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日系二世の旦那さんがどーしても理解できない〇〇顔と✕✕顔



草食系、肉食系、そして…

ある日、夕飯の準備をしていると、ひとりYoutubeを見ていた旦那さんから「ねぇねぇ」と声がかかりました。
何かと思えば、
「Cabbage roll dangoって知っている?」

夕飯の準備中ということもあって、私の頭の中に浮かんだのは、そういう飲茶があるのかな?って感じでして。まぁ、正確にはdangoではなく、danshiと言いたかったのだと思いますが、少なくとも私にはdangoに聞こえたので特に(笑)。
だもので「知らない」と答え、説明を求めると「ロールキャベツ男子」ということが判明しました。いえいえ、「ロールキャベツ男子」でも初めて聞きましたけどね。
要するに一見おっとりタイプの草食系に見えるものの、実はがっつり肉食系の男子のことを言うそうです。座布団1枚!
そして、ごく最近、ごく身近に「ザ・ロールキャベツ男子」がいたのです。一緒に働いていた30代の青年なのですが、ボタンダウンのシャツに眼鏡姿の面接で、草食系というか「真面目なオタクくん」の印象を私に与えた彼。いざ一緒に働き出してみると驚きの連続でした。まず驚いたのは、両上腕にびっしり入ったタトゥー。アメリカではタトゥーは普通のコトなので全然いいんですけど、なんせ真面目なオタクくんのイメージだったのでちょっとびっくり。そのことを伝えると「僕は元来ボタンダウンを着るタイプじゃないんだけどね。面接だからこういうほうがいいかなぁってさ」と。そして、いろいろと話を聞けば聞くほど、バーで喧嘩をして大怪我をしただの、13歳から煙草を吸っているだの、とにかく話がワイルド。挙句の果てに職場内で不倫という超肉食系な本性を現し、そして去っていきました。彼を知っていく過程で、私は旦那さんに「草食系だと思ったら肉食系みたいでさぁ」という話をしていたので、まさに彼こそ「ロールキャベツ男子」。

この草食系、肉食系という表現ですが、もちろん日本語ならではのものです。英語にしたら肉食系はCarnivorous、草食系はHerbivorousとなりますが、「He is a carnivorous boy (彼は肉食系男子です)」なんて言っても意味は通じません。
随分前になりますが、肉食系、草食系という表現を知った旦那さんから説明を求められたことがありました。変な表現とは思ったようですが、納得はいったようで、それ以来、我が家では「肉食系」「草食系」で話ができるようになりました。
ちなみにうちの旦那さんは日本人の両親を持つアメリカ生まれ、アメリカ育ちの日系二世のアメリカ人。どの程度日本で、どの程度アメリカかのバランスには非常に興味深いものがあります。よかったら『日本人の血100%のアメリカ人』もどうぞ。

アメリカ育ちの日本人は〇〇〇

ロールキャベツ男子で思い出したことがあります。うちの旦那さんのように血は日本人、またはアジア人であるにもかかわらず、白人社会で育った人が、何と呼ばれるか知っていますか?
「Banana (バナナ)」です。
これは、外見は黄色い(黄色人種ですからね)けど、中身は白い(白人)という差別用語。日本人に限らず、中国人でも韓国人でも同じことですけどね。自分で言う場合はいいかもしれませんが、人に対して使うのは失礼です。旦那さんに「言われたことある?」と聞いたところ「ある」と言っていました。かわいそうに。子供の頃のことのようですけどね。

私はアメリカ生活が10年を超えましたが、外も中も黄色なのでバナナではなくレモンといったところでしょうか。白い薄皮くらいはついてるかもしれませんが、取ろうと思えば簡単に取れますからね~

旦那さんにはピンとこない「ソース顔」と「醤油顔」

そんな旦那さんが、どうにも理解に苦しんでいる日本語表現が「ソース顔」と「醤油顔」。ソース顔は、目鼻立ちがくっきりはっきりした西洋人っぽい顔で、醤油顔は一重瞼であっさりした和風な顔だと説明しても、どうしても納得がいかない様子。キムタクはソースで、ヒガシは醤油なの、と言ってもやっぱりピンと来ない様子。あなたは醤油!と言っても「はぁ…」って感じ。日本人にとって、こんなに分かりやすい表現なのに不思議なものですね。
毎日の生活に多人種が入り混じっていて、いろんな顔があるのがあたりまえすぎて、同じ日本人の顔を「ソース」と「醤油」に分けることの概念自体、理解不可能なのでしょうか。

数日前、旦那さんと「秋田美人」がテーマのYoutubeを見ていました。彼には「秋田美人」という概念も今一ピンとこないよう。
という彼の父方は秋田出身で、写真で見る限り彼のおばあちゃんはかなりの美人さん。まさに秋田美人。
見ていたYoutubeは秋田の姉妹のチャンネルで、秋田ゆえか、ふたりともおきれい。ひとりは目鼻立ちくっきりでどこか西洋風な美人さんで、もうひとりは切れ長の和風美人さん。旦那さんとしても、ふたりとも美人であるとは思っている様子だっだので、こっちがソース系の美人さんで、こっちが醤油系の美人さんと言ってみましたが、返ってきた反応は「I guess…(ていうことなのかなぁ…)」という、やっぱりどこか腑に落ちないもの。
ソースと醤油の違いってそんなに難しいのかな。

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