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アメリカ、コーヒーチェーン事情


アメリカと日本、「スタバ」の立ち位置の違い

日本人もアメリカ人もコーヒーが好き。私もコーヒーが好き。
コーヒーチェーン店に関しては、日本の方がアメリカより充実しているように感じます。ドトールとかベローチェとか、スタバはもちろん、最近はコメダ珈琲とか上島珈琲店など、価格や味に応じて選択肢はいろいろ。なんなら、コンビニのコーヒーだって手軽で美味しいのだから羨ましい限りです。

アメリカ、と言ってもニューヨークとかシアトルなどとなると、また事情は変わってくると思われますので、ここで言うアメリカは、あくまでもカリフォルニア州のサクラメントエリアということで。

まず、日本とアメリカの違いが顕著なのがスターバックス。これはおそらく、全米で共通だと思いますが、本当にどこにでもあるのが「Starbucks」。それだけなら日本も似たようなものなのかもしれませんが、違いはその立ち位置です。日本の「スタバ」は、少なくとも私にとってはちょっと特別感があるものでした。お値段は高めでも、コーヒーは美味しいし、店内の雰囲気も落ち着くし、店員さんもいい感じ。「今日は頑張ったからスタバにしちゃおう!」的な感覚で利用していたものです。

それがアメリカ人にとっては「スタバでいっか」のご様子で。特別感のカケラもありません。私の周りでは、スタバよりも南カリフォルニアを中心にチェーン展開している「Peet's Coffee」を好む人の方が圧倒的に多いほど。ちなみに「Peet's Coffee」はカフェインが強いので、ガツンとくるコーヒーが好みの人にはお勧めかも。あ、でも、ミニモニ級に小柄なぶちこちゃんは「Peet's を飲むと手が震えるんですぅ」って言っていましたっけね(笑)。

処変われど、私という人間は同じなので、アメリカでも私はスタバ派です。普通に美味しいし、お店も店員さんもいい感じ。スタバアプリも入れてるし、ドライブスルーも利用しています。もちろん今でも「今日はスタバしちゃおう!」的な感覚で。どこにいても変わらぬ味があるのはいいことです。

ふと思いましたが、スタバの立ち位置の差は、サンドイッチの「サブウェイ」にも言えることだと思います。日本で「サブウェイ」というと、なんだかアメリカンでCool!なイメージだと思いますが、アメリカではそれこそどこにでもあるし、それこそ「Subwayでいっか」って感じが強い。アメリカには、美味しいサンドイッチ屋さんの選択肢が豊富にありますからね。

サクラメントでやたら人気の「Dutch Brothers Coffee」

オレゴン州で創設して、今では全米展開しているコーヒーのドライブスルースタンドが「Dutch Brothers Coffee」、略して「Dutch Bros」。約10年前に住んでいたベイエリアでは見たことがありませんでしたが、ここサクラメントエリアではとにかく大人気。新店舗も増え続けているし、車の行列はあたりまえ。私たちが暮らすアパートからも徒歩圏内に1店舗あるので、毎回の大行列を横目に、旦那さんと「中毒になる白い粉入りなんじゃないの?」と冗談を言い合いたくなるほどなんです。
その人気ぶりたるや、10年前、まだ慣れないドライブスルーに、ドキドキしながらひとりで突入するに十分なものがありました。その時の私の初「Dutch Bros」は、ホットのラテでした。私は、基本的にはコーヒーの味とミルクの味が両方楽しめるシンプルなラテが好きです。バリスタの腕前にも左右されるので、特に美味しいラテがきたときは、ハッピー度がプラスされます。
さて、初「Dutch Bros」のラテはというと…
「う、うすい…」。
コーヒーの風味もうすければ、なんならミルクもうすいんじゃないか、、、というのが私の率直な感想でした。
そうなると当然のことながら、あの人気はなぜ?と不思議に思えます。その後、「Dutch Bros」の期間限定メニューや推しメニューを見ていると、どうやら「Dutch Bros」は甘いコーヒーを得意としている様子。アメリカ人は甘いコーヒー好きなので納得です。私の同僚なんか、毎朝、ドリップコーヒーに砂糖を5杯とか普通に入れて飲んでいますからね。

10年ぶりの「Dutch Brothers Coffee」

コーヒーにはミルクのみを入れる私としては、それ以降「Dutch Bros」には行っていなかったのですが、夏が始まる頃に、Karenさんから「Dutch Bros」のギフトカードをもらったのです。ちなみにアメリカでは、ギフトカードをあげる、またはもらう機会が多いです。ギフトカードの種類も豊富なので、あげる人にむけてギフトカードを選ぶっていう感じになります。

乳がん治療中の私を心配してくれたKarenさんは、
 ①Dutch Brothers Coffee:家の近くにお店があるから
 ②Walmart: 食料品は必要
 ⓷Arco(ガソリンスタンド):車も必要
 ④謎の割引ギフトカード:たまたま買い物に行ったスーパーで中学校のバ スケ部の子たちが、活動の資金集めで売っていたのだとか。バスケと聞いて私のことを思い出し、追加することにしたそう。使い方はまだ不明(笑)

「Dutch Bros」の「ギフトカード」

治療中の私の食事、メンタルはもちろん、経済面でも心配をしてくれて、本当にアメリカのお母さんのようなKarenさんには感謝しかありません。
この恩は将来必ず返します。

さてさて、ギフトカードがあるのなら!と10年ぶりに「Dutch Bros」に行ってみることに。

だいたいこんな感じ。
赤い車がお会計をして商品を受け取る窓口にいます。


この店舗は、食料品の買い出しをするスーパーへ行く途中にあるお店。オープンしたばかりで、比較的すいていることが多いので、今回はこの店舗を利用することが多かったです。ドライブスルーなのですが、基本的にスタッフがタブレットを片手にオーダーをとりに来てくれるのが「Dutch Bros」スタイル。すぐに混んじゃうから、その方が早いということなのかもしれません。大抵はかなり若い子(高校生かな?)で、とてもフレンドリー。見た限りでは、中でコーヒーを作っているスタッフもみんなかなり若そう。楽しそうだけどコーヒーの味を追求するという姿勢はないのかもな(笑)。

サイドミラー越しにオーダー係の男の子の姿。
タンクトップに短パンの女の子のことがほとんどです。

夏だったので、一発目のオーダーは冷たいラテ。
ふむ、やっぱりうすいな。コーヒー風味のミルクを飲んでいるような… 
10年前と変わらぬ味。

そこで思いました。
そうか、やっぱり甘いのでなきゃダメなんだ。今ならギフトカードパワーでいろいろ試せるではないか。
ということで、放射線治療の真っ最中、5回目、10回目などと区切りがきたときの私のご褒美が「Dutch Bros」になりました。とにかく40度を超える暑い日が続いた時期だったので、無料の冷たいドリンクというだけでもかなり助かりました。
Thank you, Karen!

「Dutch Bros」のいろんなコーヒーを試してみた!

「Dutch Bros」は、甘いコーヒーのバリエーションが豊富で、ホット、アイスに加えて、スタバのフラペチーノのような「Blended freeze」というものもあります。おそらく、「Blended freeze」シリーズが一番人気なのではないかと思いますが、それでもコーヒー寄りにしたいと考えた私は、まずは「Cocomo」をチョイス。説明書きではココナッツモカとなっています。
ふむ。甘い。でもラテよりいいかな。
ん?あれ?
なんだこれは?知っているぞこの味。
なんだっけ?
で、思い当たったのが「缶コーヒー」。そう、甘い缶コーヒーです。
そう思うと、それはそれで美味しいのでした。
コーヒーと缶コーヒーは別物っていうあれですね。

このコーヒー寄りシリーズで私が気に入ったのが「Kicker」。説明書きではアイリッシュクリーム入りとなっていて、ウィスキー風味が加わっていました。私、お酒は飲めないくせに、ウイスキーボンボンとかバッカスチョコレートのようなスイーツ×洋酒は大好きでして。「Kicker」はリピートしました。

「Dutch Bros」は、実は紅茶メニューも豊富。でも、基本甘い紅茶だしなぁとメニューを眺めていたある日、私が好きな「Chai latte」を発見。「Chai latte」なら甘くてもいいし、コーヒーのうすさ問題はないぞ、とウキウキとオーダー。
ふむ、やっぱりうすい(笑)。
それでも「Chai latte」は好きだけど。
そういうスタイルなのかな。

そんな具合に、Karenさんのおかげで、暑い夏を「Dutch Bros」を週1ペースの楽しみに乗り切ることができました。
9月に入り、いよいよ最後の1杯のときが来ました。最後のチョイスは「CARAMEL PUMPKIN BRÛLÉE BREVE」。きたーーーって感じ?
今までで一番「Dutch Bros」っぽいものになりました。Pumpkin spiceには目がない私、そして、アメリカではPumpkin spiceこそ秋の味。最後の1杯は秋の始まりじゃ、とホットでオーダーしたのでした。

そうそう、この香りこそ秋なのです。
ふむ。。。
やっぱりうすいかな(笑)。

私の結論。
アメリカ(サクラメント)では、
フラペチーノのように甘くてファンシーなコーヒーが好きな方は「Dutch Brothers Coffee」へ。
ガツンとくる、濃~いコーヒーが好きな方は「Peet's Coffee」へ。
いつもと変わらぬ味でホッとしたい方は「Starbucks Coffee」へ。

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