の気・血・水を
動かせるようになります。
最初は、
皮膚のすぐ下の感覚が、
そしてだんだんその奥の感覚がわかってきます。
練習を重ねていくと、
動かしている深さ・エネルギーが
わかってきます。
これって
見えない大地の下を流れる
清水を感じる感覚と似ていません?
見えない、
けど、
確かに大地の下に動く
清水を感じる。
前々から思っていたのですが、
日本って
「気」が付く言葉が
とても多いのですよね。
気になる。
気が合う。
気を散らす。
気が乗らない。
気にしない。
・・・。
昔の日本人って
当たり前に
気を感じ、
当たり前に
見えないものの気配を
感じていたのではないかなぁ
と思います。
いつの間にか
見えないもの、
科学的に証明されないものに対して
距離を置くようになってしまっていますが、
でも実は、今も脈々と
言葉と共に
気の感覚は
日本人に引き継がれている気がします。
ん?
それも
気のせい?
秘湯と気功に感謝を込めて。