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第35回Social Breakfast/『私たちから始めるグローバルヘルス』

社会を変える朝ごはん「Social Breakfast」の第35回を、⻁ノ⾨ヒルズのOVAL CAFÉで開催しました!
 
SOCIAL BREAKFASTとは?
社会のためにと一歩踏み出したいけれど、何から始めたらよいかわからない。社内外の人たちとソーシャルグットで繋がりたい。先駆者に学び、社会を新たな視点から眺めてみたい。という若者が気軽に集える場(朝食代無料です!)をつくりたいと考え、森ビルさんの協力のもと、第一、第三火曜日に実施しています。

第35回Social Breakfastには、テーマを『私たちから始めるグローバルヘルス』として、企業に勤めながら、新興国などの医療保健体制の構築支援を政府に訴える団体「Health for all .jp」の代表を務める茶山 美玲さんにお越しいただきました。

茶山 美鈴
Health for all.jp
商社/インフラプロジェクト本部所属中東地域担当
2001年生まれ。高校三年時にG20福岡で財務政策提言したことをきっかけに政策改革に関心をもつ。2020年より株式会社PoliPoliにジョインし、政策PR担当、及びパブリックアフェアーズ部門に従事。その後、グローバルヘルスのシンクタンク団体を立ち上げ、国際保健医療のODA戦略について厚労大臣・外務副大臣などに提言。PA活動は、朝日新聞デジタル、日経新聞などに掲載あり。外資系コンサルティング事業でサスティナビリティ経営・ESG投資戦略部門にジョイン経験あり。


グローバルヘルスとは?
グローバルヘルスという概念について「保健医療課題を一国の視点だけでなく、国境を越えた問題として捉えることの重要性」を強調されました。例えば、感染症は特定の国や地域に限定されるものではなく、モビリティの発達した現代社会では一つの国の問題が瞬く間に世界全体に影響を及ぼします。気候変動に伴う温暖化や生態系の変化も、漁業や農業への影響を通じて人間の健康に直結する問題となっています。このように、気候や感染症など地球規模の課題を国際的な視点で捉え、政策や教育、医療といったあらゆる分野が連携して対応する必要性があると指摘しました。さらに、日本国内における健康課題と国際的な視点との違いについても触れながら、どのように多角的なアプローチが可能かを分かりやすく解説していただきました。

政策提言の実践例と若者の役割
茶山さんの団体では、若者視点での政策提言を軸に活動が進められています。具体的には、エイズ、結核、マラリアといった三大感染症に焦点を当てた現地視察や、これらの課題を国会議員や政策決定者に届けるための提言活動を行っています。現地で得た経験や知見を基にした政策提言は、多くの議員や関係者に影響を与え、実際にODA(政府開発援助)の政策にも反映されるなど具体的な成果を挙げています。また、茶山さんは「若者が声を上げることで、政策に新たな視点を取り入れ、社会を動かす大きな力になる」と力強く言及しました。さらに、若者が政策提言を行うことの意義や、その過程で直面する課題についても具体例を挙げて説明。特に、政策決定者に対してどう影響を与えるかという戦略についても触れ、「若者の声が社会を変えるための一歩となる」とのメッセージを伝えました。

現場での学びと日本の可能性
これまで茶山さんは、インドやガーナなど、三大感染症が深刻な影響を及ぼしている現場を訪問。そこで得た経験を基に、日本が果たせる役割について考察を深めています。例えば、ガーナの農村地域では、妊婦の約70%がマラリア感染の経験を持つという現実を目の当たりにしたといいます。その一方で、日本は過去に結核や感染症を克服してきた歴史を持ち、その経験を活かして国際的な課題に対応するための知見や技術を提供できる立場にあると指摘しました。また、日本企業が持つ技術力やノウハウを国際市場で展開することは、単なるビジネスチャンスにとどまらず、グローバルな保健医療課題の解決にも寄与する可能性が高いと述べました。さらに、政策支援や投資を通じて、医療の公平性を世界中に広めることの重要性にも触れ、日本と世界の架け橋となるような取り組みの必要性を強調されました。

まとめ
今回のイベントでは企業に勤めながら、新興国などの医療保健体制の構築支援を政府に訴える団体「Health for all .jp」の代表を務める茶山 美玲さんにお越しいただきました。
グローバルヘルスの概念や、日本国内外での課題とその解決に向けたアプローチについて具体的な事例を交えて解説いただきました。また、若者がどのように政策決定者へ影響を与え、実際に社会を動かす力を発揮しているかなどに着いてもお話しいただきました。
質問では、「自分たちができることは何か」「日本が果たすべき役割とは」といった活発な議論が展開され、参加者それぞれが新たな視点を持ち帰る機会となりました。
次回もまた、多様なテーマを通じて社会課題について考える場を提供してまいります。皆様のご参加をお待ちしております!


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