少年から青年にかけての暴力的な残酷さ『送り火』高橋弘希著を読んで
第159回芥川賞受賞作
田舎に引っ越したら中学三年生の話。転勤族の歩にとって何度目かの引っ越しと転校。
数少ないクラスメイトの輪にも少しずつ慣れていきながらも、学校のクラスメイト晃を中心に行われる遊びといじめ。
衝撃のラスト。
全体として内容も面白く、サクサクと読める作品だったけれど、自分にとって漢字が少し難しくて、ちょいちょい調べながら読んだ。
例えば、抽斗(ひきだし)や、角力(すもう)など、漢字と前後の部分で大体の想像は着いたけど、念のため調べてしまう。
描写は結構きれいで、文学らしい作品だとも芥川賞らしい作品だとも思った。
最初の最初は少しとっつきにくいかもしれないけれど途中からはこの作品にも慣れてあまり気にならなくなる。
100冊チャレンジでなかったなら積読状態になっていたかもしれない一冊、読んでよかった一冊。
100冊チャレンジ
2/100