フェミニストじゃないけど……
ここ最近、企業の公式のTwitterアカウントがやらかしてる。例えばタカラトミーは性犯罪を連想させるツイートをしたり、ATSUGIはスカートをたくし上げたイラストをPRに使ったことで炎上して、どっちの会社も謝罪をした上でツイートを削除している。
私はタカラトミーとATSUGIのツイートを直接見ていないから詳しいことが分からないけど、これが本当なら気持ち悪いし、PRとしては失敗だなと思った。でもそれよりも気になったのが、これが問題になった時のTwitterやヤフコメの反応だ。「フェミニストじゃないけどこれはまずいと思った」というコメントが多かった。
このコメントには2通りの意味が分かれると思う。
1つ目はフェミニズムを知らないから詳しいことは言えないけど、これはまずいと思ったから声を上げた。
2つ目はフェミニストというめんどくさい集団に思われたくないけどこれはまずいと声を上げた。
どちらもフェミニストに思われたくないというのは同じだけど、この2つには大きな差がある。
確かにフェミニストを名乗っている人で、自分の気に入らない表現を見つけると食ってかかる人もいるし、男の人を目の敵にして差別的発言をぶつける人もいる。でもフェミニストたちが全員トンデモ理論をぶちかますような人たちではない。わいせつ行為をして捕まった教師はもう2度と教壇に立てないようにするべきだと訴える人もいれば、娘に性的虐待をした父親が無罪になった時にはアクションを起こす人たちもいる。社会的弱者と言われている人たちに寄り添おうとするフェミニストがほとんどだ。それなのにフェミニストっていうだけでめんどくさい集団だと決めつけるのは女の子は全員ピンクが好きっていうぐらい雑な括り方をしていると思う。
もしフェミニストを名乗っていてトンデモ理論をぶちかましている人を見つけたら、「フェミニストだからこういう考えなんだ」と思うんじゃなくて「この人はこういう考えなんだ」と思ってほしい。「○○だからこうなんだ」という考えは差別の再生産をしているのと同じだと思うから。