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まちづくりが好き。だから、主体的にまちに関わる場がほしかった/Xsector Kyoto参加者の声③


まちとしごと総合研究所では、2019年度から京都市と共に「X Cross Sector Kyoto(クロスセクターキョウト)」を立ち上げ、まちづくり団体、NPO、企業、行政、大学関係者等の異なるセクターのさまざまな主体が、共通のゴールを掲げてお互いの強みを出し合いながら地域課題の解決を目指すための実践的なプログラムを実施しています。本記事では、プログラム参加者の声をご紹介します。

<お話を聞いた人>
名前:奥村昌代さん
職業:行政職員
グループ:笑顔LABO

ーーX Cross Sector Kyotoに参加したきっかけを教えてください。

行政職員をしているのですが、現在所属している部署は直接市民の人と話す機会が多くはありません。今の仕事におもしろさももやりがいも感じているのですが、もっと市民の人と話したいなって。
というのも、以前はまちづくりの部署に配属されていたので、地域に積極的に関わり一緒にまちをつくる機会がたくさんありました。しかし、今はどうしても受け身の仕事が中心なので、「自分はまちに関われていないのではないか」ともどかしさを感じていたんです。
「それならば仕事以外の場面でまちに関わろう」ときっかけを探していた時に、Xsectorを知り応募しました。

ーー世の中には様々なイベントやワークショップがありますが、Xsectorのどのようなところに可能性を感じたのでしょうか?

今までも色々なワークショップに参加してきました。そもそも人と話すこと自体が好きなのもあり、いつも「楽しかった〜!」って思うんです。だけど、「もう一歩踏み出してみたいな」って気持ちがあって。Xsectorでは、約半年に渡りワークショップがあり、アウトプットを求められるので、ステップアップできそうだと考えました。何より、自分の生き方や視野を広げられる予感がしたんです。

ーー実際、参加されて一歩は踏み出せましたか?

そうですね。ただ、自分でプロジェクトをつくる難しさを痛感しました。一方で、今回は個人ではなくチームプロジェクトだったこともあり、「私は一人で事業をつくることはできないけれど、チームを組めばできるのかもしれない」と可能性を感じることはできましたね。5人集まれば5人分の力が集まるので、心強かったです。

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ーーグループ分けで、笑顔チームを選んだのはなぜですか?

リーダーだった栗木千明ちゃんの魅力に惹かれたからです(笑)千明ちゃんの笑顔について話す時の眼差しがキラキラしていて、サポートしたい気持ちになりました。
あと、日頃から笑顔の力を感じていたのも大きいです。私はフラダンスをしていて色々な場所へ踊りに行く機会があるのですが、笑顔の人がいるところってすごく踊りやすいんです。笑顔で迎えてくれると、私も踊るのが楽しいし、力を発揮できるし。笑顔がある場かそうでない場かで、全然違います。だから、笑顔で何かプロジェクトをつくれたらといいなって。

ーープロジェクトを進める中で、心配や不安はありましたか?

「笑顔を広げていきたいね」ってことはチームメンバーと共通していましたが、抽象的なテーマなので、なかなか方向性を掴むことができませんでした。
答えがすぐに出るようなものではないからこそ、色々な人に「笑顔って何だろう」と意見を聞いていきました。

ーー笑顔チームは期間中にもイベントを開催し笑顔を増やす試みをするなど、活発に動かれていた印象です。12月25日に開催した料理イベントはどのような経緯から生まれたのでしょうか?

千明ちゃんが学校給食を作っていた経験があったり、料理上手なメンバーがいたりするので、そのスキルを生かしたイベントを開催しました。本来、色々な人に笑顔について意見を聞きたくて開催したのですが、クリスマスだったからか関係者以外の参加者が0で……。とても残念でした。しかし、メンバーとは笑顔について話を深める機会になりました。
「笑顔って周囲を明るく楽しい気持ちにするけれど、だからと言って周りに気を使って笑顔じゃないといけないと思ってしまうのは違うよね。それなら笑顔じゃなくていいよね」って逆説的な話もでてきて面白かったですね。

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ーーアドバイザーとの関わりはありましたか?

迷っている時には、いつもアドバイスをくれました。クリスマスイベントを実施したものの、1月のワークショップでは再び、何をゴールにして進めていったらいいかわらかなくなってしまって。そんな時にアドバイザーの方々が、課題やゴールを整理して、道筋を示してくれたので、スッキリしました。チームで考えて暗礁に乗り上げていることも、アドバイザーさんが少し入るだけで、進まない部分が一気に進み、見えていなかったことが見えるようになりましたね。

ーー仕事以外の場面でまちづくりに関わってみて、困難だったことはありましたか?

仕事とプライベートを両立させる難しさを実感しました。実は2月以降、家庭の事情でチーム活動にほとんど参加できなかったんです。最終発表に向けて準備を進める時期で、チーム活動も盛んに行われている時期だったので、悔しかったですし、一部の人に負担がいってしまい申し訳ない気持ちでした。
同時に新型コロナウイルス感染症の広がりを受けて、定期開催を予定していたボードゲームイベントを開催することもできなくなってしまって。仕事のこと、家庭のこと、まちづくりのこと、いろんなことを同時に前に進める難しさを痛感しました。

ーーそうだったんですね。

きっと私以外にも、Xsectorの参加期間に活動継続が困難になった人もいると思うんです。だからこそ、チームとしてどうみんなの思いを高めていき、プロジェクトに繋げていくのかは、まちづくり活動において一番大切なことなんでしょうね。

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ーーXsector Kyotoのプログラムを終えて、新たにやりたいことはありますか?

私はやっぱり、まちづくりがすごく好きなんだとわかりました。まちづくりって答えのないもの。どう人を繋いで、どうまちをよくしていくのかって、永遠に模索していかなければいけないことだと思います。好きだからこそもっと考えたいですし、仕事以外でも私にやれることを模索していきたいです。
人との出会いも、続いていかなければ意味がありません。Xsectorでは、良い出会いがたくさんありました。しかし今、コロナウイルスの影響で気軽に人と会えなくなってしまい、その出会いを次に繋げていけていない状況です。だから、状況が落ち着いたら同窓会をして、たくさんこれからのことを話しせたらいいなと思います。

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