自販機の日本、ドライブスルーのアメリカ
私が好きな、ベーカリーで働く19歳の女の子♪
先日、肩の手術のためにお休みしていたケーキデコレーターの女の子が職場復帰しました。彼女は、まだ19歳の大学生で、週末限定のパートタイムなのですが、私のお気に入りスタッフのひとり。まず、根が真面目。さばさばっとしていて、考え方や対応の仕方はとても大人。人間、年齢ではないんだなぁと実感させられますね。とはいっても、実際の人生経験値は19歳相応で、そこがなんともかわいらしいのです。そして、密かに私がいいなぁと思っているのは、同じお店の他の部署に彼女のお父さんがいて、何気に一緒に出勤している姿だったり、ランチ休憩で合流してる姿。いい関係なんだろうなぁというのがにじみ出ていて、見るたびにほっこりさせてもらっています。変に意識してもらいたくないので、これは本人には内緒。
術後の暇つぶしに、山のような日本の写真を…
かれこれ1年以上前になりますが、彼女は仕事中にひょんなことで肩を負傷し、それからずっと片腕を吊った状態で働いていたのですが、理学療法も効果が出ず、手術になったのが3月末頃のこと。日帰り手術ということではありましたが、術後は安静期間になると聞き、これは時間を持て余すことになるだろうなと、私の1月末の一時帰国時のアルバムのリンクを教えていました。彼女、未だアメリカから出たことはないのですが、好奇心が旺盛で、当然のことながら日本にも興味津々。私の一時帰国前には「日本がどんななのか想像もつかない」「日本に行ったら一番食べたいものは何?」「日本でやりたいことは?」など、いろいろと聞かれたものでした。私の旅のアルバムは数百枚におよぶ写真の数で、ある意味、気軽に共有するには重いものなのですが、この場合の彼女にはもってこい。
職場復帰の初日に「写真、2回、3回は見たよ。すみずみとね!」と言っていましたので、思った通りだったようです。せっかくなので、彼女の写真についての質問やコメントをいくつか紹介しますね。
①日本の墓地(富士霊園)の写真を見ると、小さな区画がいっぱい並んでい
るけど、あれは個人のお墓?それとも家族のお墓?
→どちらもあるけど、家族のお墓が一般的かなと答えました。確かに
お墓については、日米の差はありますね。他の人も「これが墓地な
んだ~」と驚いていました。
②日本のTaco Bellはアメリカのものと比べると随分と違うみたい。日本の
だったら食べてみたいなぁ。
→お台場でたまたま見つけたTaco Bell。アメリカだとチープなファー
ストフードのイメージなのですが、お台場店はなんだかとってもお
しゃれで… 私も驚きました。
⓷レストランの食べ物は、アメリカより日本の方が安いみたい。量は少な
いのだろうけど、いろいろ食べられていいよね。
→その通り!
④Srirachaの自販機はすごい!綿菓子も虫も自販機で売られてた!日本は
何でも自販機に入れるんだね。
→下の写真が実際に私が撮影した日本で見つけた自動販売機の数々。
ふふ、期待通り、かなりじっくり&しげしげと楽しんでくれたみたいですね。そして、その通り、日本にはいろーんな自販機があるのです!
そういえば、随分前に一緒に働いていた人に「日本に着いて最初にすることは何?」と聞かれて「自販機でジュースを買う!」と答え、不思議そうな顔をされたことがありましたっけ。大量に並ぶ自販機を見て「あー、日本に帰ってきたなー!」と実感し、続いて「あ、これは懐かしい」とか「こんなの見たことない!」と最初の1本をどれにしようかと迷うことすら、日本での楽しみのひとつなのです。
アメリカの自販機事情
一方、アメリカの自販機事情はというと、スーパーマーケットの出入口付近にあるジュースの自販機が最も一般的でしょうか。日本のように路面に自販機がないのは、現金目当てで破壊されるからなのだとか。そこかしこに自販機が点在しているのは治安の良さの証ということですね。限られたアメリカのジュースの自販機商品は、お決まりの炭酸飲料がメイン。それ以前に、小銭を持ち歩いていること自体珍しいので、あまり利用されているとも思えません。
ジュースの自販機より利用度が高そうなのが「redbox」というDVDのレンタル自販機でしょう。ストリーミング視聴が広まるにつれ、こちらの需要も減ってきているのは確実でしょうが、ストリーミングでは視聴不可能な作品や比較的新しい映画などもあるようです。よく見かけるのはスーパーマーケットやドラッグストアにあるもので、ジュースの自販機より多い印象。
自販機とはちょっと異なりますが、私たちが定期的に利用しているのが、Coin Changerと呼ばれる、小銭を現金やクーポンなどに替えるための機械。現金にするには手数料がかかるので、私たちはAmazonクーポンに替えています。現金自体あまり使わないとはいうものの、なんだかんだで貯まっていく小銭。日本のように、支払いに小銭を使うことはほぼないので、使い道がない小銭を貯めて、Coin Changerに行くのは小さな楽しみだったりします。
アメリカで見つけた、珍しい自販機のひとつが、カップケーキの自販機です。これは近くのショッピングモールの中にありました。かなりひっそりとたたずんでいて、果たして利用する人はいるのだろうか、という雰囲気。それでも、カップケーキというところはアメリカっぽい。カップケーキの専門店もあれば、普通にスーパーでも買えるのだから、何も自販機で買わなくても、と思いますが、ノリとしては日本に近い、アメリカではとても珍しいケースです。
アメリカが得意とするのはドライブスルー
さて、自販機が日本の得意技だとしたら、アメリカの得意技は?
私は「ドライブスルー!」と答えたい。ファーストフードやコーヒーショップはもちろんのこと、車社会ならではなのか、「え?これも?」というものにまでドライブスルーがあるんですよ。
例えば、郵便ポスト。アメリカでは郵便ポストの存在自体が少ない印象。ちなみに色は青。郵便局に行けば、普通に郵便物の投函口がありますが、それに加えて、駐車場にはドライブスルー用の郵便ポストがあるのがアメリカ。車を駐車する手間が省けるということなのでしょうが、初めて見たときは驚きました。ちょこっと停めて、階段を数段登れば郵便局内の投函口があるんだけどなぁ、なんて思ったものですが、利用してみると確かに便利かも。切手さえ手元にあれば、帰宅がてらにポイっと投函できてしまいます。
そして、これまた驚きのドライブスルーが、なんとATM。もちろん、銀行に隣接している訳ですが、これも「どんだけ車から降りるのが嫌なんだ(笑)」という感じ。アメリカの駐車場は日本と比べたらかなり広々していて、駐車は楽ちん。日本のように駐車スペースが狭いこともなければ、後ろ向き駐車が原則でもなく、多少なへたっぴでも余裕をもって前向き駐車ができますので、そのあたりはストレスないはずなんですけどね。やっぱり、車から降りて歩くことを避けたい気持ちからくるドライブスルーなのでしょうか。
やや疑問。
更には、処方箋もドライブスルーです。全てのドラッグストアにあるわけではありませんが、病院から処方箋をドラッグストアに送ってもらい、ピックアップはドライブスルーでということになります。人との接触を避ける意味では効果的ですが、これも車社会ならではという感じがしませんか?
もちろん、ファーストフードのドライブスルーの利用度が高いのもアメリカです。私たちも店内飲食をしない限り、ドライブスルーを利用することのほうが多いですね。便利ではありますが、気を付けたいこともあるのがドライブスルー。オーダーをして、最初の窓口で支払いをし、次の窓口で商品を受け取るのがよくあるパターンですが、袋を開けてみたら、オーダーとは異なるものだったとか、クレジットカードへのチャージ額が間違っていたなんてこともあるのが現実。確認しないで走り去ってしまうと、引き返すのも面倒くさくそのままに…なんてことにもなりかねません。
大前提としてドライブスルーの利用者が多い上に、2ヶ所同時進行でオーダーをとって、オーダー後の車は途中で合流し、1ヶ所の窓口に向かうなんてことも普通にあるので、間違わないほうがおかしい気さえします。
ソースやスプーンが入っていないなんてこともありがちなので、アメリカでドライブスルーを利用したら、走り去る前の確認を忘れずに。
日常的に起こっていることに違いないと思いますが、ドライブスルーでのひとつのミスは、現場に恐ろしいほどの混乱を招いていることでしょう。そして、それがあたりまえの環境下で、インカムを通してオーダーをとり、同時に窓口でドライバーに対応しているドライブスルースタッフ、これはもう、尊敬に値します。