『清川妙が少女小説を読む「なりたい自分」を夢みて』
赤毛のアンについてのエッセイが収録されているので手に取った本。
"少女小説"とは、想定されている読者=少女 の小説のことである。(少女の定義は長い間、個人的に考察中)
『赤毛のアン』『あしながおじさん』『若草物語』『大草原の小さな家』。取り上げられている4作品のうち、読んだことがない作品『大草原の小さな家』は、近いうちに読んでみようと思う。
『フランケンシュタイン』も大好きなのだが、これは"少女小説"には入らないか…。
『あしながおじさん』を初めて読んだ時の驚きは忘れられない。全編手紙で、しかも一人の少女の手紙で物語が進行する。しかもその手紙の魅力的なことといったら…。
私も手紙を書くことが好きで、素敵な封筒とか便箋とかをみると、買わずにはいられなくなる。それでも学生の頃に比べ、社会人になってからは手紙を書く手が重くなったのを感じる。
そうなんだよなぁ…書きたいのは山々なんだけど、時間も、心のゆとりも必要なのが手紙。
「走り書きで、乱暴な字で、自分のことばかりしゃべる手紙は、想像力のない、失格手紙である」と、著者に言われた時、自分もこんな手紙を友達に向けて書きはしなかったかと、恥じる思いがした。
思いやりの足りない手紙を書いてしまいそうな時は、あえて書かない、という選択をすることもありだと考えるようになった。
手紙を介した交流を楽しんでくれる、幾人かの友達をこれからも大切に、綴れたらいいなと思う。
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