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気になる英語表現 その⑤ ~幸運を祈る!~

NBAプレイオフ開始! FavoriteとUnderdog

アメリカでは、先週からNBAのプレイオフが始まりました。前にも少し書いたことがありますが、私はSacramento Kingsのファンです。そのKingsが今年はなんと16年ぶりにプレイオフへ進出。そして、プレイオフの第1ラウンドは昨年の覇者Golden State Warriors。何を隠そう、ベイエリアからサクラメントへ越してくるまで、Warriorsこそ私のお気に入りだったし、うちの旦那さんは、律儀にもWarriorsファンを貫いています。ということもあり、できれば第1ラウンドでのWarriorsとの対戦はちょっと… とにかく初っ端から緊張度MAXです。ちなみにKingsはレギュラーシーズンを3位で終了し、一方のWarriorsは6位でのプレイオフ進出。普通に考えれば勝ち目はKingsにあることになるはずですが、両チームの経験値の差故なのか、プレイオフ開始前の勝敗予想ではWarriorsに分がありだったんです。Kingsファンとしては、これにはいささか心外。理由は分かりますが、それでも3位と6位ですよぉ~?
ちなみに、勝敗予想で分があるとされる方を、英語では「Favorite」、分がない方は「Underdog」と呼ばれます。「Underdog」は日本語にすると「噛ませ犬」という闘犬用語になるようで、要するに自信をつけさせたい闘犬に「噛ませるため」にあてがわれる犬のことらしい…
うむ。これはもう結果を出すしかないですね。

NBAプレイオフの仕組み

NBAのプレイオフは各ラウンドとも、先に4勝した方が次に進むシステムです。つまり次のラウンドへ駒を進めるために、同じチームと最多で7試合する可能性があるのです。結構大変、というか先は長い。
レギュラーシーズンで成績上位のチームが「Homecourt advantage」となり、最初の2戦がホームコート、次の2戦が敵地、第5戦以降の必要がある場合は、5戦目ホーム→6戦目敵地→7戦目ホームとなります。ちなみに、4連勝でラウンド終了することを「Sweep」と言います。Sweepとは「掃く」という意味の英語で、要するに一掃するっていうこと。3連勝となると箒を手に「Sweeep!Sweep!」と叫ぶファンが見られますよ。
サクラメントでのプレイオフは16年ぶりということで、町全体が盛り上がり、俄かファンも大量発生。ホームアリーナのチケットも驚くほど高騰。何にしても、Cowbwell(放牧中の牛の首につけるベルのことですね)がシンボルという、のんびりタウンのサクラメントにおいて、この盛り上がりはすごいんです。
プレイオフの第1ラウンドは現時点で2戦が終了し、Kingsが2勝という幸先の良いスタート。2試合とも接戦で、ペースは早いし、Physical(選手同士の接触のこと)で、見ごたえあり。どのチームも勝ち上がる頃にはボロボロになってしまうのではないかと心配するほどの真剣勝負。テレビ観戦でも力が入ります。当然のことながら、アリーナの熱気はものすごいようで、まさにサクラメントが覚醒したって感じですね。
今週は私の頭もプレイオフでいっぱい。なので、上に紹介したいくつかのNBA英語に引き続き、Kingsの快進撃の続行を願うべく英語表現を紹介することにします。

Fingers crossed

例えば「試合に勝てますように!」などと願い事をするときに使う表現が「Fingers crossed」で、これを言うときは、人差し指と中指を交差させます。日本人でも信じる宗教に関係なく、合掌ポーズやお祈りポーズで「神様」にお願いする、あの感じと同じですね。これは本当によく使われる表現で「指だけでなく、足の指もクロスしているわ!」なんていう人もいますよ。アメリカでの「お願い!」ポーズは人差し指と中指の交差なので、日本式の合唱ポーズだと「ありがとう」のイメージのほうが強く、誤解や混乱を招く可能性があるかも。ちなみに、私はもちろん、日本人は「私」と言って鼻の頭を指さしますが、Non-Japanese(日本人でない人)にとっては「???」であり、いわゆる不自然なようです。「私」に動作をつけるのであれば、手のひらで胸を触るのが自然。うちの旦那さんなど、私が鼻の頭を指さすのが可笑しくてたまらないようで、大げさに眉間を指さすジェスチャーにアレンジして私をからかって喜んでいます。それはそれでピストルでズドン!みたいに見えてヘンというか笑えるんですけど。
まぁ、私たち夫婦の決まり事みたいなものですかね。

Congrats!

私が知る限り、アメリカのベーカリーで働いているのは圧倒的に女性が多いです。アメリカでベーカリーというと、ケーキ屋も兼ねますので、それも理由のひとつなのでしょうね。女の子が多い職場だとスポーツ話題も少な目なのですが、私が現在働いている仲間にスポーツ大好きな男性がいまして、しかもWarriorsファン。本人も学生時代はアメフトをやっていたということで、そういう意味でも体育会系のノリで話ができる楽しい存在です。その他に私のKings好きを知っているのは、大ボスのMattですね。第1戦の翌日に「昨日はKingsどうだった?」と聞かれ、勝ったことを伝えると、返ってきたのが「Congrats!」でした。これはConglaturations!「あめでとうございいます」の短いバージョンで、そのまま「おめでとう!」とか「よかったね!」となり、ConglaturationsよりはInformal、つまり砕けた感じになります。でも、砕けているとは言っても、決して砕けすぎていることもなく、スラングでもないので普通に使えると思います。私も使ってみよっと。

Knock on wood

最後は人が使っているのは聞いたことがあるけど、今のところ自分では使ったことがない表現を。今一、どんなときに使ったらいいのかピンときていなかったのですが、今のKingsの状況にはぴったりなのような気がしますのでね。それが「Knock on wood」。日本語に直訳すると「木を叩け」。???
この「Knock on wood」には、実際にテーブルなどをコンコンと叩く動作がついてきます。前に働いていたベーカリーのオーナーのKarenさんとふたりで話している時に、彼女がこの言葉と動作をして「日本にはこんな表現ないかしら?」と説明をしてくれたことがありましたね。改めて調べてみると、「幸運が続きますように」とか「悪いことが起こりませんように」というおまじないのようなものとのこと。何でも昔は木には精霊が宿っていると信じられていて、木をコンコンと叩くことで、幸運が舞い降りてくるとされていたそうですよ。そう、最初の2戦を勝利したKings、私は「このまま次も勝てますように」という願いを込めて「Knock on wood」と言いながらテーブルをコンコンすればいいのです。できるかな(笑)?
日本語だと「Knock on wood」にあたるものは何なのだろうと思い、調べてみると、どうやら一番近いのは「くわばらくわばら」になるのだとか。
「くわばらくわばら」ねぇ。聞いたことはあるけど、そういうイメージはなかったし、使ったこともないかなぁ。どちらかと言うと、悪いことが起こりそうな状況で「こわいこわい」みたいな感じで使うのかと思っていました。路線としてはそれほど間違ってはいないものの、むしろ「口にしてよいことだったんだ!」と意外に思ったのは私だけでしょうか。
いやいや、勉強になりました~。日本語の。

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