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秘湯と気功でつづる七十二候|橘始黄 (たちばなはじめてきばむ) 12/2~12/6頃
橘の実が黄色く色づき始める頃。
一年中つややかな葉を茂らせている橘。古くは柑橘類を総称して橘と言っていました。その葉は枯れることのない常緑樹であることから、めでたいもの、いつも変わらない永遠の象徴とされ、家紋や文化勲章のデザインとしても用いられています。
古事記や日本書紀には
「非時香菓(ときじくのかぐのこのみ)」
と呼ばれる不老不死の力を持った
霊薬を持ち帰らせたという話があります。
橘は葉が常緑であることから、
非時香菓(ときじくのかくのみ)
ー時を定めずいつも黄金に輝く木の実ー
もまた不老不死の霊薬(黄金の林檎)と
考えられていたそうです。
そういう由来から、
京都御所紫宸殿では
「右近橘、左近桜」として
橘が植えられているそうです。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66893973/picture_pc_b84e316c866e2911e2b39a3ce84b6dbe.jpg?width=1200)
そういえば、お雛様でもそうですよね。
雛壇に向かって
左側に「橘」、
右側に「桜」を飾ります。
![](https://assets.st-note.com/img/1638408786058-Jo1Yxt2bxA.jpg)
んんん?
右側に「左近の桜」で
左側に「右近の橘」を飾る???
あれっ、右と左と逆じゃない???
![](https://assets.st-note.com/img/1638409506055-wqp6LMTDYS.jpg?width=1200)
調べてみました。
調べてみました。
雛人形は
京都御所の正殿「紫宸殿(ししんでん)」
に習っているからだそうです。
紫宸殿 では
中央に天皇の御座・髙御座(たかみくら)があり、
天皇側から
北を背に南面の庭を御覧になると
日が昇る方が「東」= 左上位=【桜】
日が沈む方が「西」= 右下位=【橘】
ですから
右に、左近の桜。
左に、右近の橘。
なのだそうです。
面白いですね。
いつか京都に行って
実際に見てきたいです!
![](https://assets.st-note.com/img/1638409536900-MR6HdIADsg.jpg?width=1200)
さて、
非時香菓(ときじくのかぐのこのみ)」
と呼ばれ、
不老不死の力を持つと言われた橘。
不老不死といえば、
始皇帝が有名ですよね。
仙人が住むといわれていた
五神山の一つ蓬萊へ行き
仙人を連れてくるように
命じたと言われています。
![](https://assets.st-note.com/img/1638408227838-rVYHTOpcu6.jpg?width=1200)
仏教の四苦でも
生・老・病・死があげられています。
やはり太古から
老いる、死ぬは
人間の苦しみの中でも
最も大きいものだったのですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1638409568723-Y6tZPOKOx3.jpg?width=1200)
ただ気功は
面白いことに
死ぬも生きるも一緒
と捉えているのです。
死:見えない世界、陰の世界
生:見える世界、陽の世界。
気功では
陰と陽の間、中庸の世界、
死と生の間、
死んでいるでもなく
生きているでもない世界、
それを目指しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1638408357579-vLR49j27uW.jpg?width=1200)
昔、気功の先生が
「死にたくない」と思ったら死ぬよ。
「死にたい」と思ったら死ねないよ。
とおっしゃいました。
その時はふーんと思って聞いていましたが
今、よく分かります。
頭が割れるように痛くて痛くて
眠ることもできない。
このまま、頭の中の瘤が破裂して
死んでしまうのではないか。
そうも思ったりします。
でもそんな時、
どっちでもいいや。
と思うと、
ふーっと身体の力が抜けるのです。
もちろん
がーっとした頭の痛みは消えませんよ。
でも、
痛いことは痛いけど
ふーっと力が抜け、楽になるのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1638408430757-cp02cccuE5.jpg?width=1200)
気功では
死ぬこと、
生きること。
陰と陽。
男と女。
命。
ということを
語り尽くしています。
そして
四季が巡るように
命も巡っている。
木の芽が出て
花が咲き
実がなり
葉が落ち、
それがまた
腐葉土となって
次の命を紡いでいく。
そこには
生も死もなく
全てのエネルギーが
転化していくだけ。
そういうことを
教えてくれています。
![](https://assets.st-note.com/img/1638408494531-VZYqaAERJv.jpg?width=1200)
そうそう。
お雛様の飾り方。
桜、橘は、
右だったかしら、左だったかしら
と悩んだ時、
『3月3日は、左近の桜』
さんがつみっかは、さこんのさくら
と覚えると良いそうです。
33333・・・。
面白いですね。
秘湯と気功に感謝を込めて。