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笑顔クリエイターとして。心が喜ぶ空間を職場や京都に広げたい。/Xsector Kyoto参加者の声①


まちとしごと総合研究所では、2019年度から京都市と共に「X Cross Sector Kyoto(クロスセクターキョウト)」を立ち上げ、まちづくり団体、NPO、企業、行政、大学関係者等の異なるセクターのさまざまな主体が、共通のゴールを掲げてお互いの強みを出し合いながら地域課題の解決を目指すための実践的なプログラムを実施しています。本記事では、プログラム参加者の声をご紹介します。

<お話を聞いた人>
名前:栗木千明さん
職業:管理栄養士
グループ:笑顔LABO

ーーX Cross Sector Kyotoに参加したきっかけを教えてください。

働いている歯科医院の院長に、「行ってきたら?」と声をかけてもらったからです。「他の企業の良いところをどんどん取り入れたい」、「みんながもっとハッピーになれることをやっていきたい」、そんな思いを院長が持っていて。私も、積極的に外に出たいと話していたので、声をかけてもらったのだと思います。だから、個人参加ではありますが、歯科医院を代表して参加している心構えでいました。

ーー実際、参加してみてどうでしたか?

すごい熱量で、参加者もまちづくりの先輩が多いなと思って、最初は圧倒されました。私みたいな世間のことをあまりわかっていない若輩者が来ちゃって大丈夫かなって。でも、私が「笑顔」をテーマに何かしていきたいと思いをお話した時、色々な人が寄り添ってくださって、「ここに居てもいいんだ」って安心しました。

ーーそこから笑顔LABOチームを結成し、リーダーとして活動することになりましたね。栗木さんにとって「笑顔」は、どういうものなのでしょうか?

私の中では、笑顔がないと死んでしまうくらいの強い言葉を持った言葉です。笑顔が広がって、いきやすい社会になったらいいなってずっと思っていて。今の私は、”バージョン2の栗木ちあき”なんですよ。生まれてから20数年、「生きるのがしんどい」、「みんなの記憶から消えてしまいたい」と思っていたのですが、そんな私を生まれ変わらせたのが笑顔だったんです。

ーーそのような経験があったんですね。

今の私は人の笑顔に支えられて生きていますが、バージョン1の時はトゲトゲしていて…。人の笑顔を壊しまくって生きてきたんだろうなと、後悔しています。過去に関わった人たちにお詫びもできます。だけど、そんな私だから笑顔にできる人もいると思うので、笑顔を広げる活動していきたいと思うようになりました。

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ーー”笑顔クリエーター”を名乗り、リーダーとして精力的に活動されました。イベント企画・運営やリーダー経験はあったのでしょうか?

あります。でも学生時代のことなので、社会人同士でプロジェクトをする違いに戸惑いましたね。学生は時間があるので、「なんかやろう」って言ったらすぐに集まれます。でもXsectorは、みんな本業がある中でプロジェクトを進めていくことになるので、何かするにしても、「まずはもっと突き詰めて考えよう」と言われることもあり、リーダーに要求されるレベルも高かったです。
一方で、学生の時より面白さを感じることもありました。一緒にプロジェクトを進めることで、メンバー一人ひとりの仕事の進め方がわかったり、培ってきたスキルや経験を発揮する場面があったり、その度にみなさんすごいなって関心しました。

ーー様々な経歴や所属の人と、新しいことを生み出せることはXsectorの醍醐味ですね。

プレゼン資料づくりが得意な人、議事録作成がうまい人など、それぞれの人がスキルを生かしてチームに貢献してくれました。私は旗振り役で、みなさんに「ありがとうございます」って言っているだけだったような(笑)

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ーー人によって、笑顔と聞いて抱くイメージは様々。その分、プロジェクトの方向性には悩まれていました。

メンバーにも繰り返し、私が考える笑顔について話をしましたし、質問をもらいながら相互に理解を深めていきました。私の定義する笑顔は、表情筋の笑顔ではなく心が喜ぶ意味での笑顔です。素敵な笑顔が職場にも京都にも溢れ出ていたらいいなと思います。そんな社会を実現するためにはどうしたらいいんだろうと、何度も話し合い、時にアドバイザーに相談をしました。

ーーメンバーとたくさん対話を重ねて、やりたい方向性を模索していったんですね。

話の中で一度イベントを開催しようとなり、12月に実験的にクリスマスイベントを実施しました。それが予想以上に盛り上がって。あの空間自体が、笑顔でした。
イベントから笑顔をもたらす要因は何かと考え、人を惹きつける”パワーツール”があることじゃないかと気づきました。イベントでは一緒にご飯を作って食べたのですが、きっと単にクリスマス会をするだけだったら、あそこまで良い空間にはならなかったんじゃないかと思います。
そこからさらに、人は日常と離れて単純に遊ぶ空間になると心を解放するのではないか、と仮説を立てました。そこで次に開催したのが、ボードゲームイベントです。子どもの頃からやっているトランプや人生ゲームは、誰でも参加しやすいですし、”パワーツール”になりうるのではないか考えています。まだ体験イベントまでしかできていませんが、今後は笑顔LABOで継続開催していきたいですね。

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ーー活動の中で栗木さん自身に心境の変化はありましたか?

社会人になると、初めましてのコミュニティで自分の大切に思っていることを伝える機会はあまりありません。だからXsectorでも、最初は「どう思われるかな」とビクビクしながら発言していました。でも意外にも、私と同じようにみなさんが思っていると知ることができました。笑顔と一言で言っても、様々な捉え方があります。だけど活動を通じて、笑顔は人間が人間らしくいきていく上で切っても切り離せないものだと、確固たるものになりました。

ーー今後やりたいことはありますか?

プログラムが終了したので、笑顔LABO自体がどうなるかはわかりません。だけど、私自身は今後も笑顔にまつわる活動を続けていきます。新型コロナウイルス感染症の影響で、リアルインベントは開催しずらくなりましたが、オンラインでボードゲームをすることもできるので、チャレンジしてみたいですね。そして、活動から得たものを職場でも活かしていきたいと思います。

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