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産後の育児・家事支援と多胎児支援は、社会的責務!

こんにちは、神薗まちこです。
昨日2月20日、令和2年度第一回定例会本会議がありました。

ライフワークにもなっている産前・産後の切れ目のない子育て支援について、提案しました。渋谷区では、「渋谷区版子育てネウボラ」を設置し、まさに切れ目のない子育て支援を実践しています

渋谷区の子育て支援

・渋谷区版子育てネウボラ:
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/neuvola/
・産後ケア宿泊施設:
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/ninshin/soudan/sango_care.html
・育児支援ヘルパー事業にこにこママ:
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/hoiku/service/niko.html
※原則は妊娠中~2歳誕生日前日まで
①原則40時間、②対象児と兄姉(就学前)を養育50時間、③多胎児を養育80時間、④多胎児と兄姉(就学前)を養育90時間
・ふたご育児の集い
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/ninshin/soudan/hutago.html

東京都「とうきょうママ・パパ応援事業」

東京都が産後の切れ目のない子育て支援を拡充するため、
令和2年度、妊娠・出産期から子育て期にわたる切れ目のない支援を行う「とうきょうママ・パパ応援事業」で、令和元年度11億5千万円の予算が、27億円に増加されました!!!これ、本当にすごいことなんですよね。

補助率が通常だと、都が半分・区が半分ということがよくあるのですが、今回は10分の10補助をするということで東京都の本気を感じます。

今回の発表では、産後に大変お世話になったマドレボニータさんと病児保育でお世話になったフローレンスさんにご協力いただいて、産後や多胎児世帯の厳しい現状を伝えながら、発信ができ、前向きな回答を行政サイドからもらえました。

特に多胎児支援に関しては、保健師など専門的な方のサポートと合わせ、当事者同士での心に寄り添った支援も重要ということで、ふたご育児の集いの拡充を提案しましたが、移動も困難な状況を考えると、オンラインで(例えばLINE相談やZOOMオンラインカウンセリングとか)のサポートや直接ご自宅へ伺っての相談なども考えられるのではないかと話をしています。

多胎児家庭へのアウトリーチ型サポートの心理的効果の実証研究

これから東京都の要綱などを受けて、事業を設置していく形になると思いますので、しっかりと相談を進めていきたいと思います。

渋谷区議会での提案本文と区長回答概要

はじめに、子育てについてです。
この図は産後ケアを推進するNPO法人マドレボニータが発信しています。
何を意味するか、ご存知でしょうか。(※イラストに関しては、SNS転載など禁止されているので、下記リンクでご覧ください)

左の図は、産後の母体が、事故にあって全治二か月と同じくらいのダメージを受けているということを示しています。真ん中の図は、1日授乳をするとラグビー1試合分のカロリーを消費するということを示しています。そして、右の図は、子どもの夜泣きの声は頭上に飛行機が飛んでいるのと同じ80デシベルの大きさであるということを示しています。産後の母が非常にストレスフルであることを、マドレボニータはこの図を使って社会に警告しています。

そのような中、孤立した育児をする母親の10%から15%が産後うつになっています。また、児童虐待の死亡例の約65%が0歳であるという結果を厚労省が出しており、産後の女性を包括的に支援することは、社会の大きな課題です。

渋谷区版子育てネウボラでも、産後のケアを充実させるため、宿泊型の産後ケアの導入やにこにこママの事業を行っています。

令和2年度、東京都の予算も発表され、妊娠・出産期から子育て期にわたる切れ目のない支援を行う「とうきょうママ・パパ応援事業」で、令和元年度11億5千万円の予算が、27億円に増加されました。

この東京都の動きを踏まえ、2点提案いたします。

1点目は、産後の家事・育児支援事業の拡充についてです。東京都へヒアリングしたところ、1歳までの世帯に対して、保育所利用の有無は問わず、1世帯当たり第1子出産後に60時間、第2子以降出産後に180時間、1世帯あたり1時間2700円の補助を新設するということでした。にこにこママの利用に関して、平成29年第2回定例会で我が会派の岡田麻里議員の提案を受けて、利用年齢を2歳までと引き上げていただきましたが、さらに1歳までの産後の家事・育児支援の時間数の拡充を検討できないでしょうか。

2点目は、多胎児世帯の支援拡充についてです。先日他会派の議員からもありましたが、母親の視点に立ち、より踏み込んだ複数の提案をいたします。

不妊治療の普及とともに、多胎児の出生数も増加しております。2018年に愛知県豊田市で三つ子の母親が、生後11か月の次男を虐待死させた痛ましい事件がありました。認定NPOフローレンスと多胎育児のサポートを考える会で行った多胎児世帯約1600件のアンケートでは、「気持ちがふさぎ込んだり、落ち込んだり、子どもに対してネガティブな感情を持ったことがある」と回答した方が93.2%でした。「ぐっすり眠れる日は1日もありません。その状態で初めての育児、しかも2人分の命を守らなければという重圧がのしかかり、気が狂うかと思いました」「何度、子どもを殺してしまうかも・・・と思ったことかわかりません」といった悲痛な声が複数あがりました。

そのような声を受け、東京都でも多胎児世帯への支援が3つ新設されました。

1つ目は、さらなる家事・育児支援の拡充です。3歳未満の多胎児のいる世帯に対し、1世帯当たり、0歳は240時間、1歳は180時間、2歳は120時間と利用上限を広げています。現在、にこにこママの事業で行っている加算や先ほど提案した産後の家事・育児支援と組み合わせながら、多胎児世帯向けの支援をさらに拡充出来ないでしょうか。

2つ目は移動支援です。多胎児が2歳までのご家庭の乳幼児健診や予防接種など、移動に要する経費が、1世帯当たり年間24,000円補助されますので、移動支援を本区でも新設できないでしょうか。

3つ目は多胎ピアサポート事業です。多胎児の育児経験者との交流会や相談支援事業の実施についても新設され、月215,000円の補助がされます。本区では現在、月に1回恵比寿保健相談所でふたご育児の集いを行っていますが、多胎児世帯の移動が非常に困難な状況を鑑み、幡ヶ谷や中央保健相談所でも実施する等、展開できないでしょうか。

これらの提案は、いずれも東京都の全額補助になります。産後の家事・育児支援・多胎児家庭支援の拡充について、区長の見解をお伺いします。

【区長回答概要】
1:家事・育児支援の拡充については、出産直後の時期を対象に育児ヘルパー利用を促すことは、産後うつの予防や育児の孤立化を解消する効果が見込まれると認識している。

2:多胎児支援に関しては、次年度から育児パッケージに加えて、多胎児パッケージを作成する。
移動支援は、当事者の方の意見も伺いたい。ピアサポート事業は恵比寿保健所以外もニーズ調査し、拡充を検討する。

1・2とも、東京都補助事業の活用の補助要綱や事務説明会の内容を踏まえ、最大限活用する。

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