【イベントレポート】エフカレ#5を開催しました!
こんにちは!まちごとスタッフ、京都大学4回生の細川です。
対話とファシリテーションを学ぶ、学生限定の連続講座の第5回を2020年5月16日(土)に開催しました!
今回のテーマは「もどかしい対話をときほぐす」
「こんな場面で困った!」という具体的なエピソードと、「どうにかした!」という熱い気持ちをもって20人の大学生が参加してくださいました!
このもどかしい場面、あなたならどうする?
同じ人ばかり話しているとき、話が脱線しているとき、意見が対立しているとき。
日常の中で様々に感じる、対話のもどかしい場面。その中でも今回は、人間関係に影響しうる、意見の対立の場面を取りあげました。
最初のワークでは、学祭でメンバーが感情的に対立している場面を想定して、普段のあなたならどうするかを話し合ってもらいました。
学祭への屋台の出店。あなたのサークルは焼きそばを売ることになりました。『たくさん売るぞ!』と店長の日清くんのかけ声で元気よくオープンしました。
店番はシフトのメンバーに任せ、3時間後に日清くんが戻ってくると、メンバーはしゃべってばっかり、食べてばっかり。焼きそばは全然売れていません。
「なんでさぼってるんだ!全然売れてないじゃないか!」と怒る日清くん。それに対して店番の一人のマルちゃんは「たまたまお客さんが少なかっただけだよ! ただの学祭だし、自分たちも楽しみながら店をやってるのに、何が悪いんだよ!」と反撃。シフト交代のためにちょうど今やってきたあなたは、このけんかを見てびっくり。さあ、あなたならどうする?
(この話はフィクションです)
「まずはなだめる」「協力者をもう一人呼んで仲介に入る」という冷静で勇気ある回答をしてくれた方もいれば、「迷ってしまう」という正直な意見も出ました。
感情や言動の背景にある、解釈に注目
次に、そもそもどうして対立が起こるかを、人の行動パターンに基づいてお話しました。出来事がそのまま怒りなどの感情や相手を非難する言葉を生み出しているわけではなく、その間に「解釈」の層が存在しています。期待があったのに叶わなかったから怒りが生まれたのであり、期待の背景にはさらに価値観があります。
例えば友達が10分遅刻してきたときに「遅いよ!」と怒るのは、「時間通りに来てほしかった」という期待があったからであり、その期待は「待ち合わせには遅れてはいけない」という価値観がある、というふうに。
これをふまえ、今度は最初のワークの登場人物2人がもつ期待と価値観を想像するグループワークを行いました。
新たに見えてきたこととして、本当は対立していないという可能性、目的共有の大切さなどがありました。
普段のコミュニケーションで心がけたいこと
グループワークで生まれたアイディアや気づきを全体で共有した後、これから話し合いの場面や普段のコミュニケーションで心がけたいことを全体セッションで話し合いました。
期待が叶わなかったときに失望するのではなく、その期待は相手への信頼などポジティブな感情から生まれたものであることに注目するという意見が出たり、アドラー心理学の教えを共有してくれる方がいたり、自分が感情に惑わされることがないように期待を手放す、という意見が出たりしました。
また自分に非がなかったか反省してみると言った方もいて、みなさんの優しさあふれる全体セッションになりました。
そして参加しての感想と、明日から実践したいことを一人ずつチェックアウトで話していただき、講座を締めくくりました。
参加者の感想
「期待とか価値観を見極めることをどう具体的に実践していくかという意見がいろいろ聞けた」
「ファシリは、常に第三者的な立場でいなければいけないと思っていたけど、ケースによってはアイメッセージとして自分の意見を場に出すことも手段の1つだと思えた。」
「メンバー間で相手の意見の受け取り方に大きな違いがあることが面白かった。」
参加してくださったみなさん、ありがとうございました!
いよいよ次回はエフカレ第1期の最終回。
「対話とファシリテーションでつくるあったかい世界」というテーマで開催します。
第1回から第5回までのエッセンスを盛り込みつつ、みなさんが普段の生活の場面でファシリテーションを生かせるように、たっぷり実践できる楽しい会にしたいと思います!乞うご期待!