見出し画像

描きたい絵と描ける絵はちがう。

学校から与えられた物ではなく、
自ら画材を用意して、
絵を描き始めたのは中学2年の時。
好きな漫画の模写から始めた。

みるみる上達したので楽しかった。
でもどこかの時点で楽しくなくなった。
描き始めた中学生の頃よりは、
デッサン力の上達も遅くなったし
上手な人は短時間で呼吸をするように
サラサラと素敵な絵を描くけれど、

私は試行錯誤、沢山の試作をしてから
やっと本番を描くという状態だったので
描く前から、負けている感に苛まれた。
自分は絵を描く事に、あまり向いてないんだろうなと思った。

けれど、今更ながら気づいた事は、
描きたい絵と描ける絵は違うということ。

こんな風に描けたらいいなと憧れた
他の方の描く素敵な絵は、
私が呼吸するように描ける絵とは、
根本的にスタイルが違ったのだ。

水彩画のタッチが大好きで、
美しい色の重なりやにじみを作り出したかったけど、
思ったように画材を使いこなせず、
思ったような表現にもならず行き詰まった。

けれど、
オイルパステルなら、割と考えなくても思った通りに表現できた。
でもオイルパステルでは、自分がやりたかった
細部の繊細な表現はやりづらかった。
だからオイルパステルで描くこともすぐやめてしまった
感覚的に扱える画材に折角会えていたのに
あの時のわたしは素通りしてしまったのだ。

絵を描く事が好きと言っても、
アニメのファン画の様なスタイルが好きな人と、
油絵が好きな人とデジタルアートが好きな人では、
扱う画材も表現に必要なスキルもモチーフも違う。

同じ球技でもバスケとサッカーが違うくらい違う。
同じ陸上競技でも短距離走と棒高跳びが違うくらい違う。
同じバイクでもハーレーとカブが違うくらいに違う。
同じケーキでもアップルパイとチーズケーキが、、、


描く事が好きなのに、苦痛を伴う人がもしいたら、
描きたい絵ではなくて、自分が感覚的に楽しく描ける絵は
どんなスタイルなのかを探してみると良いと思う。

ケーキが好きと言ったって
アップルパイはすすんで食べないけど
チーズケーキなら無限に食べられるくらい好きかもしれない。

短距離走で華麗なゴールは切れなくても、
高跳びなら、もっともっと高く跳べるかもしれない。


おしまい。



新しくイラスト描きました。
みんなのフォトギャラリーに登録したので、
よかったら使って下さいませ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?